1. TOP メニュー
  2. テクニックに効く
  3. パッティング
  4. おおまかな傾斜はグリーンに上がる前に確認!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方

おおまかな傾斜はグリーンに上がる前に確認!藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方

第2回 ラインを正しく読む

2021/04/27 ゴルフサプリ編集部

パットのラインの読み方は人それぞれで唯一の正解はない。だが、正しく読むにはいくつかの決まりごとがある、と藤田寛之はいう。その極意を伝授!

GOLF TODAY本誌 No.587/138〜141ページより

ボール周りとカップ周りを重点的にチェックする

ラインを正しく読むには、グリーンの外側から、全体のおおまかな傾斜をつかむことが第一。そしてグリーンに上がったら、「ボール周り」と「カップ周り」の2か所を重点的にチェックします。

なぜなら、ボール周りとカップ周りの傾斜の度合いが同じであることは少なく、ときには逆の傾斜になっていることもあるからです。ボール周りはスライス傾斜なのに、カップ周りは平らだったり、フック傾斜だったり。ボールの手前側から読んだラインと、カップの反対側から読んだラインが違って見えるのはそのためです。

特にカップ周りは、打球の勢いが弱くなり、傾斜の影響を大きく受けるため、より入念に観察することが大切。この作業を疎かにすると、ライン読みに失敗してしまうので注意してください。

ボール周りの傾斜はどちらに傾いているか。上りか下りか。それらの度合いはどのくらいなのか。ボールをマークしながら、手前側からラインを読む。

カップの反対側に回り、カップ周りの傾斜がボール周りとはどう違うのかをよく観察する。そして、カップ際のボールの曲がり方(切れ方)をイメージする。

面全体が見やすくなり曲がり幅をイメージしやすい

スキーやスノーボードの経験者ならわかると思いますが、急斜面の頂上から見下ろすと、斜面が見えにくく、斜度が把握しにくい。反対に下から見上げたほうが、見える範囲が広くなり、斜度もよくわかります。

グリーンの傾斜も同じです。グリーン全体を一つの面としてとらえ、面の傾き具合をチェックしたら、傾いている面の「低い位置」からラインを読みます。つまり曲がるラインは、傾斜の上側ではなく、下側に立つことがポイント。スライスラインは右サイド、フックラインは左サイドに立てば、面全体が見やすくなり、曲がり幅を具体的にイメージできます。

面全体がどちらに傾いているかをチェックし、面の「低い位置」からラインを読む。スライスラインなら右サイド、フックラインなら左サイドに立てば、面が広く見える。

高い位置から読むと強く打てない

面の高い位置からラインを読むと、曲がり幅がわかりにくいうえに、カップ周りの傾斜が常に下りに見えてしまい、強く打てなくなる。ショートするのはこれが大きな原因。

中間地点なら距離感をつかみやすくタッチが良くなる

ラインを正しく読むには、ボールからカップへの、いわゆる「一方通行」では不十分。カップを一周、または往復し、さまざまな角度からラインを見ることが重要です。ただし、スロープレーにならないように、空いている時間を有効に活用しましょう。

このときに私は、ボールとカップの「中間地点」に一度立ち、ラインを見ます。ボールとカップのどちらが高いか(上りか下りか)を確認でき、ラインをイメージしやすくなるからです。加えて、中間地点なら距離感をつかみやすく、タッチが良くなるという効果もあります。ミドル~ロングパットの距離感が合わない人はぜひ試してみてください。

高低差と距離感をつかむ

中間地点に立ち止まり、ボールとカップの高低差と距離感をつかむことが大事。ロングパットになればなるほど効果的。

上達の秘訣

ライン読みは学習です!
ラインを読むクセをつけて、最初はわからなくてもそれを繰り返す。ラウンドごとに学習していけば、その能力が養われ、ラインが見えてくる。

藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城GC)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。ツアー18勝。年齢を重ねるごとに勝ち星を増やし、40代で12勝をマーク。2012年には年間4勝を挙げて43歳にして初の賞金王に輝いた。23年連続で賞金シード入り。得意クラブはパター。

取材協力/葛城ゴルフ倶楽部


【藤田寛之が教えるグリーンの読み方&打ち方】

前回へ 次回へ

シリーズ一覧へ