ドライバー飛距離アップ!スピースは水平方向のエネルギー(ヨコエネルギー)で飛ばす
タテとヨコ。2次元エネルギーの融合で飛ばす!飛距離アップ|ドライバー9ドリル【後編】
タテ、ヨコ両方向の回転運動からなるスイング。真の飛距離アップには双方で醸成されるエネルギーの融合が欠かせない。逆に言えば、飛ばない人はどちらかが決定的に足りない。いわば2次元で振っているようなもの。ここでは2つの2次元エネルギーを融合して飛ばせるようになるドリルを紹介する。
レッスン
和田泰朗
わだ・ひろあき 1976年生まれ。
日体大でスポーツ医学、生体力学を学びゴルフ指導者に。世界的なプロ団体WGTFで会員38000人中1%しかいないマスターティーチングプロ。独自のスイング理論「キープレフト」が認められ同団体のトップ100にランクされている。
ドリル6|水平方向のエネルギー増幅【ヨコエネルギー】フェースを開いたドライバーで真っすぐ飛ばす
水平方向のエネルギーでフェースは閉じる
真ん中より右寄りに置いたボールを、フェースを開いたドライバーで真っすぐからドローに打ち出すドリルです。
右を向いたフェースを位置エネルギー(タテのエネルギー)で打つと右に飛びますが、水平方向のエネルギーで向心力がかかると、グリップ側が閉じてきます。そのためアドレスでフェースが開いていてもインパクトでは真っすぐになります。
論より証拠。オープンに構え、水平回転だけで打つつもりで腰を開きながら振ってみましょう。アドレスで腰のラインがスクエアと仮定した場合、インパクトで45度左に回せたら、計算上フェースが22・5度開いてもスクエアに戻ります。
水平方向にクラブを引く
右に飛んだら向心力不足
ドリル7|タテとヨコのエネルギーを融合|片手でウェッジを前後に振る
意識的に左手を後方に引かないとうまく体が動かない
タテの位置エネルギーとヨコの遠心力に対する向心力を融合し、ライ角なりのエネルギーに変換します。
右手にウェッジを持ち、足を閉じて目標に正対したら、左足を前に出します。この体勢でウェッジを前後に振りましょう。左足を踏み込んだ時に上がってくる位置エネルギーと地面反力の関係、および左手を後方に引かないと右手が真っすぐ動かないことがわかります。つまり、クラブがストレートに走るのは回転運動があってこそ。位置エネルギーの反力だけでなく、左手を意識して後方に引かないとスムーズに体が動かないことを体感してください。
左足で地面を蹴りつつ左手を後方に引く
ドリル8|タテとヨコのエネルギーを融合|ウェッジをシャットに上げる
クラブをループさせて引き下ろす
クラブのバランスポイント(重心点)を持っていればドリル7が直接スイングに通じますが、先端に重心があるクラブは、手の移動に対して先端が遅れて動きます。そこをコントロールするのがこのメニュー。ドリル7と同じ動作をしますが、クラブをシャットに振り上げます。
すなわち、フェースが自分を向くようにアウトサイドに上げ、最高点ではヘッドを頭上にもってくる。そこからクラブをループさせて引き下ろします。右手を返し、右手のひらを上に向けて下ろしてくる。あとは体の回転に合わせて振るだけです。これで初めて、クラブが斜めに動きます。
クラブが斜めに動く
ドリル9|タテとヨコのエネルギーを融合|オープンスタンスでドローを打つ
右に飛んだら水平方向の回転を意識する
ドリル8の動きを踏まえ、ドライバーでボールを打ってみましょう。ただ打つだけでは効果がないのでスタンスは45度オープンに。ボールが右ツマ先の前にくるようにしてフェースを開いてください。このアドレスで右からドローボールを打てれば合格です。
うまく打てないのは、タテの動きに引っぱられて水平回転が足りないか、ヨコ回転に引っぱられてタテの円が作れないか。前者はアウトサイドイン、後者はインサイドアウトのスイングなります。はじめはボールが右に出るので、水平方向の向心力を意識し、クラブを強く引くイメージで左に回転してください。飛ばない場合は反力を使えていないので、スクワットしてクラブを上げながら打つ意識をもちましょう。
ボールは右ツマ先の前に置き、フェースは開いておく。右に飛びそうな構えだがタテとヨコのエネルギーが融合すれば右の出球からドローが打てる。
飛ばなかったらタテのエネルギーを意識
GOLF TODAY本誌 No.578 29〜31ページより
●タテとヨコ。2次元エネルギーの融合で飛ばす!飛距離アップ|ドライバー9ドリル
前編:ジャンボ尾崎は位置エネルギー(タテエネルギー)メインで飛ばす
後編:スピースは水平方向のエネルギー(ヨコエネルギー)で飛ばす