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ゴルフクラブは短くなるほど「フルスイング」ではなく「コントロールスイング」
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.40
90切りを達成する条件の一つに、自分にとって都合のいい状況をなるべく多く作り出すことがあげられる。ミスが出にくいクラブ選択やネガティブな思考を消すなど、すぐに出来そうなことなら直ちに実行してみよう。80台のスコアはもうすぐだ!
ゴルフトゥデイ本誌600号/106〜107ページより
【マネジメント編】 飛ばそうと思わなければクラブ選択のミスが減ります!
短いクラブほどフルスイングを避けることが大事
アイアンは狙ったターゲットに正確に運ぶためのクラブであり、自分の打ちたい距離をコントロールしてスイングすることが重要です。
それを頭では理解しているはずなのに、アマチュアの方とラウンドしていていつも不思議に思うことがあります。何かというとショートアイアンのような短いクラブになるほど、マックスのスイングをしたがる傾向が多く見られるのです。「8番アイアンで150ヤード飛ばしてやろう!」とか、「池越えの90ヤードならサンドウェッジで思い切り打とう!」という具合に気合を入れて、結果を見て「飛んだ」「飛ばなかった」と一喜一憂ばかりしています。
当たれば飛ぶかもしれませんが、当たらなかったら飛距離が20〜30ヤード減で、方向も左右に大きくブレてはスコアになりません。プロたちはその気になればサンドウェッジで100ヤード飛ばせるでしょうけれど、飛ばすためのクラブではないのでフルスイングは絶対にしません。繰り返しますが、アイアンは自分の打ちたい距離を正確に打つのが一番の目的。とくにウェッジのように距離をコントロールしたいショットにおいてフルスイングはタブーです。
池越えの90ヤードでピンの位置が手前という場面で、サンドウェッジで思い切りスイングしたらボールの下を抜けてダルマ落としになったり、スピンがかかりすぎてキャリーが思うように出なかったりして池ポチャの結果となりやすい。
ここはアプローチウェッジかピッチングウェッジを持ち、8割くらいの力感でリズムよくスイングするのがベストです。余分な力を抜くことで案外クラブヘッドが走ってくれますし、ミート率が上がるからイメージ通りのキャリーが打ちやすくなります。
ゴルフは飛ばす競技ではないことを再認識すればクラブ選択のミスがなくなり、スコアも自ずと良くなるはずですよ。
今年のキャディはコレでいこうかな! 日焼け防止が大事(笑)。
伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。
【メンタル編】「最後のパットが入ればベストスコア。どんな気持ちで打つのがいい?」
ニヤッとできるようなイメージを出せる人が強い
最後のパットが入るか入らないかがベストスコア達成か否かの分かれ目ということですが、どんな気持ちで打つのがいいかといったら、まずここまで頑張ってきた自分を褒めてあげましょう。外してもベストスコアタイですから、最後のパットの結果を見届ける前に自分をねぎらってあげる気持ちになるのが一番だと思います。
それも場面によるもので、このパットを決めたら89で念願の90切りとなればプレッシャーは相当なものでしょう。最後の1メートルのパットを入れれば初優勝という状況下のトーナメントプロにも言えることですが、ここで「外したくないな」と弱気になるか、「絶対に入れてやる!」と強気に思えるかの2つのタイプに分かれますし、そのときの心理面が結果を左右するといえます。「入ったらやったぜ!」と思うのか、「外したら一から出直しだな」と思うのか。ノー天気というか自分がニヤッとするようなイメージを出せる人は放っていても事がうまく運びやすいし、オドオドしてしまう人は結果を出しにくいでしょう。
思考がネガティブになりやすい人は、こんな発想になってみてください。自分がタイムマシンに乗って、最後のパットが入ってギャラリーの拍手喝采を浴びて、「おめでとう!」とみんなから祝福されている自分を見て、それからまたタイムマシンに乗って現在に戻ってくる。そんな発想になれたら最高だと思いませんか?
1回タイムマシンに乗れば、自分が成功している世界が見えるわけです。そう思えば気持ちがすごくラクになります。タイムマシンに入ってリプレイしているうちに、「こんなパットなら何度でも打ちたいな」という心理にもなれます。
要はカップに入らないマイナスのイメージを払拭させることでポジティブになれるし、いい意味で自分のプレーに集中しやすくなるのです。
A.「タイムマシンに乗った気分で自分の成功シーンを想像しましょう!」
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。