ブリヂストンのテクノロジーを全て注ぎ込んだレディスブランド『B-LD』を真剣試打
ブリヂストンスポーツの女性専用のブランド『B-LD』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!
ブリヂストンスポーツの女性専用新ブランド『B-LD』
ブリヂストンのレディスゴルファー専用モデル『B-LD』は、どこまで女性専用設計を追求できているのか? 飛距離性能とやさしさに注目しつつ、コースに持ち込んで試打した結果をレポートする。
撮影/篠原嗣典
ウッドの飛距離性能と弾道に注目!!
ブリヂストンスポーツは、女性専用の新ブランド『B-LD』を2022年3月25日に発売した。
ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンのフルラインアップである。
『B-LD』のコピーは、“「B」の飛びを、レディスにも”と、もう一つ、“自分史上最高の飛びで、ベストスコアを塗り替えろ。”だ。
飛距離性能は、多くのクラブに求められる要素であり、ベストスコアを更新するクラブは、総合力が問われる。
『B-LD』への期待は高まるのである。
まず注目したのは、ブリヂストンスポーツが誇る「New SP-COR」だ。
フェースの広い領域で、最高の反発をして、ミスしても初速が落ちないテクノロジーである。これが、ドライバーからアイアンまで、全てのクラブに装備されいる。
そして、「女性専用フェース形状」も面白い。女性の打点に合わせて設計し直したという。
飛距離ロスを軽減するテクノロジーだ。
「ブーストパワーテクノロジー」は、ヘッドの内部構造で、クラウンに溝を刻むことで、インパクト時のたわみを最適化している。高初速、高打ち出しを可能にするために機能するわけだ。
最後に、「ドローバイアスデザイン」でドローを打ちやすくして、「パワーミーリング」で低スピンを安定させ、直進性能もアップさせている。
オマケに、ドライバーの場合、純正シャフトは3種類なのだ。楽に振れる軽さを追求した「AiR Speeder BS-LD」のLフレックスと、Aフレックス。
純正カスタム系シャフトとして「Diamana BS50LD」という重めで、しっかりしているフレックスAのシャフトも準備されている。
ドライバーだけでも、ブリヂストンスポーツのテクノロジーを全て使って、レディスのクラブを開発したことがよくわかる。
女性用クラブということで、自分が打っているように全てを感知できるゴルフ歴30年越えの僕の妻に試打をしてもらった。
シャフトも三種類を全て打ってもらったが、予想では重めのシャフトが合うと考えていたが、実際は、軽いほうのAフレックスシャフトが、最も安定して、飛距離も出ていた。
彼女は平均的な女性ゴルファーで、ヘッドスピード35m/s。『B-LD ドライバー』は、平均して185ヤード。最高飛距離を記録したホールでは205ヤードだった。
元々ドライバーが好きで、得意としている関係もあるが、大きなミスショットは1度も出ず、少し芯を外したときでも飛距離ロスがないという点は、彼女もかなりの性能だと感心していた。
僕が見ていて、驚いたのは、ハイドローのボールが美しいことだった。
妻は基本はフェード打ちで、ドローも打てるが、やや低めの引っ掛けドローになりがちである。しかし、ラウンド中に打ったボールの三割ぐらいがきれいなハイドローだったのだ。
女性でハイドローを打つのは、かなりのパワーが必要で、それを歌っているクラブでも、実現は難しい夢のようなものだと思っていたので、ハイドローが楽に無意識に打てる『B-LD ドライバー』には、驚かされた。
『B-LD ドライバー』は、飛ぶドライバーである。
それも、一発の飛びではなく、安定したアベレージで飛ばすことができるドライバーだ。
フェアウェイウッドは、4番と7番だったが、このクラブも飛距離は出る。
そして、ハイドローも打ててしまう。
妻は普段、3番ウッドを多用するので、4番より3番が打ちたかった、と何度も言っていたが、ボールを拾いやすく、やさしく飛ばせる4番ウッドには、好感を持った様子だった。
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ベストスコアよりも底上げ的にゴルフが上手くなりそうな『B-LD』!
『B-LD アイアン』を打った妻は、「構えやすくて、振りやすいアイアン」だと言った。
レディースのアイアンは、男性用のヘッドを中途半端にいじったものがあって、そういうアイアンは構えづらかったりすることがある。『B-LD アイアン』は、専用設計なので、そういう心配はない。
打ったボールは高弾道で、大きくは曲がらないが、軽いハイドローも出る。
7番〜9番、PW、AW、SWが用意されていて、7番アイアンのロフトは29度だ。
妻はロフト30度の7番アイアンを使用していて、キャリーで95ヤードを打つ。『B-LD アイアン』の7番アイアンは、ほぼほぼ同じキャリーまで飛んでいた。
ちょっと良いなぁ、という点が二つあった。
一つは、9番以下のアイアンがかなりボールが止まることだ。
レディースのクラブを見ていて、不満に感じるのが、スピン性能を犠牲にしてまで、他の効果を追い求めているような感じがすることだが、『B-LD アイアン』はスピンで止まる。
男性用のツアーモデルまでの機能ではないが、しっかり止まろうとする健気さを感じさせた。
もう一つは、ダフリに強い、ことだ。
妻はラウンド中、3回ほど、アイアンをダフった。ザックリというわけではなく、厚めに入った、という程度だったが、3回の内、2回は狙っていたグリーンに乗ったし、1回はショートしたがエッジの近くだった。
ダフっても、飛距離のロスは最小限で済むということは、かなりアピールポイントが高いプラスになる。
ユーティリティは、4番と5番で、飛距離がしっかり出るという意味はウッドの特徴が強く出ていた。
フェアウェイウッドが苦手な女性が、その代わりに、4番と5番を使うということを想定している飛距離を感じた。
『B-LD HY ユーティリティ』は、飛距離が出て、ランもそこそこ出るユーティリティで、花道から転がして乗せるイメージが出来ている女性ゴルファーには、ドンピシャである。
4番ユーティリティは、多くの場合で、かなり難易度が高いクラブになりがちだ。
『B-LD HY ユーティリティ』の4番は、楽々打てるやさしさが最大のプラスポイントだ。
最後になるが、全てのクラブにおいて打音の音量がちょうど良く、聞き心地が良いことも加えておきたい。
芯に当たったときのクリア感も、とても気持ちが良い、と妻も話していた。
『B-LD』は、ベテランから初級者まで、多くの女性ゴルファーを救うクラブとして、良く出来ている。
ばらで1本ずつ購入して、自分だけのセッティングが出来るというところも、拍手を送りたい。
男性よりも、女性のほうが、体力や向き不向きで、セッティングが複雑になるからだ。
また、変なふうに女の子っぽくなくて、男前な見た目も、とても良い。
キリッとして、シンプルなほうが好きという女性は、たくさんいるはずだ。『B-LD』は、そういう意味でも合格だ。
日本のゴルフ史上、女性ゴルファーの数は最大になっているという統計がある。
『B-LD』は、生まれるべくして生まれた、素晴らしいレディスのクラブなのである。
篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。
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