1. TOP メニュー
  2. コラム
  3. みんなはどっち買う? 話題沸騰の「ステルス」と「ローグST」

みんなはどっち買う? 話題沸騰の「ステルス」と「ローグST」

クラブフィッター・オグさんのギアコラム『曲がったっていいじゃない。ゴルフだもの』第1回

2022/01/31 ゴルフサプリ編集部 小倉勇人

テーラーメイドの「ステルス」、キャロウェイの「ローグST」、どちらも直進性に優れているようだし、飛距離性能も申し分なさそう……選ぶのが難しい。んー! 買うならどっち!?
さて、そんなゴルフ大好きなみなさん同様、クラフトマン兼クラブフィッターのオグさんもどちらを購入するか悩んでいるようです。それぞれの試打インプレッションをクラブ選びの参考にしていただきつつ、オグさんの決断にも注目してみてください。

変革のステルス VS 熟成のローグST!!

皆さんこんにちは。オグさんです。最近のゴルフ界の話題といえば、テーラーメイドのステルスとキャロウェイのローグSTですね! 特にステルスは、ドライバーに従来のセオリーとは異なるカーボンフェースを採用したという点からも大きな話題になっています。

対するローグSTは、ターゲットゴルファーの打点データをもとにAIが設計したフラッシュフェース、クラウンとソールをヘッド内部でつなぐフレームによって剛性を高めるジェイルブレイクAIスピードフレームなどといった、独自の技術を熟成させて搭載してきました。

それぞれのドライバーのラインナップを簡単におさらいしましょう。

ステルスは、プロや上級者に向けた可変ウェートを搭載したステルスプラス。中核をなす、幅広いゴルファーを対象としたステルス。そしてつかまり性能を高めてボールを上がりやすくしたステルスHDの3モデルをラインナップ。

対するローグSTは、プロや上級者向けの低スピンモデルMAX LS。中核のMAX。つかまり性能を高めたMAX D。そしてパワーの無い方に向けた軽量モデルのMAX FASTの4モデルをラインナップしています。

左は「ステルス」のカーボンフェース。右は「ローグST」のAI設計によるフェース。

両モデルから感じる共通の進化「剛性感の高さ」

すべてのモデルを弾道の見えるアウトドアで打たせてもらいましたが、今回のドライバーはどれも進化したな!っていう変化を肌で感じられました。

一番違いを感じた点は、ヘッドの剛性の高さ。これはステルス、ローグST両方から感じた点ですね。ステルスは、カーボンフェースを採用した効果で、フェース周りの重量を約半分にまで軽くできたそうです。従来のヘッドは、どうしても強度と反発を両立させるため、フェース周りにある程度の重量が集中してしまいます。

そんな状態から重心を深く低く設計しようとすると、かなりの重量をヘッドの一番後ろに搭載しなければならないため、重心位置が良い位置にあっても物体としてのバランスが悪くなってしまいます。

それがカーボンフェースによってフェース周りを軽く仕上げることができるようになり、重さを両端に集中させなくても重心位置を追求できるようになったのでしょう。その結果、ヘッドとしてのバランスもよくなり、さらにフレームに重さを使えるようになったため、剛性が高くなっているのだと思います。

ローグSTはというと、ヘッドの一体成型技術「UNIボディ」によるところが大きいでしょう。できるだけ溶接や接着部分を減らすことで、ヘッド全体の剛性を高めています。

自分が買うならローグST MAXなのですが……

打った感想は、どちらもオフセンターヒットに強く、余分なスピンが入りづらくなり、直進性が高いといった感じ。ただステルスの方が全体的にややアスリート向けというか、ある程度ヘッドスピードがあるゴルファーに向けた仕様になっている印象があります。

特にステルスプラスは、フェースローテーションが大きめの私には狙った弾道を打つことが難しかったです。可変ウェイトをヒール寄りにした10.5度でやっとストレートが打てる、という具合でした。ドローボールを打つのは、かなり極端に操作しないとダメでしたね。

ローグSTのMAX LSも9度はかなりつかまりを抑えた仕様で、弾道調整機能でロフト角を増やし、ドローポジションにすることでようやくストレートの弾道といった具合でした。今回のアスリート仕様は、どちらも結構つかまりを抑えてありますので、気になっている方は気を付けてください。

じゃあ自分で買うならどれ?となると・・・私ならローグST MAXを選びます。

ステルスと悩みましたが、ステルスは振った時のヘッド挙動と弾道が一致しないというか、ヘッドは操作できるのにボールが曲がらないという点に違和感をおぼえました。

これ人によってはやさしさに感じる点なので、完全に好みによるところです。MAXは、操作はできませんが、適度なつかまり具合と直進性の高さが魅力で、オートマチックにティショットを打たせてくれます。

個人的には、操作性がよいモデルが好きなので、昨今のつかまりを抑えた強弾道仕様であるアスリートモデルには、ちょっと不満です。ツアープロが結果の出しやすい仕様というポジションなのですから、当然と言えば当然なのですが。

直進性の高さを求めるなら、ステルスとローグST、どちらもよいドライバーですよ!!

■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。


クラブフィッター・オグさんのギアコラム『曲がったっていいじゃない。ゴルフだもの』

第2回(次回)へ

シリーズ一覧

「ステルス」3タイプをコースで打ち比べたよ!! 野村タケオの試打レビュー

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。さて、この季節がやってまいりました!毎年恒例の新製品...

あわせて読みたい

米PGAツアーで使用者急増中!キャロウェイ ローグ ST ドライバーをコースで打ってみた!【前編】

2代目となるキャロウェイ『ローグ(ROGUE)』の四種類のドライバーを早速コースで打ってみた。まずはアマチュア用に調整され...

あわせて読みたい