100切りを目指すレベルの人は出番のないクラブをバッグに入れている
ドライバー1本、フェアウェイウッド2本、ユーティリティ3本、6番アイアンからピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジ、パター。
これは100切りを目指すレベルの人も含め、アマチュアゴルファーのもっとも一般的なクラブセッティングです。昔と違いアイアンセットが6番からになったため3番、4番、5番アイアンをバッグに入れている人は、とても少なくなりました。
そして、これらの番手の代わりにほとんどの人がユーティリティを入れています。要するに、ユーティリティがロングアイアンに取って代わったわけです。
先に挙げたクラブセッティングはとてもバランスが取れていて、まさに番人向け、もしくはお手本ともいえるセッティングです。構成に偏りがないため、キャディバッグに14本を刺して眺めるととてもキレイに見えます。この点もゴルファーの気分をあげてくれます。
ところが100切りを目指すアマチュアゴルファーの多くは、「3ウッドはぜんぜん当たらないから使ったことないんだ…」などとよく言います。ほとんど出番のないクラブをバッグに入れて持ち歩いているわけですね。
フェアウェイウッドは、特性から見ても難しいクラブ
100切りを目指すレベルのアマチュアゴルファーで、3ウッドや5ウッドが好きという人はまずいません。そこそこ打てるという人を見かけることも、とても少ないです。
「苦手」「あたる気がしない」こんなことを言う人ばかりです。
多くの3ウッドはレングスが43インチと長く、軽量でやさしく打てるモデルになると43.25インチのタイプも少なくありません。またロフト角が15度前後なのでボールがつかまりにくいうえ、一般的なアマチュアゴルファーのヘッドスピードでは高さが出ません。さらに、ヘッド体積は180c㎥程度。決して大きくはありません。
つまり、フェアウェイウッドは特性から見ても難しいのです。にもかかわらず地面から打つことが多いため、「苦手」とする人もまた多くなるのです。
うまく打てない、出番もない、こんなクラブはセッティングからさっさと抜いてしまいましょう。代わりに、フェアウェイウッドに比べるとやさしく打てるユーティリティを、できるだけたくさん入れたセッティングにしましょう。
これが100切りを目指すレベルの人には最適なセッティングです。
一般的なロフト角18度の5ウッドと、ロフト角18度のユーティリティを比べると、ウッドは長さが42インチ程度、ユーティリティは40.5インチ程度。ライ角はウッドが59度程度、ユーティリティは59.5度程度。
つまりユーティリティは短いぶんミート率が高くなり、またアップライトなのでボールもつかまりやすいと言えるのです。
12本で十分。2本少ないぶんはお気に入りのウェアにまわして気分を高めよう
ここで、100切りに向けたセッティングの例を紹介します。
このレベルの人は、飛び系といわれるやさしく打てて飛距離が出るストロングロフトのアイアンを使っていることが多いため、そのタイプのアイアンを使用していると仮定します。
ストロングロフトのアイアンはたいてい、6番アイアンのロフト角が25度前後です。
(1)上記を基準にして、まずは26度、23度、20度、18度のユーティリティをセッティングする。
(ロフト角25度の6番アイアンとロフト角26度のユーティリティでは、その差が1度しかないため、25度の6番アイアンはセッティングから抜く)
(2)ロフト角29度のユーティリティを用意。
(やはり、その差が1度しかないロフト角28度の7番アイアンをセッティングから抜く。つまり、アイアンを8番からにする)
こうするとドライバー1本、ユーティリティ5本、アイアン3本、ウェッジ2本、パター1本の合計12本のセッティングになります。
出番がなく、仮に使ったとしてもミスにしかならないフェアウェイウッドは買う必要も、バッグに入れて持ち運ぶ必要もありません。そのぶんをお気に入りのブランドのウェアにまわしたほうが、気分よくプレーができるため好スコアが期待できます。
6番アイアンと7番アイアンですが、同じロフト角であればユーティリティのほうが絶対的にミスヒットに強く、ボールの高さも圧倒的に高くなります。もちろん飛距離もかなり違います。
そのため、6&7番アイアンはセッティングから抜いても何も問題ありません。ツアーで活躍する女子プロにもアイアンは8番からという人がいますが、このことからもわかるはずです。
では、2本のウェッジをどうするか
ストロングロフトのアイアンセットに組み込まれているピッチングウェッジは、たいていロフト角が42度前後なので、ロフト角48度前後のアプローチウェッジと、ロフト角56度前後のサンドウェッジがあれば、このレベルの人には十分です。
ピッチングウェッジとアプローチウェッジのロフト角の開きが6度、アプローチウェッジとサンドウェッジのロフト角の開きが8度と、やや間隔が開き過ぎているように感じる人もいるでしょう。
しかし、100切りレベルの人がロフト角の開きを3度から4度刻みにしてウェッジを揃えたところで、その差を実感できるほどのショットを打ち分けることはできません。
また、同じ理由から多くのプロが使用している高価なウェッジを買う必要はなく、約5000円ほどで安く手に入る、アイアンセットと同じモデルのウェッジで十分です。
最後に、レベルにかかわらず、ゴルファーはなぜかハードスペックのクラブがカッコいいと思いがちです。少ないロフト角のドライバーを持ったり、硬いシャフトを選んだり…。
自分のモチベーションを上げるという意味でなら、それもアリでしょう。しかし身の丈に合ったもの、レベルにマッチしたものを使わないと、望むスコアを手に入れることはとても難しいものです。
宮川岳也(みやかわ たけや)
ゴルフ雑誌編集記者を経てフリーのゴルフライターに。レッスンやギアはもちろん、ゴルフの歴史などにも精通。また、無類のスイングマニアで、スイング理論が大好き。ここ数年は競技ゴルフに明け暮れ、毎日の練習を自らに課している。




