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【日本一曲がらない男】稲森佑貴がレクチャーする失敗しないティショットの打ち方!!

今年こそ曲げない!「失敗しないティショットの打ち方」PART1

2021/04/18 ゴルフサプリ編集部

真っすぐ飛ばすテクニックとティショット成功法のポイントを稲森佑貴(6年連続フェアウェイキープ率1位!18年、20年日本オープン優勝!)がアドバイス。

ドライバーの一番の目的は、フェアウェイに正確に運ぶこと。球がどんなに飛んでも方向が散らばってはスコアにならない。そこで日本一のドライバーの名手、稲森佑貴に球を曲げないでフェアウェイをキープするための極意を教えてもらおう。

GOLF TODAY本誌 No.586 20〜35ページより

稲森佑貴の流儀[1]

とにかく曲げない! そのためには「水平と直角」をつねに意識する。

ボクのゴルフの原点は「球を曲げない」こと。そのためには「水平と直角」の感覚を大事にしたい。理由は「真っすぐ」をイメージしやすいから。クラブはフェースが「ストレートに見える」のが好みです。

「クラブを真っすぐ上げて真っすぐ下ろして、芝の上にクラブをポンと下ろした感覚でアドレスする」と稲森は言う。

稲森佑貴の流儀[2]

球をつかまえる! そのためには軽くクローズに構えてドローを打つ。

持ち球は基本的に「ドロー」です。球を曲げないためには「球をしっかりつかまえる」ことが絶対条件。ドライバーは球が右に行きやすいクラブなので、ボクは「ややクローズに構えてドローを打つ」意識でスイングしています。

スタンスや腰、肩のラインをややクローズにセットして構える。「球をつかまえる=曲がり幅を少なく抑える」という意識づけが明確なのだ。

スペシャル・インタビュー | 稲森佑貴 ✕ 石井忍

「子供の頃から160ヤード先の支柱に当てる練習が日課でした」

稲森佑貴の曲がらない球を打つためのテクニックやスイングの考え方などを、石井忍が突撃インタビュー。ドライバーショットの曲がり幅を抑えるポイントや、ティショットを失敗しないためのコツなどを大いに語ってもらった。アマチュアゴルファーの参考となるところが満載だ。

「ボクの辞書にレイアップはない。フェアウェイが狭いだけなら当然ドライバーで打ちます」

石井 稲森佑貴選手といえば『フェアウェイの狙撃手』といわれるくらいドライバーの名手として一目置かれる存在。やっぱり球を曲げないことをつねに意識しているのですか?

稲森 そうですね。球を曲げないのが第一ですけれど、実戦ではホールのシチュエーションとか風向きなども考慮して、どこに的を絞って打てばフェアウェイをキープしやすいかを考えるようにしています。

石井 持ち球はドローでしたよね。その理由としては?

稲森 基本はドローです。でもそんなに左に曲げるわけではなくて、ほぼストレートという感じです。ドライバーはロフトも少なく右に飛びやすいクラブなので、球をしっかりつかまえるためにもドローを打つ意識を持ってスイングしているんです。

石井 確かにシャフトが一番長いドライバーはタイミングがワンテンポ遅れただけで球が右に抜けやすい。出球は良くてもフェアウェイの右に外しやすくなる。カラダの正面でボールをとらえたい。そのためにはドローのイメージが合っているということ?

稲森 そうです。プロの感覚でいうと、『球を曲げない』とか『真っすぐな球を打つ』といった概念はプレーヤーによって違いがあると思うんですよね。でもドライバーはフェアウェイに運ぶのが究極の目的。まずティーイングエリアに立って、フェアウェイ方向を見るじゃないですか。そこでターゲットを絞るんですけれど、ボクの場合はなるべくターゲットが見やすい位置で構えます。

石井 立つ場所でフェアウェイが広く見えたり、狭く見えたりするからね。フェアウェイが広く見える場所をなるべく選んでティアップすれば、それだけでも精神的なプレッシャーを軽減できる。球を曲げなくて済む、環境を作り出すことが大事ですね。

稲森 あとは風向きなども見てフェアウェイの対角線を利用して、フェアウェイの幅を有効活用することも考えますが、それも状況次第です。

石井 ティショットをレイアップするということも当然ない?

稲森 曲がらないのが自分の持ち味なので、レイアップは絶対しません。ドライバーで打つと池などのハザードに届いてしまうという距離的なリスクがあれば他のクラブを持ちますが、フェアウエイが狭いだけならどんなに狭くてもドライバーです。そのくらいの自信はありますから。

「160ヤード先の支柱を狙う練習で真っすぐの感覚を磨いた」

石井 ゴルフを始めたのは6歳のときだそうですね?

稲森 そうです。鹿児島市の実家がゴルフ練習場を経営していたので、小さいときからゴルフボールを打っていました。師匠は父親です。(稲森の父、兼隆さんは2006年九州シニア選手権優勝、同年の日本シニア選手権5位タイなどトップアマとして活躍。青木功が優勝した、くまもと中央CCで開催の2007年の日本シニアオープンにも出場。当時中学生の稲森が父親のキャディをつとめたという)

石井 お父さまからはどんなことを教わったのですか?

稲森 「曲げたらダメだ」と最初から言われていました。実家の練習場には打席から160ヤード先に3本の支柱があって、その真ん中の支柱を狙って打てと。練習場には高さもありましたから、「高さのスペースもありましたので、カラダが大きくなってからは真ん中の支柱の真上を通過して、そのずっと先の対面のネットに「250」と書かれた旗があるのですけれど、「その旗に当てなさい」と言われました。

石井 160ヤード先の支柱にちゃんと当てるなんて、プロでもかなり難しい。50センチとか1メートルくらいなら外れてもOKみたいな許容はあった?

稲森 ないです。支柱の方向から少しでも外れた球は全部アウトです。で、250ヤードの旗の真ん中の「5」に当てるとか。まあ多少はゲーム感覚もあるのですが、そのくらいの気持ちで曲がらない球を打てと厳しく教えられましたし、それが当たり前という感じで練習してましたね。

石井 日本一球が曲がらない男のシュアなスイングの土壌は、プロの私が聞いてもシビアな練習法にあったのですね。160ヤード先の支柱を狙って打つ感覚は出球の管理につながるし、その先の旗に当てるのは曲がり幅を極力抑えることに通じる。まさに「曲がらない球」の養成塾。子供の頃からそのような練習に励んでいたなんて驚きです。

稲森 球を曲げないという目標があって、曲げない練習を通じて覚えたことも沢山ありました。

石井 曲がらない球を打つという、はっきりした目的が先にあれば、どうすれば結果につながりやすいかを把握しやすいよね?球を曲げないコツは何だと思いますか?

稲森 グリップとかアドレスも「真っすぐ」の感覚がとても大事だと思います。ボクのアドレスは「水平と直角」のイメージが強いです。真っすぐのイメージが明確に浮かんだところで、テークバックを開始。あと大事にしているポイントはダウンスイングからフォロースルーにかけて、左モモを粘らせること。カラダが早く開くとボールが右に飛んでしまいますから、左サイドのカベをしっかり作るという感じですね。

「いいものを吸収していこうという柔軟な発想は向上心にもつながる」

「実は他のプレーヤーの長所をこっそりと盗んでいます」(笑)

石井 本音のところ、飛ばしたいという願望はある?

稲森 正直いってありますよ。ツアーに出るようになってから、やはり飛距離が大事だなと痛感させられましたし…。自分のカラダで20ヤードも飛距離を伸ばすのは無理としても、あと5ヤードは飛ばせるようになればいいかな~とは思いますね。

石井 飛距離と方向性は両立が難しいとは、プロたちもよく言うしね。どっちも大事だけれど、要は飛距離と方向性のバランスだものね。

稲森 「曲がらない=飛ばない」という方程式に当てはめたくはないですが、20ヤード飛ばせるようになったところで、自分本来の持ち味がなくなりますし、スイングだって壊れてしまうでしょうし。まあ飛ぶ人というのは体格とか筋力もあるけれど、力の出し方が上手いのだと思います。

石井 今はオフの期間。トレーニングとかも結構やっていますか?

稲森 はい。ミート率を上げるために、とくに体幹部の強化に努めています。ドライバーは左右のブレ幅が大きいクラブなので、ミート率が一番大事ですよね。フェースの芯を喰えば曲がり幅が少なくなって、飛距離アップにもつながると考えます。

石井 フェースの芯に当てるためにグリップやアドレスの真っすぐの感覚を大事にするか、左モモの粘りを意識するといったポイントも実践しているわけですね。でも、それがうまくいかないときもあるでしょ。そんなときはどう対処しますか?

稲森 そりゃ人間ですから、ショットがブレるときもたまにあります。全部を一度に修正はできませんが、一つずつチェックしながらで…。それも試合の中で修正しますね。

石井 試合中ですか?これはちょっとした賭けともいえそう…。

稲森 何もしないで終わることもあるのですけれど、「コレをやってみようかな」と思ったこと、他人から見れば全然わからないくらいのちょっとしたことですが、試合の中で修正できたら大きな自信になりますし、自分の財産として今後も生かせると思います。

石井 なるほど。では今のスイングを少し改善していきたいという気持ちもある?

稲森 うーん。もっと良くしたいという願望はありますね。ボクは色々なプレーヤーのスイングを見たり研究したりするのは好きなんですよ。ボクの世代の憧れはやっぱりタイガー・ウッズですけれど、試合で一緒に回った人を見ていて、「いいなぁ」と思ったことは参考にしています。

石井 たとえば、どんなことを?

稲森 本当に様々ですけれど、スイングのリズム的には宮本勝昌さん。リズムと軌道が整っていて、ストレスのないスイングだと思いましたので。「こんなリズムで打ちたいなぁ」とか。

あとは足のエンジンをフル回転させて打つチェ・ホソンさん。「下半身の力の出し方がうまいなぁ」と思います。自分とはタイプが違いますし、全部をマネできるわけではありませんが、アレンジできそうなところで自分のスイングを構築していけたらいいなと考えています。

石井 色々な選手のいいところ取りというわけですね。自分のスイングを殻に閉じ込めないで、いいと思ったことは取り入れていく。そして球が曲がらないスイングをさらに追求し高めていく。考え方がとても柔軟だし、向上心もとても高いですね。

「ネガティブな思考を持たないのも球を曲げないコツだと思います」

「こうすれば大丈夫だと自己暗示をかけるのもとても大事なこと」

石井 稲森選手は日本オープンで2度勝っています。フェアウェイを絞ったタフなコースセッティングで真価を発揮できるタイプだと見受けますが、ちょっと苦手だなと思うコースってありますか?

稲森 やっぱりフェアウェイが広すぎるコースはちょっとイヤだなと思いますね。基本的にドロー系なので右からの風も好きではありません。左からの風のほうがコントロールしやすいですから。あとは右ドッグレッグも苦手。

石井 視覚的に見てもイヤだなと感じたときは、どのように対処していますか?

稲森 とにかく「イメージをよくすること」を考えますね。イヤだなと思いながら打ったって結果につながりにくいですし。イメージで自分に暗示をかけます。

石井 なるほど、これはいい話ですね。自信がなくなるとついネガティブに考えてしまいがちだけど、それっていいことは何もない。フェアウェイが狭いなと思うと、本当に狭く見えてしまうしね。

稲森 精神論になってしまうかもしれないけど、「こうすれば大丈夫!」と自分に言い聞かせています。

石井 ところで2019年は全英オープンなど海外の試合にも出場しましたね。どう感じましたか?(全英オープンは70、73で予選通過。3日目も70で上がったが、最終日は80で通算9オーバーの72位タイの成績だった)

稲森 欧米の選手との飛距離との差は感じました。全英オープンはポットバンカーがあちこち点在していて、フェアウェイのどの辺に落とそうかと神経を使いましたね

石井 自分の持ち味を捨ててまで、飛距離を求めて攻めにいくとうまくいかないと?

稲森 自分の中では思い切り攻めて行こうと思うこともあるんです、実は。だからキャディに「そりゃ無茶だと思ったら止めてね」と言ってあるんですよ(笑)

石井 最後に21年シーズンの目標を聞かせてください。

稲森 賞金ランクが今のところ暫定1位なので、ランクをできるだけ下げないこと。そして世界ランクを上げて、いつかはマスターズに出場したいと思います。

「いつでも曲がらない球が打てるという確信が稲森選手の強さだと改めて思いましたね」(石井忍)

石井忍 いしい・しのぶ

1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日大ゴルフ部を経て98年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くのツアープロを指導。現在は千葉、赤坂、神保町で「エースゴルフクラブ」を主宰。多くのアマチュアもレッスン。

[石井忍が分析!]ティショットを成功させるならこのポイントをチェック!

これだけのポイントを盗めば曲がらない球が打てますよ!

稲森佑貴の球を曲げないテクニックを石井忍が解説。チェックポイントを学べば、ティショットの成功率がすぐにアップ!さっそく取り入れよう。

ティショット成功の極意!「球を曲げない」という目的に沿った手段を稲森スイングに学ぼう

私自身もプロやアマチュアをコーチしている立場なのですが、最近のレッスンを通じて感じるのは「手段」ばかりが先行しすぎて、「目的」につながりにくくなっているということ。その点、稲森佑貴選手は最初から「球を曲げない」という目的があって、そこから方法論を探って現在に至っています。こうしたプロセスは大いに参考になるのではないかと思います。

ティショットの成功率を上げる=球の曲がり幅を小さく抑える。そのために稲森選手のスイングのどこを参考にしたらいいかといえばグリップとアドレスの「真っすぐ」の意識、ダウンスイングからフォロースルーにかけての左モモの粘り感でしょう。インパクトで左カカトが少し浮き上がり、やや反力を使っている感じが見えますが、フィニッシュに至るまでの左足の踏ん張り感に注目してください。フィニッシュを決めることも大事にしているそうですが、左足をしっかり踏ん張るからできるのです。

真っすぐを感じて両手をグリップ/スタンスの中央にヘッドをセット/テークバックで腕をネジらない/ダウンスイングで左足を踏ん張る
左モモを粘って左サイドのカベを作る/両手を意図的にターンしない/左足を緩めないでフィニッシュ

稲森佑貴の曲げないポイント1|フェース面をスタンスの中央付近にセットしておく

クラブヘッドをボールから少し離して、フェース面が真っすぐ見えるところにセットする

フェースが真っすぐ見えれば安心できる

ボクはアドレスでクラブヘッドをボールから離して構えます。色々と試しているうちに自然とそうなったんです。ボクの感覚ですが、フェース面の「真っすぐ」を感じやすくて、球をストレートに打ち出すイメージを出しやすいというのが理由です。テークバックでクラブヘッドを真っすぐ引きやすいという点もあります。

やっぱり視覚的要素も大事にしたいですから、構えたときにフェース面がターゲットラインに対して直角に見えるほうが安心感は生じやすいと思います。

Take back テークバックでクラブヘッドを真っすぐ引きやすい。>>>Impact インパクトでもクラブヘッドがストレートに通過するイメージが高まる。

稲森佑貴の曲げないポイント2|目標が見やすい場所を選んでティアップしよう

アドレスでフェース面の「真っすぐ」を感じて、インパクトでも「真っすぐ」を再現する

いいイメージで打てる環境を作り出す

ティーイングエリアに立ってホールの状況を見たとき、「打ちやすそうだな」とか「ちょっとイヤな感じだな」など何かしら第一印象が働くでしょう。誰でも得意や苦手があって当然ですが、大事なのは「イヤだな」と思ったままで打たないことです。

同じホールでもティーイングエリアの立つ場所で印象がかなり変わります。自分の持ち球も考慮に入れて、「この場所からあそこを狙えば、フェアウェイに運べそうだな」といいイメージを持てる場所を選んでティアップするといいと思いますよ。

「いいショットが打てそうだな」と自己暗示をかけることも大切。そのためにもティアップする場所にも気を配ろう。
Shinobu’s Check!「真っすぐ」の こだわりが 曲がらない球を生む

6年連続フェアウェイキープ率1位の稲森選手の徹底した「真っすぐ」へのこだわり。真っすぐ見えるものは何でも利用するという姿勢が、あれだけの正確なショットを生み出すのでしょう。真っすぐをイメージしやすい構えを作るコツはいいヒントになると思います。

稲森佑貴の曲げないポイント3|右ヒジを少し手前に引きつけておく

肩が開かないように細心の注意を払おう

ボクは基本的にドローヒッターなので、オープンには構えません。右ヒジが突っ張ると右肩が前に出てしまいますから、アドレスを作るときは右手のヒラをちょっと上に向けて、下を向いた右ヒジを右ワキ腹に近づけるようにしています。そうすれば肩が開かないですし、腰やスタンスも軽いクローズにセットしやすくなります。

ややクローズに構える理由としてはインパクトで左足を踏ん張りやすくて、カラダの早い開きを抑制しやすいこと。ボールをしっかりつかまえる上で理にかなっていると思います。

右腕が伸びると右肩が前に出て、右手がかぶりやすい。しかも肩の向きがオープンになってしまう。

稲森佑貴の曲げないポイント4|逆オーバーからインターロッキングに握り直す

ほぼスクエアに見える稲森佑貴のグリップ。曲げないスイングのベースとなっている。

グリップルーティンに曲げない秘訣がある

ボクは右手の小指と左手の人差し指を絡めるインターロッキンググリップで握ります。アドレスを作りながら両手のグリップを決めるのですが、ボクの場合、グリップのルーティンがあって、最初に逆オーバーラッピングの形を作り、その流れでインターロッキンググリップを完成させています。

これも自然な成り行きでそうなったのですが、自分の中ではこの方法が「真っすぐ」の感覚を出しやすいのです。両手のヒラをカラダの真正面で重ねるイメージも大事にしたいのでスクエアグリップに握っています。

最初に左手の人差し指を自然に伸ばして右手に重ね、それから左手の人差し指を右手の小指に絡めてインターロッキンググリップを完成させる。
両手のヒラをカラダの真正面で重ね合うようなイメージで両手をグリップする。
Shinobu’s Check! グリップルーティンに稲森ゴルフの真髄を見た

稲森選手のグリップルーティンはとても珍しいです。初めて見ました。方向性を出しやすいようにパットのグリップの形を先に作ってから、左手の人差し指を移動させて本来のグリップを作る。グリップを丁寧に握るのも、球を曲げないための大事な要素です。

稲森佑貴の曲げないポイント5|インパクトエリアでは左モモを「我慢」してボールを打ち抜く

左ヒザの内側にパワーをためて、左モモを粘らせておく感覚。そのためには左足を踏ん張っておくことが重要だ。

左足の踏ん張りが軌道の安定の決め手

スイングで大事にしているのは、球が右に逃げないようにするために左サイドのカベを作ること。インパクトの瞬間に腰の回転を止めるという感覚とは違います。腰の回転は止めないで左ヒザが流れないようにするのです。ボクの感覚でいえば「左モモを粘らせる」。そうすればカラダの正面で球を真っすぐとらえやすくなります。

インパクトで左ヒザが緩んで左モモの位置がずれると、スイングの軌道を狂わせてしまいます。左モモの粘り感覚は、ボクのスイングの命綱でもあるんです。

インパクトで左腰が開いて左ヒザが流れるとフェースが開いて当たり、球が右に飛びやすい。

稲森佑貴の曲げないポイント6|腕と手は何もしない。カラダの回転で振られるだけ。

テークバックでも腕をネジらないから、両ヒジの高さが揃う。

シンプルスイングほど球が曲がりにくい

スイング中に腕や手を使う意識はありません。腕を一所懸命振ろうとしたり、手で何かをしようとしたりすると動きが複雑になり、真っすぐ感覚が損なわれてしまいやすいからです。

腹筋や背筋などの体幹を主体にしてカラダを回転すれば、腕や手は勝手についてくるというイメージです。球をできるだけ曲げないためには、複雑な動きはなるべく取り入れない。スイングをシンプルに考えることが大事だとボクは考えます。

腕をカラダの真正面にキープしたままで、カラダを左右に回転するだけのイメージだ。
意図的に両手を返してフェースターンすると球が曲がりやすい。

稲森佑貴の曲げないポイント7|フィニッシュの形やポジションを一定させる

左モモの粘り感覚が正確なインパクトとスムーズな振り抜きを実現する

スイングの終点を軽視してはいけない

ボクはフィニッシュを重視します。子供の頃から父親に「結果はともかくフィニッシュを大事にしなさい」と教わり、今でも実戦しています。

スイングの軌道がブレると、フィニッシュが安定しません。その点、どんなときも一定したフィニッシュを決めることを考えればスイングの軌道の再現性や反復性が向上し、ミート率がアップします。安定したフィニッシュは、球が曲がらないスイングの終点なのですよ。

「小さいときから練習で振り抜いたら3秒間そのままの姿勢で止めておくことを心がけていた」と稲森。
Shinobu’s Check! 左モモの粘りはやっぱり一番の肝です

稲森選手のスイングを見て感心したのは左足の踏ん張り感です。本人は左モモの粘りといいますが、この左サイドのカベこそ曲がらない球の絶対条件。左足の頑張りがあるから、フィニッシュの安定感も高い。左足の踏ん張りを意識づけることから始めましょう。

稲森佑貴

いなもり・ゆうき(国際スポーツ振興協会)
1994年10月2日生まれ、鹿児島県出身。169㎝、68㎏。2011年、高校2年でプロテストを受験し、一発合格。正確なドライバーを武器に日本オープンを2度制覇。フェアウェイキープ率は15~20年と6年連続1位。20年の賞金ランクは暫定1位。血液型A型。(*20~21年シーズンが統合となり、2年間のトータルで賞金ランクやシード権が決まる)

協力/島津ゴルフ倶楽部


今年こそ曲げない!「失敗しないティショットの打ち方」

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【今年こそ曲げない!「失敗しないティショットの打ち方」】
Part1:【日本一曲がらない男】稲森佑貴がレクチャーする失敗しないティショットの打ち方!!
Part2:飛ばして、曲げない力一杯振っても曲がらない女子プロの技術に学ぼう!!