これぞアマチュアのお手本!史上最年少・初優勝からの2週連続優勝! 岩井千怜の安定したスイングとは
一流プロのドライバーのマネどころ
史上最年少で初優勝から2週連続優勝!
史上最年少で初優勝からの2週連続優勝を達成した20歳の岩井千怜。2試合連続優勝だけでなく、7月中旬から4試合連続でのトップ10入りも記録している。
ドライバーでは平均飛距離245ヤードのパワーを誇り、7月以降は方向性も安定しているが、スイングにはどんな特徴があるのか?
GOLF TODAY本誌 No.604 14〜17ページより
取材・構成・文/野中真一
撮影/相田克己 圓岡紀夫
右のツマ先を早めに踏んで、軸ブレを防止
スライスに悩むアマチュアとはヘッドの通り道が逆!
岩井選手はとてもオーソドックスで、アマチュアのお手本になるタイプのスイングです。最も参考になるのは、ペダルを踏むように右足のツマ先を踏む動き。
岩井選手はダウンスイングの早い段階(写真6)からカカトが浮くくらいまでツマ先を踏み込んで、(写真7)以降はフルパワーで踏み続けています。強くツマ先を踏むことによって地面反力が使えるのはもちろん、右足側の軸がブレません。
アマチュアはツマ先を踏む感覚がないので、ダウンスイング中にどんどん右ヒザが体の前に出て、右ヒザが極端に曲がってしまう人が多いです。その結果、体の軸が右側に倒れすぎてしまうのです。
もう1つ参考にして欲しいのがクラブヘッドのポジションです。バックスイングではヘッドが体の横を通りながら上がっているので、ヘッドがシャフトプレーンより前にあります(写真2から写真3)。
逆にダウンスイングではヘッドが少し背中側から下りてきているからインサイド・アウト軌道でボールをつかまえることができています。アマチュアは逆になっている人が多いです。
バックスイングではヘッドが背中側を通り、ダウンスイングでは体の前からヘッドが下りてくるのでカット軌道になってしまう。スライスに悩んでいる人は岩井選手のヘッドポジションを参考にしてください。
切り返し直後から右足のカカトは浮いている
2週連続優勝につながった安定感の理由がココ!右のツマ先を早めに踏んで、軸ブレを防止
ヘッドがまだ頭より高いポジションにある段階から、右足はカカトが浮くくらいツマ先側に踏み込んでいる。
ツマ先側を踏むことで、右ヒザが前に出なくなる。
無理なタメを作らず大きなスイング軌道で再現性アップ
右ヒジを曲げるタイミングが遅めのタイプ
飛ばす能力が高い岩井選手ですが、実はダウンスイングでは無理なタメを作っていません。女子の選手だとハーフウェイダウンでもヘッドが高い位置にあり、極端なタメを使って飛ばす選手もいます。
しかし、岩井選手は手元が腰の高さにきたタイミングで、ヘッドは低いポジションにあります。タメを作らないことでスイング軌道は大きくなって、インパクト前後のヘッド軌道がストレートに近くなります。
だから、インパクトの打点が安定して、スイングの再現性も高くなるのです。
タメを作らず、大きなスイング軌道で作るために大切なことは、両腕を曲げすぎないこと。
岩井選手はアドレスからトップ、インパクトまで左腕は伸ばしたままになっています。バックスイングでは右腕を曲げていきますが、岩井選手は右ヒジを曲げるタイミングが遅い。
右ヒジを早く曲げるタイプはショートアーム型と言われるスイングでコンパクトなスイング軌道になる。逆に、岩井選手はロングアーム型でスイング中、腕を伸ばしている時間を長くすることで大きなスイング軌道を可能にしています。
スイングタイプとしては『ロングアーム型』
バックスイングでは手元が体から遠いポジションを通り、アドレスから手首の角度を変えていないのでシャフトが立ってくる(写真2)。
体から離れた位置をヘッドが通る!
インパクトよりかなり手前のタイミングで、フェース面がボールを向いているので打点が安定する。
フォローでは両腕ともしっかり伸ばしているのでフォローもフィニッシュも大きくなる。
解説:石井 忍
1974年8月27日生まれ。98年にプロ転向し、現在はツアープロからジュニアゴルファーまで幅広く指導。自身が主宰する「エースゴルフクラブ」を千葉、赤坂、神保町に展開する。
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