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ドライバー飛距離アップ!ジャンボ尾崎は位置エネルギー(タテエネルギー)メインで飛ばす

タテとヨコ。2次元エネルギーの融合で飛ばす!飛距離アップ|ドライバー9ドリル【前編】

2020/08/04 ゴルフサプリ編集部

タテ、ヨコ両方向の回転運動からなるスイング。真の飛距離アップには双方で醸成されるエネルギーの融合が欠かせない。逆に言えば、飛ばない人はどちらかが決定的に足りない。いわば2次元で振っているようなもの。ここでは2つの2次元エネルギーを融合して飛ばせるようになるドリルを紹介する。

レッスン
和田泰朗
わだ・ひろあき 1976年生まれ。
日体大でスポーツ医学、生体力学を学びゴルフ指導者に。世界的なプロ団体WGTFで会員38000人中1%しかいないマスターティーチングプロ。独自のスイング理論「キープレフト」が認められ同団体のトップ100にランクされている。

“タテ振り”と呼ばれ、跳ね上がるようなインパクトで飛ばしたジャンボ尾崎。ダイナミックな上下動から得られる位置エネルギーをメインに回転運動を融合させている

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ドリル1|位置エネルギーを増幅【タテエネルギー】左足を踏み込みながら素振り

スクワットの要領で体を沈め左足で地面を踏む!

できるだけアップライトにクラブを上げ、スクワットの要領でヒザを曲げたら、インパクトの直前から左足を踏み込みジャンプする感じで上へ。ブランコで立ち漕ぎするように積極的に頭を上下動させる。

タテ方向のエネルギーが増幅する

①バックスイングで左足をヒールアップ。②ダウンでヒールダウンしつつ両ヒザを曲げる。③そこから一気に左足を伸ばす。最後に右足をヒールアップ。脱力してストレート軌道を意識する。

蹴り上げたときに下方向にヘッドが走る

飛距離アップ=ヘッドスピードアップ。そこで欠かせないのが位置エネルギーの増幅です。位置エネルギーを簡単に言うと、クラブの上下動によって生じるエネルギー。ダウンスイングからインパクトにかけて左足を踏み込み、上に上がる力が生じることで増幅できます。

その第一歩がこのドリル。まずは片手でクラブを持ち、脱力して上(トップ)から下(ダウンスイング)、下から上(インパクト~フォロー)へと動きます。下から上に動く際に左足で地面を蹴ってジャンプするイメージで動いてください。片手の後は両手素振りでも同様に動きましょう。踏み込んで蹴り上げたときに下方にヘッドが走る感覚があればOKです。

「上→下→上」で位置エネルギーがアップ

トップでクラブは上へ。ダウンスイングで下へ。インパクト~フォローで再び上へ。

ドリル2|位置エネルギーを増幅【タテエネルギー】両足スクワット+胸郭ローテーション

地面を蹴った勢いで一気にフィニッシュへ

左ヒザに地面からかかる反力を感じとるトレーニングです。まず左ツマ先を45度開いて立ち、左足に荷重をかけます。

その状態のままでもいいので、胸の前で両腕をクロスさせてください。クロスしたら左足荷重を維持したままバックスイングのイメージで胸を右に回します。この時、猫背になると左太モモの裏に張りを感じないので、背すじを伸ばして張りを感じること。これが地面をけるパワーを生みます。

これ以降はドリル1と同様、スクワットの要領で体を沈め、左ヒザを伸ばして地面を蹴って反力を得ます。ここでは体の回転が伴っていますからフィニッシュまで一気に行ってください。左ヒザが内側に流れないように気をつけましょう。

左足に荷重をかける

左ツマ先を45度開いて立ち、左ツマ先と左ヒザの方向に真っすぐ荷重をかける。これがドリルの基本姿勢。
次に胸で両手をクロス。基本姿勢を作ってから胸を右に回す。

胸を左に回しながら左ヒザを伸ばし一気に回る

左ツマ先と左ヒザに荷重をかけたまま胸を右に向けて胸郭をローテーション。スクワットしながら左に回転しつつ左足で地面を蹴って一気に回りきる。
胸を右に向ける時には背すじを伸ばし、左太モモの裏に張りを感じる。

ドリル3|位置エネルギーを増幅【タテエネルギー】フェースを閉じてボールを打つ

上げて下ろして再び上がる時に打つ

位置エネルギーでボールを打ちます。30度ほどフェースを閉じてからグリップ。フェースを閉じたまま打ちますが、地面反力を使うのが目的なので球の行方は気にせずに。

ポイントはクラブを下ろすエネルギーではなく、上げて下ろして、再び上がる時に打つこと。あくまで反力を使い、下りてくるものに対してグリップエンドを引き上げることによってヘッドが加速するメカニズムを体感したいので、前傾も考えなくてOKです。そもそも前傾は重心を下げることで結果的に生じるもの。前傾を維持して体を回すほど効率の悪い動きはありません。

体を沈めながら打つのは絶対ダメ。肩も水平に回しましょう。

フェースを閉じてグリップ

クラブのバランスが取れるところで指に乗せるとフェースは自然にとじる。これと同程度フェースを閉じる。
バックスイングではスクワットしながら胸を右へ向け胸郭を回す。
打球がどこに飛んでも気にしない。地面を蹴り、下から上に動きながらボールを打つ。

グリップエンドを引き上げることでヘッドが加速する

前傾角度は気にせず、クラブをタテに振る動きだけで打つ。地面を蹴ってグリップエンドを引き上げるとヘッドが走る。

ドリル4|水平方向のエネルギーを増幅【ヨコエネルギー】“ウェッジぶらぶら”で向心力を感じる

左腕を体に近づけて向心力を感じる

次はヨコ=水平方向のエネルギーを増幅します。両手にウェッジを軽く持って体を左右に回します。すると遠心力で傘が開くように腕が体から離れますが、何度か回ったら、左に回るときに傘をすぼめるように左腕を体に近づけます。するとビュンと速く回れます。これはダウンスイングで左ワキを締めることにつながる。傘が広がりっぱなしだと途中で回転しなくなりますが、すぼめると回転力が増す。これが向心力。まずはこの力を感じてください。

両手にウェッジを持って体を左右に回す。ウェッジはバランスがとれるところを持つ。

左に回転しながら左腕を引き寄せる

広がる傘をすぼめるように、左に回りながら左 腕を体に引き寄せると途端に回転スピードが アップ。水平方向のエネルギーがアップする。

ドリル5|水平方向のエネルギーを増幅【ヨコエネルギー】フェースを開いたウェッジで真っすぐ打つ

インパクト~フォローで上腕部を体側につける

ドリル4で感じた向心力をウェッジのアプローチでスイングに反映してみましょう。フェースを開いた状態でクラブを持ち、オープンスタンスでアドレスします。ややハンドファーストの構えになります。

スイングではヨコ回転のイメージで動きますが、インパクトからフォローではドリル4の要領で上腕部が体側と離れない、むしろ引きつけるような感じで動きます。こうすると遠心力に対する向心力が効果的に働き、クルッと素早くヨコ回転できます。フェースを開いて打っても

写真のようにウェッジのフェースを開き、オープンスタンスでアドレス。

向心力を使えると真っすぐ飛ぶ

ドリル4でやったように動くと、インパクト~フォローで向心力を使えて体が速く回って真っすぐ飛ばせる。

GOLF TODAY本誌 No.578 24〜28ページより

●タテとヨコ。2次元エネルギーの融合で飛ばす!飛距離アップ|ドライバー9ドリル
前編:ジャンボ尾崎は位置エネルギー(タテエネルギー)メインで飛ばす
後編:スピースは水平方向のエネルギー(ヨコエネルギー)で飛ばす