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ラウンド中の突発ヒッカケは「胸を下に」ですぐ止まる!

コースで役立つ! 男子ツアープロ・伊藤有志が教える実戦テクニックVOL・5

2022/08/03 ゴルフサプリ編集部

ドライバーショットの代表的なミスといえばスライスだが、ヒッカケがよく出るというゴルファーも多い。球が目標よりも左に飛んでしまうヒッカケは1球出だすと続けて発生しやすいから厄介だ。男子ツアー期待の若手プロ、伊藤有志にヒッカケの即効治療法をアドバイス願った。

ラウンド中の突発ヒッカケは「胸を下に」ですぐ止まる!

胸を下に向けておくイメージでアオリ打ちを修正!

ドライバーのヒッカケは打った瞬間、ボールがすぐに左へと飛んでいくイメージが強いでしょう。左に真っすぐ飛ぶだけなら左ラフ付近で止まってくれるケースが多いけれど、フェアウェイ方向かやや左に飛んだと思ったボールが途中で左に急カーブしてしまう俗にいうチーピンはとても危険です。チーピンもヒッカケの一種ですが、急激に左に曲がるため左のOBなどに打ち込んでしまう危険性が高く、ボールがドロップ回転して早く失速しやすいというマイナス面もあります。

チーピン型のヒッカケもラウンド中に突発的に生じることが多いので原因と対策法をしっかり頭に入れておきましょう。まず原因ですがボールをアッパーブローに打とうとして、下からボールをカチ上げるようなアオリ打ちになってしまうためです。アッパーにとらえようという意識はインサイドアウトのスイング軌道を誘発します。結果としてインパクトエリアで両手が急激に返り、フェースがかぶって当たりやすいのです。

アッパーブローに打とうとしてインパクトで左半身が伸び上がってしまう。
クラブを縦にカチ上げるとインパクトで手が急激に返りやすい。
アオリ打ちになると体の回転にブレーキがかかってしまう。
ボールが左に急カーブすると左OBのホールでは致命的だ。

フォロースルーまでは胸を下に向けておく意識を持とう

ドライバーはボールをティアップして打ちますからボールをアッパーブローにとらえるのが基本です。とはいえ極端なアッパー軌道はNG。特に高いボールを打って飛距離を稼いでやろうと欲が出たときはヒッカケが生じやすいので警戒が必要です。アオリ打ちの何がいけないかというと、インパクトで左半身が伸びて体の回転がそこで止まるために、手先の動きでクラブをカチ上げてしまう点です。クラブヘッドがスイング軌道の最下点を通過し、上昇に向かったところでインパクトを迎えますが、アドレスの前傾角度はインパクトからフォロースルーまでキープしておくことが重要です。

そこで心がけて頂きたいのは、フォロースルーまで胸を下に向けておくことです。

インパクトで左半身が起き上がることがないように、胸を下に向けたままで振り抜きましょう。クラブを低く出していくイメージでもOKです。胸が下を向いたままなら腰も肩もスムーズに回転し、インパクトで両手が返りすぎてフェースがかぶって当たるエラーを防げます。スイングの軌道もインサイドアウトからストレートに修正でき、ミート率がアップします。

インパクトでは必ず胸を下に向けておくことが重要なポイント。
左半身が起きないようにフォロースルーまで胸を下に向けておこう。
胸を下に向けておくだけでミート率が劇的にアップする。
アドレスの前傾角度が保たれて肩と腰がスムーズに回転。
フィニッシュは自然な流れで上体が起きるが、胸はなるべく起こさない意識を持つのがグッド。
胸の向きに気を配ればボールをストレートにとらえやすい。
ドライバーはナチュラルアッパーブローがベスト。意識的なアッパー軌道が害悪といえる。

ヒッカケはインパクトで胸を下に向けておけば一発解消。


伊藤有志
いとう・ゆうし
1994年12月15日生まれ、三重県出身。167㎝、68㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て17年プロ転向。レギュラーツアー、Abema TVツアーに出場。初優勝に期待がかかる若手プレーヤー。夫人は女子プロの大西葵。アイシグリーンシステム所属。

取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/船橋カントリークラブ


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