つかまったボールが打てないのは手元が硬いからかも? 手首をやわらかくしてアームローテーションを活かそう
オジサンだって、まだまだ飛ばせる! 【人気コーチ・大西翔太のカラダにやさしいドライバーレッスン!】

年齢とともにカラダの柔軟性がなくなってきたけど、年相応にドライバーの飛ばしを楽しみたい! そんなオジサンゴルファーたちに大西翔太コーチがドライバーの飛ばしテクをレッスンするシリーズ。第11回は「オジサンたちも簡単にできるアームローテーション」がテーマだ。
構成/三代 崇 写真/小林 司 協力/千葉カントリークラブ梅郷コース
手首の柔軟性を取り戻せば、アームローテーションのフル活用で飛距離がアップ!
手首が硬くなると両手がスムーズに返らず、こね打ちになりやすい
年をとってくると腕や手が不器用になって、手をうまく返せなくなってきた。アームローテーションを使って飛ばせというけど、手を返そうと思うだけで手首をこねてしまう。第一、腕をムチのようにしなやかに振れない。両腕をスムーズに返してフェースターンができるようになりたいが、オジサンたちはどうすればいいの?
手先の感覚が鈍ってきた。両腕をスムーズに返すイメージも薄れてしまった。そんな具合にアームローテーションがうまくできないと悩むオジサンゴルファーの方は大勢います。若い頃は頭で考えなくても自然にできていたアームローテーションができなくなるのは、手首が硬くなっているのが原因です。
年とともに手首の稼働域が小さくなってくると、自分で手を返そうとします。すると手首に力が入って手首をこねるような動きになりやすい。
インパクトエリアで両腕を入れ替えるイメージでアームローテーションしたいのに右手首が手のヒラ側に折れてこね打ちになり、フェースターンができない。ヘッドスピードが上がらず、ボールは全然飛んでくれない。そんな悪循環に陥りやすいのです。


クラブをグルグル回す練習を繰り返せば若い頃の手首の柔軟性を取り戻せる。
オジサンゴルファーたちにボクからお伝えしたいのは、手先が不器用になったわけではなくて、手首が硬くなっただけということ。ですから安心してください。
大事なのは手首を柔軟に使うことです。手首が硬くなってきたのは両手を強く握りすぎるのも一因ともいえますが、グリップの握り圧が強くても手首を柔らかく使えるならOKです。
アドレスの段階ではグリップをソフトに握って手首を柔らかくしているつもりで、ダウンスイングからインパクトにかけて急にグリップ圧が強くなって手首が硬くなると、右手首が手のヒラ側に折れてしまいます。

グリップ圧は人それぞれですし、手首を柔らかく使えるのであればグリップを強めに握っても緩めに握っても構いません。そして、アドレス時のグリップ圧がスイング中も変わらないようにすることも、手首の柔軟性をキープするポイントです。
そこでオススメの練習がクラブグルグル回しドリル。クラブを右手で持ち、右手首を大きく稼働させてクラブをグルグル回しましょう。手前から背中側へと回し続けたり、自分から見て右回りに回し続けたりしているうちに若い頃のような手首の柔軟性が蘇ってきます。

左手が利き手の人でしたら、左手でクラブをグルグル回すのもいいと思います。手首を柔らかく使う感覚を思い出せたら、自然にクラブヘッドできれいな円弧を描くイメージで振り抜けるようになります。
インパクトからフォロースルーにかけて両腕を入れ替えるイメージでアームローテーションができ、フェースターンも連動してボールのつかまり度がアップします。
日頃の練習の前やコースでもスタート前にクラブグルグル回しドリルを少し時間をかけてやっておくとナイスショットの回数も劇的に増えるはずです。



大西翔太
おおにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方で青木瀬令奈のコーチ兼キャディをつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富で、安田祐香のメンタルコーチとしても24年の初優勝、25年の2勝目に貢献。

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