“核となる共通テクノロジーなし”。それは、個々のモデルの完成度が高い、ということ

9月14日に行われたピンゴルフのニューモデル・パター、PING 2023 PUTTERの発表会には、各ゴルフメディアに加えて、ゴルフサプリの記事でもお馴染みの野村タケオ氏や人気の“試打プロ”、ギア解説者が多数出席。ゴルフサプリからは編集部員Kとともに、クラブフィッター兼ゴルフライターの小倉勇人氏に同行してもらった。

さて、PING 2023 PUTTERは全10モデルというラインナップなのだが、それぞれのモデルが際立った個性を備えている。そのため、2023年モデルのニューモデル・パターが10モデル、一気に登場!というのが正しい受け止め方だろう。

この点について、ギア好きならば「あれ? 柱となる共通のテクノロジーはないの?」と考えるところかもしれない。だが、PING 2023 PUTTERに“それ”はない。このことが何を物語るのか、小倉氏の考えを聞いてみよう。

「柱となるひとつのテクノロジーを共通して使うということは、効率が良かったり、別に悪いことではありませんが、ヘッドタイプによってはそのテクノロジーが十二分に発揮されないこともあるでしょう。

PING 2023 PUTTERの10モデルは、それぞれヘッド形状も違えば、ヘッド重量、重心距離、重心深度、それにネック形状やシャフトまで、すべて違います。たとえば、そこに『特大の慣性モーメント』というコンセプトを一貫して採用しようとすると、いくつかのモデルは“ちぐはぐ”な性能のパターになってしまうはずです。

共通のテクノロジーを持たせず、モデルごとに明確な個性を持たせる。こうすることによって、確実に各モデルの完成度は高くなります。ですから、PING 2023 PUTTERにおいては、10モデルすべてに“期待感”を持って臨めるということが言えますよね」


たとえば、トゥ・ヒールの慣性モーメントを高めることをコンセプトとしたシリーズがあったとして、ブレードの長いトゥバランスのヘッドタイプもラインナップしていたとする。たしかに、寛容性は高いかもしれないが、トゥバランスのヘッドは、トゥが重すぎるとテンポの速いストロークには合わなかったり、打つ人を選んだりする。

こうしたことから、PING 2023 PUTTTERの全10モデルは、使い手を明確にイメージして開発されている、と考えられる。「10モデルから最適な1本」というキャッチコピーには、そういった意味も込められているのではないだろうか。

では、この後はPING 2023 PUTTER、全モデルの試打インプレッションをお届けする。まずは、王道中の王道であり、「ピン型」という呼び名の由来となったアンサー型の最新モデル「ANSER」と、編集部イチ押しのモデル「ANSER 2D」を紹介しよう。

さらに構えやすくなった最新「ANSER」と、これまでなかったワイドな「ANSER 2D」

左はソールがワイドな「ANSER 2D」、右は最新の「ANSER」

パターといえば、ピン・アンサー型、というのが世界の常識。

さてさて、そんな王道パターの最新モデルが、どう進化したのか気になっているゴルファーも多いことだろう。ということで、まずは最新「ANSER」の概要から。

ヘッド素材は304ステンレススチールを採用。フェースのトゥ・ヒールにはタングステンが挿入されている。特徴的なのは、シルバーに輝くトップレール(ブレード)に対して、ブラックのキャビティ部という組み合わせで、コントラストがはっきりしてたデザインを採用している点。シルバーが強調され、トップレールを見てアライメントを決めるゴルファーには、このうえなく構えやすい。

対して、「ANSER 2D」は引き締まった印象を持たせるブラックな仕上げ。キャビティ部の中央には、ビシッとホワイトのサイトラインが1本入っている。これまでの「ANSER 2」との大きな違いは、約18%も広くなったソール幅(従来ANSER 2比較時)。

上から見たときの「ANSER」と「ANSER 2D」を見比べると、ずいぶんと印象が違うということがわかるだろう。

おそらく、「アンサー型が気になっている」というゴルファーは、この2つのモデルのうちどれにしようか?と悩むのではないだろうか。どちらもピン・アンサー型だが、構えたときの印象も、アライメントを合わせるポイントも、そしてヘッドの動きも違う。

それでは、両者にはどんな違いがあるのか、小倉勇人氏の試打インプレッションを聞いてみよう。

【ANSER】抜群の構えやすさと操作感、自分の感覚を生かして打ちたいなら「ANSER」で決まり

「シルバーのトップレールが際立っています。キャビティ部のブラックとのコントラストがはっきしていて、より構えやすくなったと言えます。

打感は、硬くはないですがしっかり感じられます。金属素材のフェース素材だと、打感を硬いと感じる方もいると思いますが、そこを少ししなるカーボンシャフトにしたことで“硬さを感じないしっかり打感”になっています。このカーボンシャフトが、転がりの良さにも貢献しているように思います。

トゥヒールにタングステンが入っていますが、ヘッド重量は従来よりも5g軽くなって345g。ということですが、だからといって動きすぎるということはありません。逆に操作性が上がっています。そーっと静かなストロークもできるし、とても扱いやすいですね。

手元側に重みが感じられるので、ややカウンターバランスっぽいのかな? だから、ストロークのテンポがゆっくりな人にとっても打ちやすい。


よりシャープに構えやすくなって、フェース(溝)とカーボンシャフトで転がりの良さを演出、そして扱いやすい。やはり、王道中の王道というパターですね」

ANSER
ヒール・トゥ・バランス/セミアーク ●ヘッド重量/345g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【ANSER 2D】自然とボールをつかまえて、オートマチックに打てちゃう「ワイドなやさしさのANSER 2D」

「まず、大きくて存在感があるので、やさしそうな印象を受けますが、構えると『アンサー型らしい構えやすさ』なんですよね。フェースの合わせやすは間違いなくアンサー型、さらにキャビティ部のサイトラインが長いので、フェース面をターゲットに合わせやすいです。

ヘッド重量は「ANSER」よりも15g重い360g、とても安定感があります。このヘッド重量だと、感覚を生かして操作したい、という人向けではありませんね。

打ってみると……ヘッドが自然とボールをつかまえてくれる動きをします。構えたら、後はパターに任せてオートマチックに打ちたい、という方に向いていますね。ヒールトゥバランスなのですが、真っすぐ引いて・真っすぐ出す、というイメージのストロークもできなくはないです。

「ANSER」と比べると、
アンサー型の構えやすさと転がりの良さを備えつつ、ミスに対する強さを一段階引き上げた、オートマチックなやさしさが特徴の「ANSER」という感じでしょうか」

ANSER 2D
ヒール・トゥ・バランス/セミアーク ●ヘッド重量/360g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

PING 2023 PUTTER 全10モデルを最速試打インプレッションその2!

「10モデルから最適な1本を」を見つけよう!

さて、引き続き9月15日に新発売されたPING 2023 PUTTERの試打インプレッションをしていこう。

前述しているように、PING 2023 PUTTERには共通テクノロジーがない。その理由は、ひとつひとつのモデルに明確なターゲット、そのパターを使うゴルファー像を具体的に描いているからだ。

「大型マレットは好きだけど、少し扱いやすさも欲しい」
「構えやすく、それでいて安心感と扱いやすさもほしい」
「ショートのミスを助けてくれるパターがほしい」


ゴルファーによって、パターに対する悩みやニーズは様々だ。だからこそ、PING 2023 PUTTERには共通したテクノロジーがなく、ひとつひとつのモデルに対して際立った個性を持たせている。いや、共通テクノロジーがないからこそ、個性を追求することができた、ということも言えるだろう。

それは、全10モデルが極めて完成度の高いパターになっている、ということでもある。

それでは、ここからは“完成度の高い8モデル”をご紹介していこう。あなたにとっての最適な1本が見つかりますように!

【KUSHIN 4】ショートネックにミニブレード、絶妙バランスで打ちやすい「KUSHIN 4」

「ショートネックのパターって、ブレードが長いのが多いんですけど、「KUSHIN 4」はビシッと短くしてきました。これはすごくいい。

トゥが重いのにブレードを長くしちゃうと、テンポ速い人はプッシュアウトしちゃったり、うまく打てなかったりするんです。「KUSHIN 4」はアークタイプのトゥバランス、ブレードを短くすることで操作性を抜群に良くしています。これは自分の思い通りに打てますよ。

なんでもかんでも寛容性を高めればいいってわけじゃないので、「KUSHIN 4」は“操作性を追求”したということが感じられます。

それから、キャビティ部のセンターがボールと同じ幅で凹んだ形状になっています。ここにボールを合わせて構えられるので、アライメントも取りやすい。「KUSHIN 4」は、ブレードで構えたい人はサイトラインを見ればいいし、もっとアバウトに構えたいという人はキャビティ部を見て構えればいい。どちらにも対応してくれています。

それにしても、アークタイプのストロークをする人は、すごい打ちやすいでしょうね。
ネックが短いから重心も低いし、ブレードが短いから開閉もしやすい。これはヘッドタイプと重さのバランスもちょうどいい。絶妙なバランスです」

KUSHIN 4
トゥ・バランス/アーク ●ヘッド重量/355g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【SHEA】思い通りに打てる。つかまりのいい小型マレットなら「SHEA(シェイ)」

さて、この新しい「SHEA」の良さは、小型マレットの構えやすさを備えつつ、フルオフセットで自然とつかまるやさしさがある、というところでしょうか。

ヘッド重量が360gで、そこまで重いというほどではなく、ヘッドの動きがいいです。ストロークに対する追従性も高いし、扱いやすい。クランクネックのマレットが苦手、という人にも良さそうですね。

フルオフセットなので、ハンドファーストに構える人にも好かれそうですし、ハンドファーストに構えた方がショルダーストロークはしやすいですね。「ANSER 2D」とはタイプの違う、ちょっとやさしいピンタイプっていう印象も受けます。

カーボンシャフトが採用されていて、フェースが304ステンレススチールということで転がりも良いです。
慣性モーメントが見た目以上にあるようなので、寛容性が高そうですが、その割には扱いやすいというところも特徴です」

SHEA
ヒール・トゥ・バランス/セミアーク ●ヘッド重量/360g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【DS72】しっかりめの打音とマッチした転がりの良さ!小型マレット「DS72」

「ベントネックのマレット型。ストレート to ストレートなストローク軌道で打ちたい人にはピッタリ。でも、ハーフオフセットなので、軌道がアークタイプの人にも合いそうです。

ヘッド重量は365gとやや重めなので、まずテンポがゆっくりな人にオススメしたいです。それから、グリーンの速いゴルフ場でプレーする時にも、持っていきたい。これはテンポが速くて、サッサと打つ人には向かないです。ちなみに、ゆっくりテンポで打っても、打音がしっかりしてるので距離感を合わせやすいのでロングパットも寄せやすいです。

それから、特徴的なのが分厚いトップレール(ブレード)。ヘッドは小ぶりなのですが、この厚みのあるトップレールが良い意味で、アバウトさを感じさせてくれる。シルバーのトップレールとブラックなキャビティ部で、シャキッとしたコントラストも感じられるので、トップレールを見て構えるか、ヘッド全体を見て構えるかで構えた時の印象が変わります。
マレット型でオートマチックに打ちたい、でもあんまり大きなマレットは苦手という人には「DS72」のサイズとデザインはピッタリです。DS72のヘッドモデル形状は渋野日向子選手やビクトル・ホブラン選手も使用していますよね。ツアープロに好まれる理由が良くわかる、良いバランスです」

DS72
フェース・バランス/ストレート ●ヘッド重量/365g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【DS72 C】少し芯を外したくらいじゃブレないヘッド重めのマレット「DS72 C」

「芯を外してもブレにくいセンターシャフトというのが「DS72 C」の第一印象です。センターシャフトはグリップ〜シャフトの延長に重心があります。それが最大の特徴であり、パターにだけ許された構造ですよね。

ですから、手元とヘッドのつながり感が強く、グリップを持った手元に合わせてパンッと打ちやすい。
とにかく芯に当てやすく、芯に当てやすいから転がりも良いという構造なわけです。ですが、デメリットもあって、芯が中心にあるからトゥとかヒールに外すと、ヘッドがブレやすい。そこを「DS72 C」はヘッド重量を370gと重めにすることで、ブレにくくなっているというわけです。

それから、ベントシャフトの「DS72」とセンターシャフトの「DS72 C」の一番の違いはオフセットです。フェース面を自分の体の真っ正面に持ってきてインパクトしたい方は、「DS72 C」がオススメです。

オフセット度合いの違いだけですが、人によって構えやすさは大きく変わります」

DS72 C
フェース・バランス/ストレート ●ヘッド重量/370g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【PRIME TYNE 4】ツアープロに人気の構えやすさと“感性を活かせる”ツノ型「PRIME TYNE 4」

「プロにも大人気のツノ型。ヘッド全体を見て構えるという人には、すごい構えやすいんですよね。そして、ショートネックで重心浅め、感性を生かして操作をしやすい。まさに、プロが好みそうな設計です。

細かいところですが、ヘッド形状はトゥのトップレールからフェース部に至る角度とか、フェースからキャビティ側のツノにかけてのラインが、2021の「TYNE 4」とは微妙に変わっていますよね。なんというか、ヘッドの一体感が増したというか集中しやすい形状になったと感じます。

ヘッドの動きは「KUSHIN 4」にとても近いです。フェースを開いて閉じるというイメージのストロークに対して、とても良い転がりで応えてくれます。PING 2023 PUTTERは、ショートネックモデルの出来が良いですよ。

「PRIME TYNE 4」を試打してみて「自分のテンポにピッタリだな」と感じたら、かなり良いパッティングができると思います。そのくらいイメージ通りのパットができそうな期待感を持たせてくれます」

PRIME TYNE 4
トゥ・バランス/アーク ●ヘッド重量/365g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【TYNE G】柔らかすぎず、飛び過ぎない適度な打感のインサートが良い「TYNE G」

「投影面積を大きくして構えやすくしつつ、重心をそこまで深くしないで操作感もありますよ!というのが「TYNE G」の特徴です。しかも、ヘッド重量が360gとそこまで重くない。ですから、大型マレットは好きなんだけど、重いのはイヤ、重心深すぎるのもイヤ、という人にはうってつけです。

見た目は安定感と安心感があるけど、扱いやすい。

ボール形状のアライメントというのも面白いですよね。ヘッド全体を見てアライメント取ろうとすると、ボールが2個並んでいるように見えて構えやすい。トップレールを見て構える人も、中央のサイトラインで合わせてもいいし、少し厚めのトップレールを見ても構えやすいです。

TYNE G
フェース・バランス/ストレート ●ヘッド重量/360g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【MUNDY】3本ラインに合わせたら、後はヘッドの動きにおまかせできちゃう「MUNDY」

「3本のサイトラインが特徴的な大型マレットですね。これはもう……マレット好きにはたまらない、元祖・マレットという感じのパターです。

「MUNDY」は、シンプルに3本のサイトラインでアライメントをビシッと決めたら、後は
オートマチックに動いてくれるヘッドの動きにまかせてストローク、という感じですね。フェースバランスなので、フェースの開閉はほぼ感じられませんから、トゥバランスパターが好きな人には合いません。

テンポもゆっくりめがいいですね。ヘッド重量は355gと意外と軽いのですが、ゆったりテンポのストロークの方が相性が良いでしょう。とはいえ、この重量設定のおかげか、大型マレットにありがちな「後ろから押される」感があまりないんですよね。だから、意図せず打ちすぎちゃう、ということがなさそうです。とはいえ、大型マレットなので、転がりは良いです。普段、打ちきれずにショートが多いという悩みを持つ方にオススメしたい転がりの良さです」

MUNDY
フェース・バランス/ストレート ●ヘッド重量/355g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

【TOMCAT 14】ショートさせない!弾きの良いADC12フェース採用「TOMCAT 14」

「すごい凝った作りの大型マレットです。商品名にある「14」は、キャビティ部の2本のレールにデザインされた「点」の総数を表しています。片方に7つの点が並んでいて、これがアライメントを決める際やテークバックの始動の際に、視覚効果を発揮してくれるというわけです。

このキャビティ部の2本のレールですが、フェースからヘッド後方にかけてだんだんと低くなっているんですね。点と点の間隔も一定ではなく、これはそうしたほうがアライメントを合わせやすいからなんです。等間隔だと、ボールに合わせた時の微妙なズレが大きなズレに見えちゃうんですよね。だから、少しアバウトさを持たせているという。

PING 2023 PUTTERの中では、この「TOMCAT 14」が一番オートマチックに打てるモデルです。
ストロークを安定させいたい方にはもってこいですし、ショートするのが悩みという方にもオススメです。フェースの弾きも良く、転がり抜群です。

TOMCAT 14
フェース・バランス/ストレート ●ヘッド重量/380g ●ライ角/70度 ●ロフト角/3度 ●標準シャフト長/34インチ ●カスタム対応範囲/31〜36インチ ●価格/4万6200円

選び方【テンポがゆっくりなら重め、速いなら軽めのヘッド重量がいい】

最適なパターを選ぶ上で大事なポイントのひとつに『自分のテンポで打ちやすいかどうか』ということがある。テンポというのは、ストロークのテンポのこと。

ヘッドの動かし方も切り返しもゆっくりなテンポ遅めの人は、ヘッド重量が重めのほうがオススメだ。ゆっくり動かすなら、ヘッドは重い方が安定しやすい。

逆に、切り返しも速いテンポ速めの人が、重いヘッドを選ぶと、思った通りにヘッドが動いてくれないと感じる。だが、軽めなら「ヘッドが追従してくれる」と感じるはず。

ここで注意。重心深度や形状によっては、重さどおりに分類できない場合もある。たとえば、「MUNDY」のヘッド重量は355gだが、テンポが速めよりはゆっくりめの人のほうが合いそうだ。また、360gの「DS72」はテンポ遅め・速めどちらにも合いそう。こうした例外もあるので、重さによる分類はあくまでもざっくりとした目安であると覚えておいてほしい。

選び方【PINGのパターなら、シャフトを見れば一目でわかる。アークタイプで選ぼう】

ピンのパターはフィッティングで決めるのが一番だが、ゴルフショップで「すぐ買いたい!」という人のための選び方のポイントを教えよう。知っている方もいるかもしれないが、ピンのパターは相性の良いストローク軌道が一目でわかるのだ。そう、シャフトに赤い印で「アーク」、緑の印で「セミアーク」、青い印で「ストレート」というシールで示されているのだ。

フェース(ヘッド)を開閉をして打ちたいという人は「アーク」、フェースを開閉するイメージはあるけど大げさではないという人は「セミアーク」、真っすぐ引いて・真っすぐ出すイメージのストロークなら「ストレート」。

また、トゥバランスのパターが好き!という人は「アーク」か「セミアーク」だし、大型マレットが好きという人なら「ストレート」なストローク軌道だと言える。

自分のストローク軌道をわかっているという人は、シャフトに貼られたシールをチェックして、ざっくりと自分好みのパターかどうかをチェックしておこう。

【まとめ】パッティングの悩み、好みを網羅した個性あふれる10モデルです

さて、PINT 2023 PUTTERの全10モデルの試打インプレッションをお届けしたわけだが、いかがだっただろうか。それぞれ個性を備えた“一点もの”ということが、お分りいただけたことと思う。

最後にパター選びについて、小倉勇人氏からひと言もらって締めの言葉としよう。

「まず、PING 2023 PUTTERは、細かい部分ですごい気を使って開発されたということが感じられます。これは、記事の冒頭でも述べていますが、ユーザーの声に耳を傾けた結果ではないでしょうか。また、開発者サイドでも、流行りに流されず良い物を作りたいという想いが強かったと推察します。そうして出来上がった10モデルは、たしかに明確な個性を備えていて、どんなゴルファーのために作ったのかがビシビシと伝わってきます。

こうした10モデルの中から、自分にとっての最適の1本を選ぶうえで大切なのは、打っていて気持ち良いかどうかを見極めることです。フェースを開閉したいのにストレート軌道の大型マレットを使うと、なんか気持ち悪い、と感じますよね? そういった違和感がなく、自然にストロークできる、そんなパターに出会えたら“こっちのもの”です。

今回、試打をした10モデルに似たいタイプはあれど、相性の良いゴルファーはすべて違います。ぜひ自分にピッタリのモデルと出会って、スコアアップを実現してください」