1. TOP メニュー
  2. ゴルフ実験室
  3. 日本シャフトのGOST(ゴースト)シャフトを野村タケオが試打!

日本シャフトのGOST(ゴースト)シャフトを野村タケオが試打!

2020/01/17 ゴルフサプリ編集部

野村タケオのゴルフ実験室のタイトル画像

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。

「二兎追うものは一兎も得ず」なんて言葉がありますが、この世の中欲張るとロクなことがありません。もちろんこれはゴルフにも当てはまるわけで、「飛んで止まる」とか「飛距離と方向性」なんてことはなかなか両立しないわけです。

しかし、最近はテクノロジーの進化で「いいとこ取り」みたいなギアも出てきたんですよね。

そんな中、日本シャフトさんから出た「GOST」というハイブリッド用シャフトがまさにカーボンとスチールのいいとこ取りシャフトだっていうじゃないですか。

こりゃ試してみるしかないってことで、さっそくコースに持ち込んで打ってみました!

撮影/野村タケオ

日本シャフトの「GOST(ゴースト)」って何?

このGOSTシャフト、まず見た目が超絶カッコ良い!マットブラックの仕上げに白と赤のプリントで本当にカッコ良いんですよ。しかも「GOST(ゴースト)」って名前がまたカッコ良いじゃないですか。しかし幽霊という意味の「GHOST」とは綴りが違います。いったいどういう意味なのでしょうか?

このシャフトの正式名称は「N.S.PRO MODUS3 HYBRID Graphite On Steel Technology」という非常に長い名前なんですな。実はこのシャフトモーダスブランドなんですね。そういえばモーダス特有のデザインがプリントされています。その正式名称の「Graphite On Steel Technology」という部分の頭文字を並べると「GOST」となるわけですな。

GOSTシャフトのデザイン部分アップ写真

GOST(ゴースト)の特徴

名前からも分かるように、このシャフトはスチールシャフトの周りにカーボンを巻きつけているんです。そうすることでスチールシャフトとカーボンシャフトの「いいとこ取り」になっていると言うんですね。本当にそんなうまい話があるんでしょうか?

スチールシャフトの周りにカーボンを巻きつけている写真

ユーティリティにカーボンシャフトを挿れている人は多いでしょうが、カーボンシャフトはボールを上げやすかったり、飛距離を出しやすかったりというメリットはあるのですが、少し叩きに行った時に引っかかったり、飛距離が出すぎたりというデメリットもあります。弾道の打ち分けも少し難しいですよね。

その点スチールシャフトはボールをコントロールしやすく、打感もしっかりと手に伝わります。しかし少し飛距離という面では不満なところも。

このGOSTシャフトはその2つのシャフトのデメリット部分を補って、飛距離やボールの上がりやすさは残しつつ、コントロール性も高めたシャフトとなっているとのこと。

ちょっとハードなのかも?

僕が使ってみたのはフレックスTS。TSとはTour Sのことで、いわゆるSXってやつですね。SとXの間の硬さ。重量は92.5gでトルク2.7というなかなかのハードスペック。

もともとこのシャフトはある程度ヘッドスピードのあるゴルファー向けなので、このくらいのスペックとなってしまうのかも。あと、スチールにカーボンを巻くという構造上、あまり軽いものは作れないってこともあるんでしょうね。

ワッグルしてみると、やはり少し重さを感じるし、しなりも少なめに感じます。ヘッドスピード42前後の僕には少しハードだったのかなとちょっと後悔したりして。3番・4番ユーティリティに挿したので、さっそく打ってみることに。

けっこういい感じで打てました!

まず打ってみて感じたのは、しなり量は少なめながら、全体が緩やかにしなって振りやすいこと。たしかに重量もあるし硬めだとは思うのですが、手に負えないことはないです。

打感はしっかりしていて、まあまあの高弾道が打てました。これはヘッドの性能による部分も大きいと思いますが、ヘッドの性能なりにちゃんとボールは上がります。このあたりはスチールシャフトよりも楽に打てる部分じゃないでしょうか。

ボールをコントロールしようとするとしっかりと反応してくれるので、少し捕まえたり逃したり、低い球でラインを出したりと、かなり思い通りに動いてくれます。カーボンシャフトではなかなかここまでのコントロールは難しいんじゃないでしょうか。弾道はとても強く、前に前に飛んでいくような感じです。

ゴーストフレックスTSのデザインアップ写真

180~200ヤードくらいのパー3やパー5の2打目で何度か打ってみましたが、方向性がぶれないという印象が強いです。特にパー3ではしっかりと狙った方向に飛んでいってくれるのでありがたかったですね。

僕はフェードヒッターなのでドローはなかなかこのシャフトでは打てませんでしたが、フェードはかなりイメージ通りに打てました。

カーボンシャフトでしなりが大きいものだとフェードのイメージで振っても少しシャフトが走ってしまい逆球が出たりすることもあったのですが、このシャフトはそれが無いので安心して振れますね。かなりこのシャフト気に入りました!

どんなゴルファーにおすすめ?

最初は僕にはちょっとハードスペックかとも思いましたが、意外に打てましたね。ただ楽に打てるシャフトではないと思うので、やはりそこそこヘッドスピードがあって打てる人向けではあると思います。メーカーの推奨ヘッドスピードは44ということです。

ユーティリティでもピンを狙っていったり、球を打ち分けていきたいゴルファーにはかなりおすすめのシャフトだと思います。ボールが上がらなくて困っているゴルファーは手を出さないほうがいいんじゃないでしょうか。

ユーティリティのヘッドですが、少しやさしめのものを使うと、ちょうど使いやすくなるんじゃないでしょうか。ハードなアイアン型のヘッドだとかなりのヘッドスピードがないとボールを上げられないと思います。

僕はかなり気に入って、このまま使い続けようと思っていますが、できればあと10gくらい軽いともう少し扱いやすいのかな~と思っています。他のクラブとの流れもそのほうが良くなるし。

80g台のGOSTが発売されればもっと多くのゴルファーが使えるようになると思うんですけどね。日本シャフトさんにはがんばってもう少し軽量のGOSTを開発してもらいましょう。

(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ

野村タケオの自画像イラスト,親指立ててナイスのサイン


野村タケオの記事をもっと読む

 一覧へ

【関連】
渋野日向子プロも使用する“フニャフニャ”アイアンシャフトを試してみました!
ボビーグレースのアームロック専用パターを試打レビュー【動画あり】