阿河 徹のスイング立て直しレッスン|塩見好輝・森田 遥
不調になったら、ミスが出始めたら、このレッスン・ドリルで復活!注目のツアープロコーチが教える!スイングの立て直し方
不調になったら、ミスが出始めたら、このレッスン・ドリルで復活!
優勝したあの女子プロ・男子プロに教えたとっておきのポイントをGOLFTODAY読者だけに公開!
GOLF TODAY本誌 No.594 146〜149ページより
阿河徹のスイング立て直しのポイント・1<塩見好輝のケース>ワイドアークでクラブを振り下ろす!
ダウンスイングは大きな円弧を描くイメージ
手とクラブをカラダから離すイメージで下ろす
塩見好輝選手は、2013年からコーチをしています。わりと長いのですが、塩見選手は調子が悪くなると、「球がつかまらない」と言ってきます。
どうしてつかまりが悪くなるかというと、ダウンスイングで手がカラダに近すぎて、インパクトで手が前に出てしまうから。タメを作りすぎるためにハンドファーストインパクトになりすぎて、フェースが開いてしまうわけです。
修正点としては、「もう少しワイドアークで振り下ろすように」とアドバイスしています。
手とクラブをカラダの遠くから下ろしてくるイメージです。今どきのドライバーは反発力が高い上に、フェースの開閉を抑えたスイングがマッチしているといえます。
ダウンスイングで手首が早くほどけてしまうアーリーリリースはダメですが、あまりタメを作らないで大きな円弧を描くように振り下ろすのが適しています。ワイドアークで下ろす感じをつかむには、トップでいったん静止してからボールを打つ練習がオススメです。
ココがポイント!
①手とクラブをカラダの遠くから下ろしてくるイメージでダウンスイングを修正した。
②インパクトがハンドファーストになりすぎるのを防げるからミート率が上がる。
トップで止めてから打つ練習が効果的
バックスイングしたらトップでいったんストップ。そうすればタメをあまり作らずに、ワイドアークで下ろしてくる感じがつかめる。ダウンスイングの修正練習に役立つ。
阿河徹のスイング立て直しのポイント・1<塩森田遥のケース>コンパクトトップでアイアンのキレが増す!
コンパクトなトップへと振り上げる森田遥。これがアイアンの正確性を高めるコツだ
縦の距離を揃えたいアイアンはクラブを振りすぎない
森田遥選手は彼女がアマチュアのときからコーチしています。指先の感覚がとても優れているなど多くの長所を備えていますが、その器用さがスイングの再現性をやや欠いてしまっている点も否めません。
ですからボクの役目は主にスイングチェックということになります。
森田選手のスイングで参考にして頂きたいのは、アイアンショットのトップ。多くのアマチュアはアイアンも飛ばそうとして、クラブを高く振り上げすぎる傾向がありますが、森田選手のトップはコンパクト。上体を深く捻転しておいて、手の高さは右耳くらい。トップの体勢のまま上体を真っすぐ起こせば、右肩の高さまでしか上げていないことになります。
コンパクトトップならダウンブローに下ろせて、ボールをハンドファーストにとらえやすい。スイング中の軸ブレや頭の上下動を防げて、アドレスの前傾角度もキープできる。ダウンスイングの軌道も安定し、方向の正確性はもちろん、縦の距離が揃いやすくなるのです
[ココがポイント!]
①トップはコンパクトだが、上体をしっかり捻転する
②ダウンスイングで適度なタメが自然と作られる。
③ダウンブローに、かつハンドファーストにとらえやすい。
[ココがポイント!]
コンパクトなトップから、胸を真下に向けたままでクラブを振り下ろす。前傾角度が保たれて正確にインパクトできる。
塩見好輝
しおみ・こうき(国際スポーツ振興協会)
1990年9月4日生まれ、大阪府出身。172㎝、65㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て2012年プロ転向。20年フジサンケイクラシック14位タイなどの成績を残す。
森田 遥
もりた・はるか( 新英ホールディングス)
1996年7月19日生まれ、香川県出身。164㎝。2017年の北海道meijiカップ優勝などシード選手として活躍。21年ダイキンオーキッドレディス2位。
コーチ
阿河 徹
あが・とおる
1976年生まれ、香川県出身。21歳で渡米し、サンディエゴゴルフアカデミーなどで最新スイング論を学ぶ。現在は藤本佳則、森田遥らツアープロのコーチをつとめる一方でアマチュアレッスンも行なう。