今日は全然当たらない!そんな時は、クラブを短く持つのが一番!
コースで役立つ! 男子ツアープロ・伊藤有志が教える実戦テクニックVOL・6
朝からドライバーショットの調子が悪い。最初はよかったのに途中からボールが曲がり出してどうにもならない。アマチュアゴルファーによくあるパターンだ。「でもボクたちプロだって全然当たらないこともよくあります。そんなときの対策法は2つ考えられます」と伊藤有志は言う。調子をすぐに取り戻し、スコアロスを防ぐコツを教えてもらった。
全然当たらないときはクラブを短く持つのが一番!
クラブを短く持つだけで曲がり幅をすぐに軽減できる
調子がいいときはフェアウェイをキープできるし、ちょっと曲がってもラフで止まってくれる。ドライバーショットがまずまずの出来ならスコアメイクがしやすいですよね。でも人間だれしも調子の波があるもので、今日に限ってスライスばかり出るとか、ボールが右にも左にも飛んでまったくスコアにならないという日も少なくないでしょう。そんなとき多くのゴルファーはスイングをあれこれいじってミスの原因や解決策を探ろうとしますが、ラウンド中にスイングを修正するのはほとんど不可能です。
「全然当たらないな」と思ったら、クラブを短く持ちましょう。少し短く持つ程度では効果が薄いですから、思い切ってグリップの真ん中を持つとか、それよりも少しシャフト寄りを持つのがオススメです。そして通常のフルショットの力感を9割くらいとすれば7〜8割まで力感を落として、トップとフィニッシュの位置を低めに抑えてコンパクトにスイングすること。飛距離が落ちるぶん、曲がり幅が少なくなるのでミスを軽減できます。短く持つことでクラブのコントロール性が向上してミート率アップの効果も高いのです。
調子を取り戻せたらクラブを元の長さに戻してスイングしても結構ですが、最後の18ホールまでクラブを短く持ってプレーする方が得策です。これ以上スコアをロスしないためにもドライバーに限らず、フェアウェイウッドやアイアンも短く持ち、コンパクトスイングを心がけましょう。
どんな状況でも練習場のように目線を水平にキープ
もう一つの解決策は、アドレス時の目線を水平にキープすることです。練習場では平らな場所から常に同じ状況で打てるけれど、コースに出ればストレートなホールだけではなくてドッグレッグや打ち上げ、打ち下ろしなど様々なシチュエーションがあります。状況変化の連続によってカラダの向きにズレが生じやすいのですが、その状況ごとに目線が変わってしまうのが一番の問題点です。たとえばティショットが打ち上げのホールでは高いところに目線がいって右肩下がりのアドレスになりやすく、それがすくい打ちのミスを誘発しやすいのです。打ち下ろしのティショットでは目線が逆に低いところにいって、左足体重のアドレスや上から鋭角に打ち込んでしまうミスを招くことになります。
目線が変わるとアドレスの姿勢が自分の気づかないうちに変わってしまい、自分のイメージどおりのショットが打てなくなります。ボクも試合中にミスが出てしまうのは目線のズレが原因であることが結構多いです。ゴルフはアドレスが大事なわけで、コースの景色でアドレスが変わってしまうのが一番ダメなこと。練習場では目線が一定でも、コースでは目線がズレっぱなしとなりやすいので、そこから修正するといいと思います。基本はどんなシチュエーションでも目線を水平に保っておくことです。
打ち上げも打ち下ろしもティーイングエリアと同じ高さに見える対象物、打ち上げならフェアウェイ上に狙いを絞ったターゲットの手前の土手、打ち下ろしは遠くの山や空など見るつもりで構えましょう。景色が変わっても練習場のように同じ目線と同じ姿勢で構えることを心がければきっとミスが減ってくるはずです。目線やアドレスの姿勢を度外視して、スイングのことしか考えないとミスがどんどん悪化してしまいます。
ミスが止まらないときはクラブを短く持ち、コンパクトにスイング。
伊藤有志
いとう・ゆうし
1994年12月15日生まれ、三重県出身。167㎝、68㎏。東北福祉大ゴルフ部を経て17年プロ転向。レギュラーツアー、Abema TVツアーに出場。初優勝に期待がかかる若手プレーヤー。夫人は女子プロの大西葵。アイシグリーンシステム所属。
取材・文/三代 崇
写真/相田克己
協力/船橋カントリークラブ
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