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ピン i525アイアンを野村タケオがコースで試打レビュー!

2022/02/28 ゴルフサプリ編集部 野村タケオ

ピン i525アイアン

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。PINGから新しく「i525アイアン」が発表されました!これは飛び系ブレードアイアン「i500アイアン」の後継モデル。今回もロフトは少し立っていて、ブレードっぽい見た目で格好良く出来ています。でも飛ぶだけじゃアイアンって使えないじゃないですか。やっぱり優しさやコントロール性能が良くないと。打感や打音も気になります。そこで試打クラブをお借りしてコースに持ち込んでがっつり試打してきました!

<取材・文・撮影> ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ

i525ってどんなアイアン?

「i525アイアン」は中空構造のアイアンで、フェースには高強度で極薄のC300マレージングを採用することで最大の初速とキャリーを実現しています。フェース厚は中心を厚く、周辺を薄くすることでミスヒット時にもロスなく飛距離ができるようになっています。またアンダーカットキャビティの採用でインパクト時にフェース下部のストレスを軽減。同時にフェースのたわみを最大限に発揮し、飛び系でありながら楽に高弾道が打てるようにしています。

ピン i525アイアン
バックフェースはシンプルでブレードアイアンっぽい格好良さがあります。

ネック部分とフェース先端に高比重ウェイトを配することで、究極の重量周辺配分を実現し寛容性がアップ。ソールは前作よりも広くなり、ダフったときにもソールが滑ってくれるようになっています。

フェース面の溝は各番手ごとに溝の角度、間隔、本数を最適化。さまざまな状況で再現性の高いスピン量を実現しています。飛ぶだけでなく適切なスピン量でボールをコントロールできる実践向きアイアンに仕上がっているということなんですね。
またロングアイアン(5~6番)、ミドルアイアン(7~9番)、ショートアイアン(PW・UW)でオフセットの度合いを変え、ロングアイアンではつかまりやすく、ショートアイアンは引っ掛けにくいというように、優しさと操作性をアップさせています。

さっそくコースで打ってみた!

今回お借りしたのは「i525アイアン」の5番から9番、PW、UWの7本。シャフトはN.S.PRO 850GH neoのSです。このスペックはPINGさんのおすすめってことでした。
まず構えてみると、ほぼグースは無く、スッキリとしたきれいな顔です。ほんの少しふところがあって、個人的にはかなり好きな顔。ヘッドサイズは大きくもなく小さくもなく。ラインに対してはとても構えやすい。難しさは感じませんが、楽に球が上がりそうって感じもない。飛び系アイアンってイメージはないです。

ピン i525アイアン
グースは少なく、スッキリした顔で構えやすい。

打感は少しだけ硬さを感じますが、フェースが少したわんでから弾くので、嫌な硬さは感じません。いいところに当たれば少し柔らかさも感じます。打音も中空っぽい反響音などは無く、少し低めの音で悪くないです。ただフェース下部や上部に当たってしまったときには少し変な金属音が出る時がありました。ラフでボールが浮いてるときとかに縦の打点がズレるとなりがちです。

ピン i525アイアン
ヘッドのトゥには高比重ウェイトが埋め込まれていて、寛容性がアップしている。

弾道は少し高め。めちゃ上がるとかは無いですが、5番アイアンは僕のアイアンよりも2度ほどロフトが立っているのですが、それでも普通に打って十分な高さとキャリーが出ていました。

実はこの「i525アイアン」、フェースの溝が多いんです。パッと見て分かるくらい溝が多くて、溝と溝の間隔が狭い。なんと番手ごとに溝の角度や本数、間隔などを最適化することで、さまざまな状況でスピン量の多い弾道の再現性を高めているそうなんです。たしかにショートアイアンではバックスピンがしっかりかかっていたし、ミドルアイアン、ロングアイアンでもいい高さで飛んでしっかりと止まっていました。

ピン i525アイアン
溝が多く、溝と溝の間隔も狭い。

シャフトの「850GH neo」は軽いけどしっかりしてるというイメージ。実は「950GH neo」は個人的に手元側の硬さが少し気になってちょっと振りにくさを感じるのですが、これはそこまで手元側の硬さを感じないです。ほんの少し中間か少し先めがしなるような感じで、シャープに振り抜ける。とても振りやすいです。ただもう少し重いほうが安定感は出るのかな~という気もします。

ピン i525アイアン。やっぱり飛ぶ?

で、飛距離ですが、やはり飛びます。ただ、めちゃくちゃ飛ぶかと言うと、そうでもない。1番手くらい飛ぶかな~という感じです。自分の5番アイアンだとキャリーが170ヤードくらいのイメージなのですが、それが10ヤードくらい飛距離が伸びたような感じ。

パー5の2打目を少しミスして、3打目が182ヤード残ったときがあったのですが、これを5番で打ったら少し右に行ってグリーンには乗らなかったものの、しっかりピンまで届いていました。けっこう気温も低かったので自分のクラブだったら5番では絶対に届かないですね。弾道は中高弾道って感じで、けっこう前に強く飛ぶ弾道でした。

ピン i525アイアン

5番アイアンは約10ヤードほど飛距離が伸びている感じだったのですが、8番や9番はあまり飛ぶ感じではなかったです。自分のクラブと比べても2~3ヤード飛んでるくらい。もう少し暖かくなれば飛距離は伸びると思いますが、それでもロングアイアンほどショートアイアンは飛ばない感じでしょうね。これをどうとるかですが、あまりショートアイアンが飛びすぎてしまうと、その下のウェッジとの飛距離差が大きくなりすぎるので、こんな感じが丁度いいのかなとも思います。

ミスヒットにはかなり強い!?

「i525アイアン」で凄いと思ったのは飛距離よりもミスヒットへの強さです。多少芯からずれたショットでも飛距離や方向性に影響がない。150ヤード弱のパー3で8番アイアンを使ったのですが、かなりフェースの先で打ってしまったのに、軽いドローでほぼターゲットに向かって飛んで行きグリーンの1メートル手前くらいで止まりました。方向はほぼ狂っていなくて、飛距離は5~6ヤード落ちたくらいでしょうか。打った後にソールを見ると、めちゃくちゃ先の方にティーが擦れた跡がついていたので、これでこの程度のブレで済んでいるということは本当に凄いと思います。

ピン i525アイアン
ソール幅はほんの少し厚めでバウンスが効いていてダフリに強くなっています。

またソールの効きも素晴らしい。そこまでソールが広いわけではないんですが、バウンスも効いているようで、ダフリ気味でも大きなミスにならない。ソールが滑ってくれて、飛距離の落ち込みは最低限で済むんですよね。このあたりはPINGのアイアンの得意な部分だと思うんですが、この「i525アイアン」もしっかりと優しいアイアンに仕上がっています。

ピン i525アイアン。どんな人におすすめ?

スコアにもこだわりたいアスリート系ゴルファーで、もう少しアイアンの飛距離があると楽なんだけどな~ってゴルファーにピッタリです。シャープなヘッドで方向性は出しやすいし、球筋のコントロールもできる。パット見、格好良くて上級者モデルっぽく見えるけど、実は飛距離も出てミスヒットにも強い。このアイアンならきっとスコアアップに役立ってくれると思います。

今回「i525アイアン」をコースで試打してみて、かなり個人的には気に入りました。見た目の格好良さと優しさ、飛距離、そしてある程度の操作性もある、とても欲張りなクラブに仕上がっているな~と。僕はこういうアイアン大好物!

ピン i525アイアン
室内での試打データはこんな感じでした。6番で打ったデータですがキャリーが168.5ヤード(赤丸の部分)なので、自分の6番よりは1番手ほど飛んでいます。

ぶっちゃけ、僕は前作の「i500アイアン」は見た目と機能のバランスがいまいち取れてなくて、少し打ちにくさを感じていたのですが、この「i525アイアン」はそのあたりもバッチリ。ソール幅も広くて優しさもアップしているので、かなり進化しているんじゃないかと思います。欲を言えばもう少しだけ打感が良いと最高なのですが、飛距離性能と寛容性のアップのためには多少打感が犠牲になるのは仕方がないことですね。

かなり欲張りな「ちょいブレード」の「i525アイアン」をみなさんも一度試してみてください。かなりハマる人が多いんじゃないかと思います!

ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ

<取材・文>ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ


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