忘れた頃に虫の被害はやってくる? 自然の一部として虫対策を楽しむ!

「ゴルフコースの蚊にくわれると、都会の蚊よりすごいから注意して!」
実際には同じ蚊なのかもしれませんが、くわれた跡を比較すると、都会では直径1センチぐらいの円状に肌が赤くなるだけだったのに、ゴルフコースだと3センチの炎症になったり、アレルギー体質だと5センチの炎症になったりすることもあります。

この違いは、専門家によって諸説あるようです。

● 気持ちの問題説
● 蚊の唾液の量が多い説
● 日焼けなどの複合要因説

いずれにしても、対策をしっかりして被害を最小限にするのが正解です。

ブヨ(ブユ)やアブも厄介です。こちらは肌を破って吸血するので出血が伴い、かつ、蚊とは比較にならない重度の炎症を起こすこともあります。

対策として自分は、虫除けをコースに複数持ち込んでいます。

(1)一つは、“ディート”という成分が30%入っている虫除けスプレーです。

(2)もう一つは、“イカリジン”という成分が入ったもので、含有量は最大の15%のものです。

アブはグルグル回ってチャンスを持ちながら、人間の死角となる二の腕の裏側や足の裏側をなども狙っているのです。虫除けは体の後ろ側も忘れずに塗るのが正解です。

ゴルフは自然を楽しむゲームです。虫対策もその一部だと考えて、自己防衛しましょう。虫除けも色々あります。先程の成分と含有量を参考に、探してみてください。

服装は単なるファッションではなく、ゴルファーの防護服にもなる

蚊は黒っぽい服を好み、スズメ蜂は黒い服を天敵の熊だと勘違いして攻撃してくるといいます。夏ゴルフは白系のウェアが多いかもしれませんが、虫除け対策的にも無難で安全のようです。

また、露出部分が多い服装ほど虫の被害に遭う可能性は上がる傾向があります。特に脚は面積が広いので、虫除け剤の塗りムラができて、そこをピンポイントでやられてしまうことがあるそうです。何を優先するかですが、虫対策としては短パンやスカートより、断然長ズボンです。

一度でも虫刺されで嫌な思いをしたことがある人は、服装で対策できるならということで、肌の露出を控えるようになります。

僕が虫除けを2本もコースに持ち込むようになったのは、同伴した初心者の女子ゴルファーが二の腕をアブにくわれたのに気が付かずにプレーをして、お気に入りのシャツを血で汚してしまったのを見たことがきっかけです。二の腕は、しばらく跡が残るぐらいの炎症が起きたとのこと。彼女はガッカリした挙げ句、ゴルフをやめてしまったのです。

ちなみにその女性は、仲間から誘われて今年から再びゴルフを始めたそうです。日焼け対策にも有効なアームカバーに、ニーハイソックスで虫除けもする、と話していました。少しだけホッとしながら、なるほど、そういう対策もあるのか、と感心したものです。

虫対策の都市伝説は本当なの?それとも…?

殺虫剤を徹底して散布しているゴルフコースでは害虫被害は出ない、というのは都市伝説なのかもしれません。その手の対策を徹底してやっているはずの有名な夢の国でも、蚊にくわれる被害は後を絶たないのがその証拠です。

さらに面積があるゴルフコースで実行するのは、なかなか難しいでしょう。また、ミツバチなど益虫は保護する必要がありますので、むやみに殺虫剤を使えないという理由もあります。

最近話題になっているものに、“虫除けオニヤンマ”があります。オニヤンマの模型のようなものを頭や背中に付けておくと、オニヤンマは蚊などの虫を捕食するので虫が逃げるという理屈です。効きそうな気がしてきます。この虫除けオニヤンマは、渓流釣りをする人たちが尻尾の縞模様だけでも効き目があると広めたものらしいのですが、専門家が科学的に検証して効果はない、と言っているとか。

対策をしっかりして夏ゴルフを楽しむ

昨年専門家に取材しましたが、そもそも昆虫の目というのは見え方が動物とは大きく違って、最も近いイメージは、熱の分布を可視化したサーモグラフィのような感じだとのこと。虫の目では、オニヤンマの尻尾の模様を判別できないそうです。

冒頭で、ゴルフコースで蚊にくわれると大きく腫れる理由の筆頭に、”気持ちの問題説”を挙げました。ゴルフコースも夢の国ですから色々なファンタジーがあって、科学的には否定されても、思わぬ結果が出ることがあるかもしれません。

とはいえ、しっかりと虫対策をして夏ゴルフを乗り切りましょう。“ムシムシ”が嫌でラウンド回数が落ちる夏こそ、上手に安全に楽しんだ者勝ちにできるのもゴルフの面白さなのです。

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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