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テーラーメイド P770アイアン(2020)の試打評価レビュー

試打のスペシャリスト・高橋良明の本気レビュー

2021/10/04 ゴルフサプリ 編集部

テーラーメイド P770アイアン

トップラインが薄くオフセットの少ないコンパクトなブレードアイアンでありながら、見た目から受ける印象とは裏腹に飛距離が出ると評判のテーラーメイド『P770アイアン』の2020年モデル(2020年9月11日発売)。ゴルフクラブ試打のスペシャリストとしておなじみのプロゴルファー、高橋良明が『P770アイアン』の飛びの秘密とアスリートアイアンとしての使い勝手についてレポートします。

[目次]

テーラーメイド P770アイアンの総合評価

テーラーメイド P770アイアン

飛距離性能★★★★☆(4/5)
打球感★★★★☆(4/5)
操作性★★★★☆(4/5)
上がりやすさ★★★★☆(4/5)
総合評価★★★★☆(4/5)

テーラーメイド P770アイアンの特徴

テーラーメイドが展開する『P700アイアンシリーズ』の「P」はPlayer’s Iron(プレーヤーズアイアン)の頭文字。同シリーズがアスリートモデルにカテゴライズされていることを表しています。また、数字はブレードの長さを表し、『P770アイアン』は同シリーズの『P790アイアン』よりも一回りコンパクトで操作性を重視したモデルとなっています。また、『P770アイアン』の前作(2017年モデル)はキャビティバックでしたが、今回は中空構造へと大幅にモデルチェンジ。テーラーメイドの歴代ドライバーで定評のフェース構造(インバーテッドコーンテクノロジー)を採用することが可能となったため、初速性能が大幅にアップしています。

特徴

  • 複合素材の中空構造で弾きのよさと打感のよさを両立
  • ミスヒットに強い「プログレッシブICT」で飛距離アップ
  • タングステンウエイトによる低重心設計でボールが上がる

特徴1. 複合素材の中空構造で弾きのよさと打感のよさを両立

テーラーメイド P770アイアン

『P770アイアン』では新たにフェースの薄肉化とヘッドの深低重心化がしやすい中空構造が採用されました。フェースに使われている素材は非常に強度の高い鍛造クロムモリブデン鋼。厚さわずか1.75ミリに仕上げられた極薄フェースは高いボール初速を実現すると同時にフェース重量を抑えることで深低重心設計にも寄与しています。また、ボディには軟鉄素材を採用。中上級者好みのソリッドな打感が得られ、ライ・ロフト角の調整により理想の弾道を追求することが可能です。

特徴2. ミスヒットに強い「プログレッシブICT」で飛距離アップ

テーラーメイド P770アイアン

ロングアイアンとミドルアイアン(#3〜#7)にはフェースセンターから周辺部にかけて肉厚を同心円状に変化させる「プログレッシブICT」(インバーテッドコーンテクノロジー)を採用。オフセンターヒット時のボール初速のロスが最小限に抑えられるため飛距離のバラつきが小さくなります。また、ソール部には貫通型スリットのスピードポケットを採用。フェース下部の反発力はテーラーメイド史上最大となり、ライの悪い場所からでも大きな飛距離が出せるようになりました。

特徴3. タングステンウエイトによる低重心設計でボールが上がる

中空ヘッドの内部には最大で46.5グラムものタングステンウエイトを搭載。ブレード形状のアイアンとしては重心が低く、ロングアイアンやミドルアイアンでも球が上がりやすく高弾道の大きな飛びを実現しています。また、フェースとボディ、タングステンウエイトの隙間には超軽量のスピードフォーム充填剤が注入されています。この素材はフェースの反発性能を損なうことなく、余分な振動を吸収してくれるため、中空アイアンの常識を超える心地よい打感と打音を味わうことができます。

テーラーメイド P770アイアンのスペック

純正シャフトとして、粘りのある挙動でインパクトをコントロールできる『ダイナミックゴールドEXツアーイシュー』と手元しなりのタイミングの取りやすさと振り抜きやすさを併せ持つ軽量スチール『NSプロモーダス³ツアー105』の2種類がラインナップされています。

メーカーテーラーメイド
製品名P770アイアン
ヘッド素材[#3〜7]
ボディ:軟鉄(8620)鋳造+タングステンウエイト+SPEEDFORM™️、フェース:クロモリ鋼(4140)鍛造

[#8〜PW]
ボディ:軟鉄(8620)鋳造+SPEEDFORM™️、フェース:クロモリ鋼(4140)鍛造
番手/ロフト角3I/19.5度
4I/22.5度
5I/25.5度
6I/29度
7I/33度
8I/37度
9I/41.5度
PW/46度
シャフトスチール:Dynamic Gold EX Tour Issue(S200)、N.S.PRO MODUS3 TOUR105(S)
長さ(5I)38インチ
重量/バランス(#5)432g/D2(Dinamic Gold EX Tour Issue S200)
411g/D2(N.S.PRO MODUS3 TOUR105 (S))
価格6本セット(#5〜9、PW):171,600円(税込み)
単品(#3、#4):28,600円(税込み)
公式サイトテーラーメイド公式サイト

テーラーメイド P770アイアンを試打レビュー

キャビティからコンパクトな中空モデルに生まれ変わった『P770アイアン』はどんなゴルファーにフィットするのか。これまでほとんどのアイアンを打ち尽くしてきた高橋良明の試打レビューをお届けします。

試打レビュー

  • 中空アイアンのイメージを覆す薄くてコンパクトなヘッド
  • 打ってみると中空アイアンのやさしさをしっかり感じる
  • 中空と思えないほど打感がやわらかく、操作もできる

中空アイアンのイメージを覆す薄くてコンパクトなヘッド

テーラーメイド P770アイアン

『P770アイアン』は同じ中空構造の『P790アイアン』よりも一回りほど小さく見えます。そうといわれなければ中空とは気付かないくらいコンパクトです。とくに特徴的なのはトップブレードの薄さです。昔は中空アイアンというとタラコのようにぼてっとした感じでしたが、ここまでシャープな形状にできるとは中空アイアンの進化に驚いています。顔もすごくきれいでかまえた感じはふつうのマッスルバックアイアンと変わりません。見た目だけでなく、ヘッドが小さくなってソール幅も薄くなっているので、ヘッドの抜けがすごくよくなっていますね。自分の思った方向にヘッドを抜いていけるので球筋の操作もイメージ通りにできます。

打ってみると中空アイアンのやさしさをしっかり感じる

『P770アイアン』の見た目は中空らしくありませんが、打ってみると中空構造のメリットをしっかり感じとることができます。一番の長所は初速です。予備知識なしにふつうのアスリートアイアンのつもりで振ると出球の速さにびっくりするでしょう。フェースの下の部分の弾きもいいのでベアグランドなど悪いライからでも飛ばせます。また、キャビティの先代『P770アイアン』よりもボールが楽に上がるようになりました。弾きがいいためスピン量は若干少なめですが、球の高さが十分にそれを補ってくれるので飛んで止まるアイアンといっていいでしょう。

中空と思えないほど打感がやわらかく、操作もできる

中空アイアンは弾きがいい代わりに打感が今ひとつと感じている人が多いかもしれません。しかし、『P770アイアン』に関してはまったく気になりません。確かに2019年モデルの『P790アイアン』まではちょっと弾きが強すぎて硬いフィーリングでしたが、『P770アイアン』の打感のやわらかさは軟鉄キャビティアイアンとほぼ同レベルといってよく、ブレードアイアン風の見た目と打感がマッチしているので打っていて違和感がありません。ヘッドサイズもコンパクトでフェースコントロールしやすいので、技術さえあればいかようにも球を操作できると思います。

テーラーメイド P770アイアンがおすすめの人

『P700シリーズ』はツアープロも使っているアスリートモデルですが、『P770アイアン』なら正直どんなプレーヤーにもマッチすると思います。ボール初速が出て球が上がりやすいし、ミスヒットにも強いので初心者でもそんなに無理せず打てそうです。スライサー向けのお助けクラブではありませんが、打ち方に適度に反応するので上達に導いてくれるアイアンだと思います。もちろん、一番におすすめしたいのはかっこよくて打感のいいアイアンを求めている中上級者ですが、けっこう飛ぶのでヘッドスピードの速い人は飛び過ぎに注意する必要があるかもしれません。競技経験のあるシニアで楽に飛ばせるクラブを探している人なんかにはちょうどいいアイアンです。

テーラーメイド P770アイアンの評価

ちょっと前までのアイアンは飛距離をとるか、打感や操作性を重視するかによって選択肢が分かれていましたが、進化した最近の中空アイアンはどちらの要求も満たしてくれます。それらに見た目のかっこよさを加えたのが『P770アイアン』で、バッグに入れておけばライバルに引け目を感じることはないでしょう。そして、打ってみると明らかに初速が速く球も上がりやすいので見た目とのギャップに驚かされますが、操作性は見た目通りに優れているので2度びっくり。『P770アイアン』は飛ばすことも抑えることも曲げることも何でもできるアイアンといえます。


高橋良明

テスター/高橋良明(たかはし・よしあき)

1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属。ツアーに挑戦するかたわら、ゴルフ専門誌やウェブメディアでテスターを務める。毎年出る新製品をほぼ打ち尽くす試打のスペシャリスト。

協力/サザンヤードカントリークラブ (茨城県)

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