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トップの右手は「出前持ち」で正しいコックの使い方がわかる!!

大西翔太コーチが教える「ゴルフスイングのツボ」 VOL.20

2021/03/19 ゴルフサプリ 編集部

理論をわかりやすく展開し、実戦ですぐに役立つレッスンで大人気の大西翔太コーチ。
その大西コーチが、誰も知らなかったゴルフスイングのツボをこっそり教えてくれた。第20回はバックスイングにおけるコックの使い方をレッスン。手首の正しい使い方をもう一度学習してグッドショットの確率を大幅アップといこう。

「縦コック」と「横コック」の複合でクラブを上げていくのが正解

シャットフェースに上げるような手首使いが今のドライバーにマッチしている

皆さん、こんにちは。ツアープロコーチの大西翔太です。今回はバックスイングのコックの使い方について説明したいと思います。コックとは「手首の屈曲」のことですが、バックスイング中に手首をどう折り曲げるかでフェースの向きやスイング軌道などに大きく影響します。ミスショットが続いたときなどは、「コックの使い方を間違えたかな」と疑うケースも多く、「正しいコックって、どうすればいいの?」と訊ねられることもよくあります。

コックが入らない人は左手をウィークに握りすぎたり、両手を強く握りすぎたり、手首を固めておこうという意識が強すぎたりする傾向が見られます。コックが使えないとダウンスイングのタメが生まれず、ヘッドスピードが上がりません。実際、プロやシングルゴルファーでコックを使わない人なんていません。でも、コックを意図的に入れようとするのも弊害が多いということも知ってください。本来はコックとはバックスイングの動作の中で自然に発生するものなのです。

バックスイングではカラダを回転させながらクラブを右肩の上のほうに向かって振り上げていきます。クラブを右斜めの方向に上げていくのですから、クラブヘッドの動きと同調して手首が右斜め上へと折られるのが自然な動きです。今どきのドライバーはフェースの開閉をなるべく使わないで、フェースをスクエアに保ったままスイングするのが理想的と考えられています。とすればバックスイングでもフェースを開かないように上げていくのがベストというわけで、イメージ的には左手の甲を下に向けてフェースをシャット気味に上げていくのがいいでしょう。

バックスイングではフェースをシャット気味に上げていくのがいい。
フェースを開かないままでトップのポジションへと持っていく。
左手の甲をやや下に向けるイメージでテークバックするのがコツ。
クラブを右肩の上に向かって上げればコックが自然に生じると考えよう。

ところがバックスイングからトップにかけて左手首が甲側に折れてしまうと、フェースが開いてしまいます。トップで左手首が甲側に折れる人は右ヒジが浮き上がったフライングエルボーになったり、クラブヘッドが目標よりも右を指すクロストップになったりしやすいです。しかもトップでクラブヘッドが自分から見て反時計回りのループを描き、ダウンスイングではアウトサイドから下りてきます。そうなるとボールが飛ばないですし、大きく曲がってしまうのです。

左手首が甲側に折れるとフェースが大きく開いてしまう。
左手親指を立てるイメージが強い人は左手首が甲側に折れやすいので注意。
トップでクラブヘッドがループを描き、アウトサイドから下りやすい。

右手でコックをイメージする方がトップは安定しやすい

コックについて、もう少し詳しく説明しましょう。カラダの真正面で両手のヒラを合わせてください。コックを縦の動きと考えたり、バックスイングで左手首を立てるイメージでクラブを上げたりする人が多いのですが、縦の動きだけではありません。正しいのは両手首が少し右側に折れながら上がっていく「縦コックと横コックのミックス」です。左手首を立てるイメージも悪くはないけれど、トップで左手の親指にクラブを乗せることを意識すると左手首が甲側に折れやすいので注意が必要です。その点、左手首を「掌屈」、右手首は「背屈」させるようにすればクラブが正しいポジションに上がっていきます。掌屈は手首が手のヒラ側に折れることで、背屈とは手首が甲側に折れることをいいます。バックスイング中のコックは左手首と右手首の同調が大事ですが、どちらかといえば右手首でイメージしたほうが、コックがスムーズに使いやすいでしょう。

正しいコックを理解する練習。まず両手のヒラを合わせよう。
右手首を甲側、左手首を手のヒラ側に折る「横コック」を使う。
その流れでトップの位置へと上げる。「縦コック」も自然に生じる。
縦のコックだけでは、安定したトップが作りにくい。
右手首が手のヒラ側、左手首が甲側に折れる「逆コック」はNGだ。

「トップの右手は出前持ち」。最近はあまり耳にしなくなったけれども、以前はゴルフのセオリーとしてよく知られていたと聞きました。右手はソバ屋の出前持ちとは、まさに言い得て妙だと思います。右手のヒラが真上を向くのは極端ですが、右ヒジが真下を指し、右手のヒラが斜め45度くらいを向くのがトップの基本形です。この右手に左手を添えれば正しいトップが作られて、ダウンスイングでもインサイドから適正角度で振り下ろしやすくなります。右手だけでアドレスの姿勢を作り、右ヒジを下に向けたままで右手をトップの位置へと上げてみてください。縦コックと横コックの複合形として、右手首が自然に折られることがわかります。

右ヒジを下に向けたままで、右手をトップの位置へと上げてみよう。右手首が自然に背屈すればOK。
右ヒジが下を向き、右手のヒラが斜め45度くらい上を指す「出前持ち」の形となれば右手コックが正しくできた証拠。

トップではクラブが右手のヒラに乗るという感覚とか、右手でクラブの重さを感じ取るイメージがいいでしょう。右ヒジが下を向いていても右手首が掌屈したり、右ヒジが大きく浮いたりすると右手のヒラのソバがすぐに落ちてしまいますよね。これではトップでクラブを支え持つことができず、ダウンスイングの軌道がブレてしまうことになります。右手の出前持ちは正しい手首使いと、トップのポジションやダウンスイングの軌道の安定に直結するのです。

右手首が掌屈したり(左)、右ヒジが大きく浮いたり(右)してはトップが安定しない。
正しいコックによってダウンスイングの軌道が安定し、ミート率アップにつながる。

最後に動画でチェック!

コックは右手でイメージするのが合理的!

※動画はショット音が流れますので音量にご注意ください。

取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/船橋カントリークラブ

大西翔太
おおにし・しょうた/1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアの育成に尽力する一方で、青木瀬令奈のコーチもつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富。女子ツアープロの大西葵は実妹。


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