1. TOP メニュー
  2. スコアに効く
  3. 練習方法
  4. 基本となる再現性の高い「振り子」の動きにはストロークとパターのマッチングが重要だ|目澤秀憲のゴルフ再構築レッスンVol.6

基本となる再現性の高い「振り子」の動きにはストロークとパターのマッチングが重要だ|目澤秀憲のゴルフ再構築レッスンVol.6

脱!万年アベレージゴルファー「ゴルフ リビルド レッスン」

2021/01/09 ゴルフサプリ編集部

ゴルフでもっとも大切ともいえる、パッティング。「まずはショット同様、自分のストロークタイプを知ることが大事」と、目澤秀憲コーチ。基本のイメージと、意識するべきポイントを教わった。

GOLF TODAY本誌 No.583 162〜165ページより

自分のストロークの傾向と、パターを合わせればうまくなれる

坪井 パッティングは、いわゆる普通のスイングとは考え方が違うのでしょうか?

目澤 基本的な考え方は同じです。ストロークの軌道や、インパクトでボールのどこを打つかによって、ボールのパフォーマンス、つまり転がり方が少なからず影響を受けます。ただし、“正解”はありませんから、まずは自身のストロークの傾向を知ることが大切です。

坪井 “真っすぐ引いて真っすぐ出す”ことが正解というわけではないんですね。

目澤 たしかに、それができればボールは真っすぐ転がるとは思いますが、現実的には無理があリます。グリーン面は芝が生えているので、ボールはわずかですが沈んでいます。そこから出して前に転がすためにはロフトを生かす必要がある。そのこととストレート軌道を両立するのは難しいです。

坪井 なるほど。では、自分のストロークを知ることで、どんないいことがあるのでしょう?

目澤 お手持ちのパターに合うストローク、もしくはご自身ストロークに合うパターを知ることができます。パターとの相性を高めることは、パッティング上達の最短ルート。そうすることで、タッチが合うようになり、タッチが合えばラインも読めるようになるでしょう。

坪井 早速、確かめてみます!

グリーン上は芝があるので、じつはボールは少し沈んでいるので、そこから打ち出すためには、ボールが浮く必要がある。ロフトはその役割をしている。

タッチを安定させるには“振り子”の動きをマスターしよう

パッティングのストロークの再現性を高めるには、支点に対して左右対称であり、シャフトのローテーションやロフト角、ライ角の変化が少ない“振り子”の動きが理想です。ピザのスライスをイメージするとわかりやすいかもしれませんね。

とはいえ、ライ角が多いパターで支点を低く構えるのは、ちょっと無理があります。ライ角が多いパターは浅く構えて支点を高くし、振り子よりもリストを使う人に向いています。

支点を低く、深く構えて打ちたいなら、フェースローテーションが少ないフェースバランスのパターを使うと、アークが少なくなり真っすぐ打ちやすくなります。

いずれにしても、支点の高さは人それぞれ。正解はないので、自分が最も気持ちよく打てる支点を見つけ、それに合うパターを使うといいでしょう。

浅く構えると、リストの運動が強くなりローテーションがしやすくなる。
深く構えると、ヘッドがターンしづらいので真っすぐの動きをしやすい。

(ドリル)〝振り子〟の動きと自分に合う支点を知る

細い棒二本を両ワキに挟んで×を作り、棒の下から上に人差し指を挟んで、自分の使っているパターの長さをイメージしてセットアップ。そのままパターのストロークをする。ワキ腹、お腹、背中、あるいは前傾の深い、浅いなど、自分がもっとも支点が安定しやすい場所を探そう。
(目澤)頭やヒジをなるべく動かさず、肩とおなかで捻るイメージ。グリップの力みも自然と抜けます(坪井)ワキが締まる感じも意識できます。腹筋、結構使いますね。くびれにも効きそうです

自分のストロークタイプを知ろう!

パッティングを上達させるには、自分のストロークの傾向を知り、パターとマッチングさせることが近道です。

まず、5歩くらいの距離を10球程度打ち、ショートしがちなのか、軌道はどうなのか、ヘッドの入り方、ライ角はどうか?など、スマホで動画を撮るなどして確認しましょう。

また、できるだけ同じコンディションで定期的に行うと、自分の基準を見つけやすいのでオススメです。

「いつも通り打ったのに、今日は3歩の距離までしか転がらないから、6歩打たないと入らないな」など、大いに参考になるからです。

ストロークのチェックポイント

ネックがヒール側にあるパターを使う人は、アークが大きくなりがち。
センターシャフトのパターは、ストレートに動かしやすい。
距離がオーバーしがちな人はインサイドアウトな傾向がある。ロフトが立って当たるために早めに順回転になりトップスピンが速く出るからだ。
ショットと同じく、ロフトがつきがち。ボールの下にクラブが入るのでバックスピンがかかり、ショートしがちになる。

ロフトとライ角

アベレージにありがちなのは、ロフトがついてライ角はトゥダウン。少しアウトサイドイン軌道。飛ばないからと、バックスイングはゆっくりなのにあわてて加速して、タッチが合わない人が多い。

うまい人ほど、ストローク中のロフトとライ角の変化が少なく、ストローク幅が小さくて少しインサイドアウトでつかまえて打てている。

ちなみに、一流選手ほどバックスイングが速くインパクトではすでに加速が終わり、ゼロの状態で打てていて、フォローが短い傾向がある。

ストロングはバックスピンが多くかかり、ショートする傾向に。ウィークは転がりはいいが芝の影響を受けやすく、方向性が安定しない。
トゥダウンするほど、フェースの開閉が少なくなり、ストレート軌道になりやすい。フェースが開閉しやすい構えのトゥアップはフィーリング重視の人向き。

パターの性格を知ろう

パターのタイプによって、動き方が違うので、自分のストロークに合う動きをしやすいパターを使うことで、よりパターの特性を生かすことができます。

いろいろ試して自分に合うパターを見つけるか、バターに合うストロークを意識しましょう。

ヘッドの後ろ側が大きく慣性モーメントが高くなるので、よりアークが少なく真っすぐ打ちやすい。
ネックがヒール側にあるパターは、アークを描きやすく、ローテーションが大きくなる。
フェースバランスのパターは、ストレートに動きやすく、アークが少なくなる。

坪井ミサトのゴルフ成長日記⑥

「自分のストローク軌道に合わせて購入したマイパターです。タッチが合うようになりました!」

シャフトフィッティングで最適重量をチェック!

先日、USTMamiya FITTING LABOにお邪魔させてもらって、自分にとっての最適重量やシャフトの特徴などを調べてもらいました。初心者向けの軽いクラブを使ったり、ゴルフトゥデイ編集部の方にお借りしたメンズのドライバーを使ったりして、何が自分に合うのかわからなくなっていたので、フィッティングを受けてとてもスッキリしました!

目澤秀憲
めざわ・ひでのり。1991年2月17日生まれ。東京都出身。大学卒業後渡米し、日本に数名しかいない、アメリカのレッスンプロの資格TPI(TitlistPerformanceInstitute)レベル3を取得。河本結のコーチを務める傍ら、アマチュアにもレッスンをしている。日本大学卒業。2021年4月に開催されたマスターズで松山英樹がアジア人初となるマスターズチャンピオンになった際も、サポートメンバーとして松山を支えた。

ナビゲーター
坪井ミサト
つぼい・みさと。1996年10月30日生まれ。奈良県出身。小学生から野球を始める。球速最高107キロ(ミズノ『MAQ』測定)。フィットネスインストラクターの資格を取得。フルマラソン4時間09分の記録ももつアスリート女子。ゴルフは2020年春から始めたばかり。

協力/ドゥワンゴルフアカデミー


脱!万年アベレージゴルファー「ゴルフ リビルド レッスン」

前回(Vol.5)を読む 次回(Vol.7)を読む

シリーズ一覧へ