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バンカーから1回で出ないのは、鋭角に打ち込みすぎているから!?

セリザワメソッドを継承 広瀬祥代が“ミスの一発解決法”を教えます! ミスの原因&練習法がすぐにわかる! VOL.14

2021/02/11 ゴルフサプリ編集部

芹澤信雄率いる『チームセリザワゴルフアカデミー』の紅一点のティーチングプロ、広瀬祥代。親切でわかりやすいレッスンで、年齢性別を問わず多くのゴルファーに人気。その広瀬がドライバーからパターまでのミスの解決法をレッスン。ミスの原因に応じた対策法が明確になれば悩みを一発解消、ゴルフがどんどんうまくなる。どんな練習をしたらいいかわからないゴルファーも必見だ!

クラブを丸く振ってボール周りの砂を弾き飛ばそう! これでバンカーから簡単に脱出できる!!

鋭角に打ち込むだけでは砂を飛ばせず、脱出失敗の結果に

バンカーから1回で出せず、2度3度と打ってしまい、大叩きの結果に。ホールアウトして、「あのバンカーに入れなければなぁ」と愚痴をこぼすゴルファーの方が多くいます。どうして1回で出せないかというと、「上から鋭角に打ち込もう」と考えてばかりいるから。パワーのある男性ならそれでも脱出できるかもしれませんが、あまり力のない方や女性ゴルファーはキャリーが不足しやすくて、なかなか脱出できません。

バンカーショットで大事なのは、ボールの下の砂を取ること。ボールの手前の砂を目がけて打ち込むだけではダメです。ボールの手前から入れてボールの下の砂を削り取り、ピンの方に飛ばさないと脱出できません。鋭角に打ち込むと砂を多く取りすぎてしまい、クラブヘッドが抜けなくなる。ボールが飛ばないからバンカーから出ない。バンカーショットが苦手な人は、こうした悪循環に陥っています。

アドレスではハンドファーストに構えすぎないように注意しましょう。両手を左モモの前にセットしてハンドファーストに構えるとインパクトでフェースの刃が砂に深く刺さって、フォロースルーがとれなくなるからです。アドレスは通常のショットと同じようにフェースをスクエアにセットし、ピンに対してスクエアに構えればOK。応用テクニックとしてフェースを開いたり、オープンスタンスに構えたりすることもあるけれど、最初はスクエアフェース&スクエアスタンスで、簡単に1回で出せるコツをつかむのが先決です。

バンカーから一回で出すだけなら、基本的にスクエアフェース&スクエアスタンスでOK。最初は通常のショットと同じように構えよう。クラブはサンドウェッジ。
鋭角に打ち込むだけでは砂を前に飛ばせず、バンカーから1回で出すのがとても難しい。

砂を飛ばす練習でクラブヘッドを加速させて打つ感覚をマスター

バンカーから1回で出すコツをつかむには、ボールを打たないで砂だけを打つ練習がもっとも効果的です。バックスイングでコックを早めに使ってクラブを立てていき、インパクトで自分のシューズくらいの大きさの砂を薄く取り、フォロースルーでリコックしてクラブを立てましょう。

「リコック」というのはインパクトでコックをほどいたら、フォロースルーでもう一度コックを使うこと。そうすればクラブヘッドを走らせることができ、ボールの周りの砂をピンに向かって弾き飛ばせます。砂が飛んでいけば、ボールも一緒に飛んでいきます。練習の場がなければ、コースプレー当日のスタート前にバンカー練習場で感じをつかんでおくといいでしょう。

フォロースルーでリコックするには、クラブを丸く振るイメージを持ちましょう。腕をカラダの幅の中で振るという感覚です。インパクトからフォロースルーにかけて手がカラダの外に出てしまう人がすごく多いのですが、そうなるとクラブを丸く振れず、クラブヘッドが走りません。砂を思うように飛ばせず、バンカーからうまく出せない人はそんな傾向が見られますから注意してください。

実際のバンカーショットを打つときは、スイングを手加減してもいけません。ピンまで20ヤードだからといって、20ヤードのアプローチを打つようなスイングですとキャリーが十分に出ず、バンカーから出せません。アプローチの3倍を目安として、ピンまで20ヤードなら60ヤードのアプローチと同じくらいの振り幅が必要です。インパクトの抵抗が思った以上に強いので、ピンが近くても砂をしっかり飛ばすつもりで、思い切りよくスイングしましょう。クラブを丸く振って砂を飛ばすコツをつかめたら、力のない女性でも簡単に出せるようになりますよ。

バンカーショットに自信をつけるには、砂をしっかり飛ばす練習から始めよう。
フォロースルーでリコックして、クラブを丸く振るイメージ。腕をカラダの幅の中で振ることが大切だ。
クラブが立つポジションまで振り抜けば、ヘッドが加速して砂をしっかり飛ばせる。
フォロースルーで両手がカラダの前から外れるとヘッドが加速しない。実際のバンカーショットでも砂を飛ばせない。
ピンまで20ヤードなら、60ヤードのアプローチを打つくらいの振り幅が必要だ。
砂を飛ばす練習でつかんだイメージ通り、自分のシューズくらいの大きさの砂を薄く取る。
ボールの周りの砂を弾き飛ばせれば、ボールが砂と一緒に飛んでいく。効率のいい打ち方ならパワーは必要ない。
しっかり振り抜く意識を持つだけでもバンカーショットが上達する。「思い切り」の気持ちも大事だ。

最後に動画でチェック

カラダの幅の中で腕を振ってクラブヘッドを加速。フォロースルーでクラブを立てればボールを周りの砂と一緒に飛ばせるようになる。

※動画は音声が流れますので音量にご注意ください。


広瀬祥代
ひろせ・さちよ/茨城県出身。社会人になってゴルフと出会い、魅力と楽しさを知ってインストラクターへの道を目指す。2011年にライセンスを取得し、現在はチームセリザワゴルフアカデミーで幅広くレッスン活動を展開している。セリザワメソッドでレッスンスキルをさらに向上中。

取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/太平洋クラブ御殿場コース



広瀬祥代が“ミスの一発解決法”を教えます!ミスの原因&練習法がすぐにわかる!

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