全米プロ開催。松山のメジャー連覇を後押しする心強いデータ!
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.78
今週は男子メジャーの全米プロが開催される。マスターズを制した松山英樹にとってはメジャー連勝がかかる大会。その松山に快挙達成を後押しする心強いデータがある。
全米プロ開催。松山のメジャー連覇を後押しする心強いデータ!
松山はプロ1年目の2013年に大会初出場を果たしてから昨年まで8年連続で予選を通過している。この期間で松山のほかに8年連続で決勝ラウンドに進んでいるのはブルックス・ケプカとジェイソン・デイだけ。世界トップクラスの中でも目立った安定感を示しているわけだ。ちなみに、ケプカは2018、19年、デイは2015年の全米プロチャンピオンだ。
松山の大会平均ストロークは69.69である。通算30ラウンド以上プレーしている選手の中で松山よりいい数字をマークしているのは既出のケプカ(69.03)とデイ(69.38)だけ。つまり、松山は通算30ラウンド以上で歴代3位という素晴らしい成績なのだ。
この3人のほかに70を切っているのはロリー・マキロイ(69.96)だけ。現在世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンは70.25、大会4勝のタイガー・ウッズは70.30である。彼らと比較すると、いかに松山の数字がすごいかが分かるだろう。
これまでの松山の最高成績は2016年の4位。この時は初日21位から徐々に順位を上げてきた形だった。
惜しかったのは2017年である。2日目に64をマークして首位に並び、3日目は73と苦戦したが、1打差2位という絶好の位置で最終日に入った。その最終日、一時は単独首位に立ちながら後半崩れての5位。悔しい負け方だった。
過去の出場においてオーバーパーで4日間を終えた年は1度しかない。マスターズでも毎年安定した成績を残し続けていた流れの中で今年の優勝があったわけだ。データ的な裏付けは十分にある。メジャー連覇を期待してもいいのではないだろうか。
松山英樹の全米プロ全成績
年 | 順位 | スコア |
---|---|---|
2013 | 19位 | −1(279) |
2014 | 36位 | −3(281) |
2015 | 37位 | −3(285) |
2016 | 4位 | −9(271) |
2017 | 5位 | −5(279) |
2018 | 35位 | −4(276) |
2019 | 16位 | +3(283) |
2020 | 22位 | −4(276) |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
撮影トーナメント/2021マスターズ
撮影/マスターズ・オフィシャルサイト
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