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あの『ローグST』も『エピック』も遙かに超えてきた!鹿又芳典がキャロウェイ最新ドライバー『PARADYM』4モデルを徹底試打

ゴルフ界にパラダイムシフト(常識破り)『飛ぶけど曲がらないドライバー』がついに登場!?【PR】

2023/01/27 ゴルフサプリ編集部

キャロウェイ,PARADYM,鹿又芳典

飛距離をとるか、それとも寛容性を優先するか。最近のドライバーは相反する性能をかなりのレベルで実現してくれている。とはいえ要求を突き詰めると最終的にどちらかを選ばざるを得なかった。しかし、そんな常識を覆し、ゴルファーが抱え続けてきたジレンマを解消してくれるドライバーがついに登場。カリスマクラブフィッターにして試打のスペシャリストでもある鹿又芳典氏がキャロウェイの最新作を打ち比べた。
協力/千葉セントラルゴルフクラブ 撮影/相田克巳 取材・文/吉田宏昭

『PARADYM』がドライバーの常識を打ち破る

キャロウェイ,PARADYM,

ゴルフサプリ編集部員K(以下、編集部K) キャロウェイは2017年の『GBBエピック』以来、『エピック』と『ローグ』系のブランドを交互に発売してきました。

鹿又 「JAILBREAK」「AI FLASHフェース」など先進テクノロジーにより飛びを追求してきた『GBBエピック』『エピックフラッシュ』『エピック』。それらで培ってきたテクノロジーと飛距離性能を継承しつつ、やさしさを広げてきたのが『ローグ』『マーベリック』『ローグST』という位置づけでした。

編集部K 2023年モデルは順当なら『エピック』と考えていましたが、まったく新しいブランドとして登場した理由は何でしょう?

鹿又 『PARADYM』はスペルを変えていますがその時代の常識という意味です。キャロウェイは先日行われた発表会では「パラダイムシフト」という言葉を多用していましたが、こちらは「常識を打ち破る」という意味になるそうです。

「360°カーボンシャーシ」にはメリットしかない!

キャロウェイ,PARADYM,ボディ

編集部K なるほど。つまり、従来の『エピック』や『ローグ』とは一線を画したクラブというわけですか。果たしてキャロウェイはこの新しいドライバーでどのような「パラダイムシフト」を仕掛けてきたのでしょうか。打つ前にテクノロジーから見ていきたいと思います。

鹿又 もっとも画期的なのはボディ構造です。従来の複合ボディはチタンのフレームがあって、カーボンのクラウンやソールを接着するのが常識でした。しかし、『PARADYM』はボディ全体がカーボンで作られています。

編集部K 「360°カーボンシャーシ」ですね。フルチタンで作るよりも約44%もの軽量化を実現しているそうです。そこまでボディを軽くすると、どんなメリットが得られるのでしょう。

鹿又 確かにフェースも重量はありますが、一番重いのはボディなので設計自由度は飛躍的に上がります。
今回は4モデル同時に発表されましたが、各モデルの作り分けが明確で、ターゲットに対してスペシャルな仕上がりになっているのも「360°カーボンシャーシ」のおかげといえます。もう一つのメリットは軽いだけでなく剛性が高いことです。とくにソールに使われているキャロウェイ独自のフォージドカーボンはとても剛性が高く、フェースのたわみをしっかり受け止めて反発力を高める効果が期待できます。「360°カーボンシャーシ」にはメリットしかなくて、個人的にいま世の中にあるドライバーのなかでもっとも理想的な構造だと考えています。

「360°カーボンシャーシ」がフェースの性能をさらに引き出す

キャロウェイ,PARADYM,FACE

編集部K キャロウェイお得意の「AI FLASHフェース」と「JAILREAKテクノロジー」は『PARADYM』にも継承されています。

鹿又 キャロウェイは昔からフェースの設計に力を入れているメーカーです。たとえば肉厚を変える「VFT(Variable Face Thickness)フェース」を採り入れたのも『E・R・C』が最初でした。

編集部K 懐かしいですね。『E・R・C』は当たればやたら飛ぶクラブでした。

鹿又 キャロウェイの歴代モデルの初速性能は常にトップクラスでしたが、『PARADYM』では「360°カーボンシャーシ」によってもう1ランク性能が上がった感じです。

キャロウェイ,PARADYM,FACE

編集部K 『PARADYM』のフェースカップはけっこうフランジの幅が広くなっています。

鹿又 これはフェース面積が大きくなったのと同じ意味があって、より初速性能を上げやすく、高初速エリアを広げることのできる構造です。これまでの蓄積でAIの学習能力も相当上がっているはずなので、とくにオフセンターヒットしたときの飛びはかなり期待できます。

編集部K 「JAILBREAK」も初期は2本の柱だったのが四角いフレームになり、今度は1本の柱になりました。こちらは約25%軽量化されているということですが、いかにもガッチリしている従来型のほうが見た目のインパクトはありました。

鹿又 とてもシンプルな構造になりましたが、「360°カーボンシャーシ」の剛性が高いので十分な効果を発揮するはずです。「AI FLASHフェース」や「JAILREAKテクノロジー」の考え方は従来の延長線上にありながら、飛びとやさしさは「360°カーボンシャーシ」によって一つ上のステージにランクアップした感じしょうか。

『PARADYM』だと、初速が1〜2m/s速くなる

キャロウェイ,PARADYM

PARADYM/適度なつかまりで打ち出し角は高め。ペリメーター・ウェイトを装着し守備範囲が広い。

編集部K それでは、その飛びとやさしさを実際に打って確かめていきましょう。今回は『PARADYM』『PARADYM X』『PARADYM MAX FAST』『PARADYM ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)』の4モデルが同時に発表されましたが、最初にスタンダードモデルの『PARADYM』からお願いします。

鹿又 ぱっと打った瞬間に感じたのはオフセンターヒットに対する強さです。『エピック』や『ローグ』でも初速は十分出ますが、『PARADYM』は初速を出すのがとてもやさしいドライバーと言えます。
その要因は2つ考えられます。まず慣性モーメントが上下左右に大きくヘッドのブレが小さいこと。もう一つはフェース自体の反発エリアが広いことです。なにしろ同じスピードで振っても平均して1、2m/sくらい初速が上がります。今シーズンから『パラダイム』に替えたPGAツアープロの飛距離データが一様に信じられないほど伸びているのも納得できます。

キャロウェイ,PARADYM
ザンダー ・シャウフェレは初速が175>>179にアップし、キャリーが308ヤード>>312ヤードに。
キャロウェイ, PARADYMX

PARADYM X/最後部に5gのウェイトを装着。ライ角がアップライトで球がやさしくつかまり高弾道。

編集部K 飛び方を見ていても球が強くなっていますね。

鹿又 スピンが少なく潜っていく感じでぐいぐい前に行く飛び方ですね。スピン量そのものは『ローグST MAX』と『ローグST MAX LS』の中間くらいに収まっています。メインターゲットは『ローグST MAX』や『エピックスピード』のユーザー層だと思いますが、『ローグMAX LS』や『エピックMAX LS』を好んで使っているハードヒッターでもいい結果が期待できそうです。

編集部K 『PARADYM X』はスタンダードよりもややドローバイアス設計になっているそうです。『エピックMAX』や『ローグST MAX D』のポジションに収まると思われますが。

鹿又 打ってみると確かにドローバイアスがやや強めでフェースが速くスクエアに戻ります。かといって勝手につかまるわけではなく、球を逃がさないようにして打ち出しを上げてスピンも少し増やしてくれます。打ち出しは左に出る傾向ですが、つかまりすぎないのでとくにフェードヒッターは安心して振れるでしょう。

PARADYMドライバー
●素材/フェース:鍛造FS2Sチタン、ボディ:8-1-1チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン&フォージド・カーボンコンポジットソール+ペリメーター・ウェイト
●長さ/45.5インチ ●ヘッド体積/460㎤ ●ロフト角/9.0、10.5、12.0度
●ライ角/57.0度 ●シャフト/ベンタスTR5 for Callaway(S、SR、R)、ツアーAD CQ-5(S)、スピーダーNXグリーン50(S)、ディアマナGT50(S)
●価格/9万6800円(ベンタスTR5)、11万6600円(ツアーAD CQ-5、スピーダーNXグリーン50、ディアマナGT50)

PARADYM Xドライバー
●素材/フェース:鍛造FS2Sチタン、ボディ:8-1-1チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン&フォージド・カーボンコンポジットソール+スクリューウェイト ●長さ/45.5インチ ●ヘッド体積/460㎤ ●ロフト角/9.0、10.5、12.0度 ●ライ角/60.0度 ●シャフト/ベンタスTR5 for Callaway(S、SR、R)、ツアーAD CQ-5(S)、スピーダーNXグリーン50(S)、ディアマナGT50(S)
●価格/9万6800円(ベンタスTR5)、11万6600円(ツアーAD CQ-5、スピーダーNXグリーン50、ディアマナGT50)

クラブ任せの『MAX FAST』、イメージ通りに飛ばせる『◆◆◆』

PARADYM,MAXFAST

PARADYM MAX FAST/球のつかまりがもっともよく打ち出し角が上がる。楽に振り切って飛ばせる軽量モデル。

編集部K 『PARADYM MAX FAST』は280グラムを切る軽量モデルです。ネーミングからして『ローグST MAX FAST』の後継と考えられます。

鹿又 『PARADYM MAX FAST』はドローバイアスが強く、4モデルの中では一番球がつかまって高弾道になります。レングスも少し長いのでゆったりと振って遠心力を使って飛ばせます。このモデル専用の『スピーダーNX』も勝手にしなって戻ってくれます。パワーのない人もクラブ任せで気持ちよく振っていけます。

PARADYM MAX FASTドライバー
●素材/フェース:鍛造FS2Sチタン、ボディ:8-1-1チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン&フォージド・カーボンコンポジットソール+スクリューウェイト ●長さ/45.75インチ ●ヘッド体積/460㎤ ●ロフト角/9.5、10.5、12.0度 ●ライ角/59.5度 ●シャフト/スピーダーNX40 for Callaway(S、SR、R)
●価格/9万6800円

PARADYM,◆◆◆

PARADYM ◆◆◆/450㎤のやや小ぶりなヘッドは振り抜きがよくイメージ通りの球筋で飛ばせる。

編集部K 前作までツアーバージョンとして後発で登場していた『◆◆◆』がレギュラーモデルの扱いになりました。

鹿又 『PARADYM ◆◆◆』は完全にロースピンモデルで『PARADYM』よりさらに低めの弾道になります。ヘッドスピードが速い人、打ち出し角が高い人、スピン量の多い人が使うことで安定したパフォーマンスを発揮してくれそうです。
また、慣性モーメントの大きさで真っすぐいかせるのではなく、自分のイメージしたようにヘッドを動かせるのに球がねじれません。これは4モデルに共通する特長ですが、見た目が洋梨型でヘッドの小さいトリプルダイヤモンドはとくに自分のフィーリングを出しやすいですね。

PARADYM ◆◆◆ドライバー
●素材/フェース:鍛造FS2Sチタン、ボディ:8-1-1チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン&フォージド・カーボンコンポジットソール+スクリューウェイト ●長さ/45.5インチ ●ヘッド体積/450㎤ ●ロフト角/8.0、9.0、10.5度 ●ライ角/57.0度 ●シャフト/テンセイ55 for Callaway(S、SR)、ツアーAD CQ-6(S)、スピーダーNXグリーン60(S)、ディアマナGT60(S)
●価格/9万6800円(テンセイ55)、11万6600円(ツアーAD CQ-6、スピーダーNXグリーン60、ディアマナGT60)

『PARADYM』の飛びとやさしさは異次元レベルに到達

ドライバー,PARADYM,飛ぶ
「フェースに乗ってから弾く極上の打感も『PARADYM』の持ち味。ボールをコントロールできている感覚があるのでどんどん振れるようになります」(鹿又)

編集部K さて、4モデルを打ち終わったところで改めて『PARADYMシリーズ』の印象を聞かせて下さい。まずかまえやすさはいかがでしたか?

鹿又 後方にストレッチされていかにも重心の深そうな『PARADYM』、ヒールにボリュームがあってつかまりやすそうな『PARADYM X』、シャローで上がりやすそうな『PARADYM MAX FAST』、トゥ側にボリュームがありディープな『PARADYM ◆◆◆』とそれぞれの性能をイメージしやすい顔に作りわけされていますが、共通しているのはアライメントの取りやすさです。ソールしたときのすわりがよくフェース面が見えやすいので、すっとターゲットに向けることができます。

編集部K 試打している間、鹿又さんはしきりに気持ちいいと仰ってましたが。

鹿又 打球音と打感はカーボンボディと思えないほど秀逸です。初速が速いのに音も打感もソフトで、フェースに食いつく時間が長く、弾くというよりフェースで押し出しているフィーリングは打っていてとても安心感があります。

編集部K 飛距離とやさしさが両立されているということは『エピック』と『ローグ』を足したようなクラブといっていいでしょうか。

鹿又 いいえ。そもそもボディ構造が違う『PARADYM』は『エピック』とも『ローグ』ともまったく次元が違います。足すというより、『エピック』と『ローグ』を掛けたようなクラブといったほうがいいかもしれません。

編集部K 5足す5で10ではなく、5掛ける5で25になったみたいな?

鹿又 それくらいの衝撃は受けましたね。異次元の初速を体験できる上に、ここまで打ち出し条件が安定しているドライバーにはお目にかかったことがありません。ぼく自身はフェードヒッターなので『PARADYM X』を打った瞬間に買おうと思ったくらいです。

編集部K 巷のゴルファーも、試打をしたらすぐに買いたくなってしまいそうですね。

鹿又 みなさん、衝撃を受けると思いますよ。


編集部K それでは、今回もありがとうございました!

鹿又 こちらこそ、ありがとうございました。

キャロウェイ,PARADYM,鹿又
「最初はスタンダードの『PARADYM』で出球を見て、そこから他のモデルを試すのがオススメです」(鹿又)

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