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ゴルフは上がってナンボ。ゴルフボールも“上がって”ナンボ。maruman SHUTTLE試打レポート

2022/09/29 ゴルフサプリ編集部

maruman SHUTTLE試打レポート

飛距離不足に悩みを抱えるアマチュアゴルファーを大いにサポートする、ニューフェアウェイウッドシリーズ『maruman SHUTTLE』が話題だ。ロフト13°の2wから33°の13wまで。クラバーこと、ゴルフギアライターの高梨祥明が実際にラウンドで使って、その有効性をレポートする。

取材・文(記事中写真)/高梨祥明

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やさしいクラブ=しっかりボールが上がるクラブのこと

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過日、『maruman SHUTTLE(シャトル)』の2022モデルをラウンドで試す機会に恵まれた。『シャトル』というと“U-4(ユーフォー/96年発売)という過去の名フェアウェイメタルが思い浮かぶ。当時から11w(27°)を展開し、ボールが上がらなくて悩んでいるゴルファーに高い打ち出しと適正キャリーを提供して大人気となったシリーズだ。

やさしいゴルフクラブって何だろう? 個人的には「きちんとロフトなりの打ち出し角度が得られ、弾道の最高到達点が高くなるクラブ」のことだと思っている。名器と呼ばれるフルショット系クラブでボールが上がりにくいモデルなど聞いたことがない。ターゲットゴルファーの力量(ヘッドスピード/パワー)に応じて、過度ではなく“正しく”ボールを上げてくれること。それが正しい番手毎の飛距離を生み出す絶対条件なのだ。

その観点から、最新『maruman SHUTTLE』を見てみると、久々に名器のニオイがぷんぷんと漂った。フェアウェイウッドは2w(13°)、3w(15°)、5w(18°)、7w(21°)、9w(25°)、11w(29°)、13w(33°)の7モデル展開。とくにその両端である2wと13wにはラウンド前から興味津々だった。

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Report.1

【バックスピンで戻るまである!?ロフト33°の13w】

maruman SHUTTLE試打レポート
ロフト33°といえば、最新のストロングロフトアイアンに置き換えると8番相当の大ロフトである。ちなみに最新『maruman SHUTTLE』のアイアンの8番は32°だ。

さて、『maruman SHUTTLE』の13wを打ってみた感想だが、これはものすごく面白い。33°ロフトだからもちろん弾道は高くなるのだが、かなり出っ歯でボールを拾いやすく、高重心設計のため、バックスピンがかなり入る。

しっかり上から打ち込むように打つと、受けグリーンなら本当にバックスピンで戻ってきそうな弾道。150ヤードからウェッジで打っているような感じがした。筆者のヘッドスピード(ドライバー/46m/s)であれば、13wは完全にコントロール系のお助けクラブのような印象だった。

★試打レポートの落とし穴 “試打者のターゲットずれ”に注意!

ここまで書いておいてなんだが、ここで今回のような試打レポートは鵜呑みにしてはいけないと、書いておかなければならない。その理由はドライバーのヘッドスピードが46m/sである筆者のために、このクラブ(番手)が作られているわけではないからである。

ロフト33°の13wは、力あるものがウェッジのようにハイスピン弾道を打つためにあるのではなく、通常のアイアン構造では同じロフトでも打ち出し角度や浮力(バックスピン)が得られず、思ったようなキャリーが出せていない人に向けて開発されている。本当のターゲットゴルファーからみれば、このシャトルの設計こそがイメージ通りのキャリーを生み出す“救世主”になるのであって、バックスピンが入って云々などの情報は余計である。正しいターゲットが使えば、打ち出しも適正、バックスピンも適正になる。だから名器なのである。

Report.2

【ドライバーよりも明らかに振りやすくいい球が出る!ロフト13 °の2w】

maruman SHUTTLE試打レポート

続いての試打レポートは、『maruman SHUTTLE』の2w(ブラッシー)。ロフトは13°とドライバー並みである。この2w、筆者的には最も気に入った。シャフト長さは43.5インチでヘッド体積は175ccとコンパクト。重さもシャフト硬度Sなら306gと適度な重量感である。

この2w、ティショットで2回使ったが本当に適度な弾道(打ち出し角/スピン量)で230ヤードちょっと安定して飛んでくれた。これがあれば長くて、ヘッドの大きな扱いにくいドライバーは要らないんじゃないかと思った。もしかして、ヘンリック・ステンソンは3wでこんな感じでティショットしてるんじゃないか? そんなふうに思うほど軽快に、ビシッとティショットを決めることができたのだ。

ステンソンがずっと愛用していたキャロウェイの『ディアブロ・オクテイン(13°)』を真似して使ってみたことがあったが、この時はまったくボールが浮かずに挫折した。でも、『maruman SHUTTLE』の2wなら、しっかりボールが浮くし、風に強い弾道で飛距離も稼ぐことができた。ヘッドが大きく、シャフトが長いドライバーが不得手の筆者としては、完全にこの2wはミニドライバーとして、ロックオンである。

★試打レポートの落とし穴 “試打者のベタ褒め”に注意!

ここでも、このような試打レポートは鵜呑みにしてはいけない、と書いておかなければならない。これは通常のドライバーでヘッドスピード46m/s(振れば48m/s)の筆者が得て感じた試打評価であり、だからこそ出た弾道であるからだ。誰もが打って、ドライバーのように飛ばせるような万能性は、シャトルに限らずゴルフクラブにはない。

ロフト13°の2wをミニドライバーのように使える!と喜んでいるゴルファーには、ロフト33°の13wは必要ではないし、逆に13wで33°なりの距離が出せるゴルファーには、13°の2wは必要ない。ロフト18°(5w)くらいで無理なく高さを出した方が、ティショットでも使いやすいはずである。

『maruman SHUTTLE(シャトル)』の試打まとめ

POINT:ロフトによってターゲットゴルファーが異なる
2w(13°)、3w(15°)はヘッドスピード43m/s以上のゴルファー向け。
5w(18°)はヘッドスピード全領域(シャフト硬度S・SR・Rから選択)
7w(21°)、9w(25°)は、ヘッドスピード43m/s以下のゴルファー向け。
11w(29°)、13w(33°)は、ヘッドスピード40m/s以下のゴルファー向け。

maruman SHUTTLE試打レポート

上記はあくまでも筆者が打って考えた、『maruman SHUTTLE』番手別のターゲットゴルファーのイメージである。言いたいのは同じモデルだから、全番手が同じゴルファーを対象にしているわけではないということ。ボールの打ち出し角度を決めるのは重心設計でもあるが、最も弾道高さに影響を与えるのはクラブスピードとクラブのロフト(インパクトロフト)である。

無責任に「この2wはぶっ飛びだぜ!」とは言いたくないし、「この13wは面白い!これさえあればアイアンは要らない!」とも言いたくない。あくまでも、弾道はロフトが決めるし、ロフトが対象ゴルファーを絞り込むのだ。

ゴルフはゴルフボールを正しく浮かしてナンボのスポーツである。そのためにはまず、自分が地面からボールを浮かすことのできるロフトの限界を知ることが大切。しっかりと浮かすことのできるロフトで様々なモデルを打ち比べてみると、それぞれの微妙な違いがわかって試打が楽しくなると思う。

高梨祥明

ゴルフトゥデイ在籍時に使われていた高梨氏の似顔絵イラスト

高梨祥明
たかなし・よしあき。1970年生まれ。東京都出身。ゴルフ専門誌・ゴルフトゥデイのギア担当・副編集長を経てフリーランスに。愛称は「クラバー」。確かな知識、ゴルファーとしての豊富な経験を土台とした持論が魅力。

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