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テーラーメイドの2022ニュードライバーとブリヂストンスポーツのニューボールの実力は!?

タイガー・ウッズが復帰戦で2022年の注目クラブ&ボールを使用!

2021/12/24 ゴルフサプリ編集部

タイガー・ウッズが使用した新ドライバーは“ステルス(stealth)”という新ブランド

タイガー・ウッズが使用した新ドライバーは“ステルス(stealth)”という新ブランド

2月に交通事故で大怪我を負ったタイガーが、『PNC選手権』(12月18日、19日)で競技に復帰した。その手には、テーラーメイドの新しいドライバーが握られていて、ボールもブリヂストンスポーツの新しいボールを使用したと話題になった。

テーラーメイドの新ドライバー“ステルス(stealth)”はドライバー新時代の福音となるか?

テーラーメイドの新しいドライバーは、“SIM”ではなく、“STEALTH(ステルス)”という新しいブランドのクラブになるようだ。
すでに、適合クラブリストにアップされている情報から、“ステルス”と“ステルス プラス”という二種類のラインナップがあることがわかっている『PNC選手権』でのタイガー・ウッズのショット画像などから判断すると、復帰初戦は“ステルス プラス”が選ばれた様子。

これが、いわゆる市販されるドライバーと全く同じなのか、または、トッププロ用にチューニングされたプロトタイプなのかは、もう少し時間が経たないとわからない。しかし、過去の例から考えて、市販されるドライバーとほぼ同じものだと考えて良いと思われる。

改めて、画像を観察してみると、“SIM シリーズ”のドライバーで実績を残した「イナーシャ ジェネレーター」というソールに斜めに設置された船底のように出っ張ったテクノロジーは引き続き搭載されている様子。低重心化と空力設計を融合させたこのテクノロジーは、やさしさとして機能し、パワーヒッターだけではなく、色々なタイプのゴルファーを助けたので自然と期待が高まる。

さて、種々の記事に掲載された画像を見て「テーラーメイドの新しいドライバーのフェースは赤いの?」と思ったゴルファーは多いはずだ。米国のツアーの情報をディープに発信しているサイトによると、このフェースは特別な(新素材)カーボンフェースだと報じられている。

この新しいドライバーのフェースがカーボンだという情報が発信されたときに「大丈夫か?」と長く業界にいる関係者は思ったはずだ。

実は、カーボンフェースのドライバーの歴史は、パーシモン(木製)ヘッドの時代まで遡る。フェースインサートを軽く、丈夫な素材にすることが当時クラブには大事なことだったので、アルミなどの金属と同様にカーボンも採用されたのだ。

その後も、何度かカーボンヘッドとカーボンフェースに挑戦したクラブは、鳴り物入りで出現しては、定着せず消えていった。それが、現在までの歴史なのである。その記憶があるから、大丈夫か? と思うわけだ。

とはいえ、21世紀になって20年。テーラーメイドが、不安がある素材を採用するはずはない。

不安どころか、カーボンフェースの優位性を確信しての採用だと思われる。
いよいよ“ステルス”がきっかけとなって、カーボンフェースがテクノロジーとして定着する時代が到来するのかもしれない。時代の生き証人として、注目し、実証できることは幸運であり、それが可能になる春はすぐそこまで来ている。

タイガーは、用具にこだわりがあり、納得できるものでなければ使わない厳しいトッププロの一人である。そのタイガーが、実戦投入したドライバーが悪いものであることは考えにくい。テーラーメイドの“ステルス”シリーズは、新たなカーボンフェース時代の到来を告げる福音となるのかもしれない。

タイガー・ウッズが使用した新ドライバーは“ステルス(stealth)”という新ブランド
タイガー・ウッズが使用した新ドライバーは“ステルス(stealth)”という新ブランド

タイガーが新しいゴルフボールで、また戦えることを証明

タイガーの復帰戦の『PNC選手権』は、いわゆるペアスクランブルと呼ばれる二人がチームになって行う競技だ(二人の良いほうのボールを選んで、そこからそれぞが打つことを繰り返してスコアを作る)。

タイガーは、息子のチャーリーとのチームで参加し、2日間で25アンダーの2位だった。結論から書くと、この試合で、タイガーは新しい“TOUR B XS”のプロトタイプを使用した。

試合の数日前に、SNSで「新しいボールを自宅で練習をして、試合でも使って、ブラッシュアップさせることが楽しみだ」という主旨のコメントをアップしたのが証拠である。

『PNC選手権』は、ツアー競技ではないが、全米で中継されて高視聴率を叩き出し、タイガー人気の高さを証明することになった。

タイガーが、最もこだわるギアがボールだというのは有名な話である。糸巻きボールにこだわる選手がたくさんいた20世紀末にプロデビューしたタイガーが、まだ新しかった多層ソリッド構造のボールを使って勝ちまくったことで、世界中のゴルファーが糸巻きを捨てて、新しいボールに乗り換える流れが生まれて、あっという間に歴史が変わったのだ。

その後、契約メーカーを変更しても、納得がいくものが完成しなければ、契約外のボールを使うというタイガーの考え方は、広告に使われて伝説になった。

2016年12月。長い休養が明けて、ツアーに復帰したタイガーが電撃発表したのがブリヂストンスポーツとのボール契約だった。使用球だった“TOUR B XS”は、大評判となり、想定を超える売り上げを記録し、一時的に供給が間に合わなくなってソールドアウト状態のショップから悲鳴が上がった。

実は、それからがブリヂストンスポーツの開発チームの苦悩の始まりだった。“TOUR B X”シリーズのボールは、原則として2年おきにモデルチェンジをする。ボールにこだわりが強いタイガーは、完成度が高い使用球が大きく変更されるモデルチェンジを嫌った。だから、姉妹ボールの“TOUR B X”は、大きな進化をしていくのに“TOUR B XS”は、マイナーチェンジに留まることが続いたのだ。

現行モデルの“TOUR B XS”は、遅れを取り戻すように一気に進化してフルモデルチェンジをしたのだが、タイガーは昨年の『ZOZO 選手権』で来日したときから、更により完成された“TOUR B XS”を求めて開発チームに高いレベルの要求をしたという。

それから約1年。2022年の春に、新しい“TOUR B XS”が誕生する、というわけである。

タイガーは、新しいボールの完成度に自信があるからSNSで使用球のことを発信したのだと、推測できる。自らに嘘をつくようなお世辞で宣伝をしないことでもタイガーは有名だからだ。
何よりも、特別なフォーマットとはいえ『PNC選手権』では、2日間で25アンダーというスコアを出した。これは実戦投入したボールが、戦えるボールであることの確実な証明だと考えて問題なかろう。

2022年にタイガーはツアー復帰する。メジャーの中でも、2022年の全英オープンが得意としているセントアンドリュース開催であることから、タイガーは楽しみにしているとコメントしている。万全の準備をすることを良しとしているタイガーに、ボールの不安はない様子だ。

ボールは、全てのストロークで使う唯一のギアである。現状で新しい“TOUR B XS”について、『PNC選手権』の中継を入念にチェックしたゴルフマニアたちが、パットやショットの時のボールの打音が、現行のボールよりも音質が少し低くなって、音量もやや小さい、というような情報のやり取りをしているぐらいで、ボールの詳細は不明である。

ブリヂストンスポーツは国内メーカーなので、“TOUR B X”と“TOUR B XS”については、海外より日本で先行して情報が次々に出てくるはずだ。ボールは気軽に試すことが出来るギアでもあるので、注目しながら、実際に試してみるチャンスを逃さないようにするのが正解である。

文/ロマン派ゴルフ作家 篠原嗣典
1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

写真/Getty Images

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