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プロコーチ・大本研太郎のスイング立て直しレッスン

不調になったら、ミスが出始めたら、このレッスン・ドリルで復活!注目のツアープロコーチが教える!スイングの立て直し方

2021/12/21 ゴルフサプリ編集部

不調になったら、ミスが出始めたら、このレッスン・ドリルで復活!
優勝したあの女子プロ・男子プロに教えたとっておきのポイントをGOLFTODAY読者だけに公開!

GOLF TODAY本誌 No.594 150〜155ページより

大本研太郎のスイング立て直しのポイント・1<クラブ特性と薬指>薬指を意識してグリップイン・サイド・インに振る

クラブは一瞬たりとも真っすぐに動かない

クラブは絶対に真っすぐ動かそうとしてはダメ。フェースがバックスイングで開き、フォローで閉じて、イン・サイド・インに動けば真っすぐに近い球が出る。

インナーマッスルと連動する薬指

ゴルファーはラウンドになると、体がボールやターゲットに反応してミスをします。ボールならダフり、ターゲットならトップといった具合です。これは100%潜在意識の仕業で、やっていないつもりでもやってしまう。

そのようなミスは私がコーチをしていた臼井麗香プロをはじめプロでも珍しくなく、そこから調子を崩すこともよくあります。プロでもナイスショットは全体の1割ですから、目標は9割をナイスミスにすること。それには本番で偏った反応をしない練習が必要です。

まず大事なのは、クラブの特性を利用できているかどうか。クラブは真っすぐ動かすとフェースが開く特性なので、「真っすぐ」を考えた時点でアウトです。

軽いドローが出ればちゃんと使えていますが、それには振り子で打つ練習をします。ポイントは薬指。箸を使う時もそうですが、支えて動かない薬指はインナーマッスルと連動します。薬指にクラブを引っかけ、親指と人さし指は触れるだけくらいの感じでクラブを持つと、手先を使わず正しい振り子運動ができ、クラブがイン・サイド・インに動きます。

[ココがポイント!]薬指で引っかけるようにしてクラブを持つ

薬指はインナーマッスルと連動。使う意識をもつだけでアドレス姿勢が良くなり、スイングの管理もしやすくなる。

薬指引っかけグリップで振り子打ち

薬指を引っかけたら親指、人さし指は添えるだけ。このグリップで振り子打ちをするとクラブが特性通りに動く。

大本研太郎のスイング立て直しのポイント・2<バックスイングと~フォロー>体重移動ではなく足の圧を使う

インパクト~フォロー
右足に圧がかかる。オーバーに動くと左足が上がる感じで体が目標方向を向く。

バックスイング
右に体重を乗せるのではなく左足に圧をかける。右足を上げると圧がかかる感覚がわかる。

[コレで直す!]両手を左右に大きく振って足踏み

右足を上げたら両腕を右に、左足を上げたら両腕を左に、ともに大きく振りながら足踏みをする感覚でスイング。

バックスイングで左足、切り返し以降で右足に圧がかかる

ラウンドではスムーズに筋肉を作用させることが全てです。世界一完璧なトップを作ったとしても「そうならないとナイスショットできない」と変換されるので無意味です。

ですからラウンド中に何かを試すのはもってのほか。スムーズな動きを妨げるだけです。練習ではドリル的なメニューを大袈裟にやって筋肉に指令を出し、ラウンドではゲームに徹する。常に練習とゲームを分けないと進化は見込めません。

その意味で有効なのが歩くように打つこと。歩く時に足を踏み替えるようにスイングでは足の圧を変えます。スイングでは体重移動をすると言われますが、ターゲットを意識すると切り返し以降で左に体重移動したり踏み込んだりします。これがボールやターゲットへの過剰な動きをもたらすので、バックスイングでは左足に、切り返し以降では右足に圧をかける。これでターゲットに向かいすぎる動きを緩和できます。

これを大袈裟にやると、バックスイングで右足が上がり、切り返し以降で左足が上がって左に回っていく動きになります。圧をかけるとは、かけない側の足を上げる感覚なのです。

インパクト~フォローで左足に体重が乗ると、最終的に右足が前に出る格好で左を向く。
歩くようにして足に圧をかけると、最終的に右足に圧がかかった形で左を向いてくる。

大本研太郎のスイング立て直しのポイント・3<ターゲットとインパクト>練習は“令和の大砲”でハーフトップを打つ

[コレで直す!]胸を下に向けてボールの少し手前からアタック

ハーフトップを打つ意識でOK。この練習をしておくとラウンドでヘッドがきれいに入る可能性が高まる。

[ココがポイント!]左に体重移動しながら打たない

右足に圧がかかった状態でインパクト。カツーン!という音が出たほうがいい。

音や感触などボールやターゲット以外に意識を向けてもOK

ラウンドでは体のどこかが、ボールかターゲットに向かって動いてしまいます。ディボット跡から打つならボール、絶好のライから50ヤードならターゲットでしょう。でも、動くところを動かさないようにするのは絶対にダメです。

そこで有効なのが、ボールから離れながら打つ練習です。やっておくと本番でボールに向かっても±0になる。離れたままでもハーフトップですから、ショットとして成立します。

どうやるかというと、ボールの右2センチくらいからアタックしていくイメージで打つ。その際、胸を下に向けて下に打ち抜くようにするのがポイントです。明治の大砲のように上に振らないので“令和の大砲”と呼んでいます。

さらに、乾いた音を出すなど音や感触に集中すると、ボールとターゲットの意識が薄れて筋肉がうまく連動します。新しいクラブが当たるのは、クラブに集中してボールとターゲットの意識が薄れるから。なるべく漫画のようにイメージを誇張するといいでしょう。

ラウンドではボールやターゲットに意識が偏る

ダウンスイングで突っ込んだり、インパクトで手が前に出るのは意識がボールに向かっているから。
下からすくい打つ、早いタイミングでヘッドアップするのはターゲットへの意識が強すぎるから。

“明治の大砲”になってはダメ!

右足体重になると明治の大砲に。右足に圧がかかり左に回りながら低く打ち抜くのがポイント。

コーチ

大本研太郎
おおもと・けんたろう
1974年生まれ。PGAティーチングプロA級。レッシュプロジェクト・マスター級トレーナー。18歳からゴルフを始め、研修生、ミニツアーを経験後ティーチング活動を開始。スイング解析やラウンドレッスンを行う一方で、4スタンス理論を習得し体のタイプに合わせたスイング改善も手がける。2018年には「グラビティメソッド」でPGAティーチングプロアワード最優秀賞受賞。「GPC恵比寿」でヘッドコーチを務める。

取材協力/サザンヤードCC

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