アプローチのヒッカケはダウンスイングのスピードが速すぎるのが原因です
セリザワメソッドを継承 広瀬祥代が“ミスの一発解決法”を教えます! ミスの原因&練習法がすぐにわかる! VOL.12
芹澤信雄率いる『チームセリザワゴルフアカデミー』の紅一点のティーチングプロ、広瀬祥代。親切でわかりやすいレッスンで、年齢性別を問わず多くのゴルファーに人気。その広瀬がドライバーからパターまでのミスの解決法をレッスン。ミスの原因に応じた対策法が明確になれば悩みを一発解消、ゴルフがどんどんうまくなる。どんな練習をしたらいいかわからないゴルファーも必見だ!
クラブを上げるスピードと戻してくるスピードをそろえよう!
ヒッカケが出る人はダウンスイングで急ぐのが原因
ボールはグリーン手前の花道。きれいな芝の上に乗っていてライは良好。グリーンエッジまで5ヤード、ピンまでは20ヤードです。こんな場面では、「ピンの近くに寄せて1パットで上がりたいな」と自分に期待したくなりますよね。
ところが結果は低い球でピンの左に飛んでしまった。こうしたヒッカケはアプローチショットで発生しやすいミスです。当たりがよすぎてボールがグリーンの左奥からこぼれてしまうこともよくあります。
ヒッカケが生じやすい人のスイングは、バックスイングに対してダウンスイングのスピードが速すぎるんです。カラダの回転量が少ない割に、クラブヘッドの運動力が過剰になってしまう。「早く打たなきゃ」とか「結果を早く見たい」などといった心理が働いて、手先でボールに当てにいってインパクトでフェースがかぶってしまう。インパクトで腰が引けて右足体重となり、手が急激に返ってヒッカケとなるケースもありますが、要は打ち急ぎが諸悪の根元なんです。
カラダの回転を主体にスイングしてリズムを整えよう
ヒッカケを直すには、スイングの意識改革が先決です。どういう意識かというと、バックスイングとダウンスイングのスピードをそろえること。クラブを上げて下ろすというと、下ろすスピードがどうしても速くなりやすいので、上げたクラブをアドレスの位置に「戻してあげる」というイメージを持つといいと思います。
手先の動きでクラブを動かそうとすると、上げて戻すスピードがそろいにくいですから、腕とクラブをカラダの正面にキープしたままで、胸を右に回してバックスイング、胸を左に戻してダウンスイングという等速の動きを意識してみてください。
スピードをそろえる意識を持つと、カラダとクラブの運動量のバランスがよくなり、スイングの軌道やインパクトのタイミングが安定してくるんです。スイングのリズムが整って、打ち急ぎを簡単に解消できます。
アドレスの姿勢を作ったら、「イチ」でスイングの始動の体勢になり、「ニー」でバックスイングして、「サン」でインパクトするという具合に「イチ、ニー、サン」のリズムを感じながらスイングするのもいい方法です。自分なりのリズム感でヒッカケを徹底治療しましょう。
最後に動画でチェック
アプローチのヒッカケを直すには、バックスイングと同じスピードでクラブを戻してくる意識を持とう。これで打ち急ぎが直る。
※動画は音声が流れますので音量にご注意ください。
広瀬祥代
ひろせ・さちよ/茨城県出身。社会人になってゴルフと出会い、魅力と楽しさを知ってインストラクターへの道を目指す。2011年にライセンスを取得し、現在はチームセリザワゴルフアカデミーで幅広くレッスン活動を展開している。セリザワメソッドでレッスンスキルをさらに向上中。
取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/太平洋クラブ御殿場コース