パターフィッティングに行ってみたい理由
「パットイズマネー」という言葉が示す通り、スコアの4割を占めるのがパッティング。パターはスコアを縮めるのに大きく影響するクラブです。
理論上、1ラウンド18ホールをすべて3パットしてしまうゴルファーが(ワタクシ編集部員Aのこと)、10ホールを2パットにできれば、一気に10もスコアを縮めることができるのです!!
だからこそ、パッティングの改善は最重要と考え、まず「私にぴったりのパター」と出会うことが必要だと考えました(もちろん、パッティングのスキルアップも目指します!)。
自分に合うパターを、フィーリングではなくきちんと選びたい!そんな想いから、今回は初めてのパターフィッティングを体験することに。
「本気で私に最適な1本を選びたい」という意気込みと、「初心者がパターフィッティングなんて場違いなんじゃないか」という不安、半々の気持ちで臨みました。
オデッセイパットラボとは?
キャロウェイゴルフでは、「オデッセイパットラボ」でパターフィッティングを実施しています。
選任のフィッティングスペシャリストがパッティング計測器「SAM(Science & Motion)」を使って、パッティング傾向を分析し、最適なパターを選んでくれます。
場所は、東京・青山のキャロウェイ/トラヴィスマシュー青山店と、大阪・心斎橋のキャロウェイ心斎橋の2か所。いずれも、所要時間は60分、料金は4950円(フィッティング後に実施店舗でパターを購入した場合は、フィッティング料金は無料に)。
事前にキャロウェイゴルフ・パットラボのWebサイトから予約すればOK。今回は、東京・青山のパットラボに申し込みしました。
予約後、登録したメールアドレス宛に事前アンケートが送られてくるので、フィッティング当日までに回答します。
当日の持ち物もメールに記載がありますが、現在使っているパターは忘れずに持参しましょう!
事前アンケートに回答、質問は21問あった
事前アンケートではパターの打ち方のほか、ラウンドの頻度、パターに関する悩みや苦手な点についての質問も。
いざ、初めてのパターフィッティングへ!
キャロウェイ/トラヴィスマシュー青山店は東京メトロ・外苑前駅から徒歩5分。1階はキャロウェイとトラヴィスマシューのアパレル製品がスタイリッシュに並んでおり、パットラボは地下1階にあります。
今回、フィッティングを担当してくれたのは、シニア フィッティング スペシャリストの柳田明彦さん。明るい笑顔で迎えていただき、緊張が少し和らぎました。
パターフィッティングの流れは、
(1)事前アンケートを参照しながら問診
(2)現在使っているパターで7球打ちSAMで計測
(3)フィッターさんのパッティング傾向分析
(4)パッティング傾向からオススメパターのご提案
となっています。
問診してから、現在使っているパターで計測!
柳田さんが、事前アンケートから整理してくれた私の傾向は
・なんとなく左に外すことが多い(と自覚している)
・ショートが多い(オーバーが怖いから)
・パターの軌道は“真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打つ”を希望。
柳田さん 「今日はパターの2大要素、方向性と距離感を良くするためにはどうすればいいか、パターで見つけていきましょう!」
現在使っているパターに計測器を装着してもらい、3球ほどウォーミングアップしてから計測開始!
柳田さん 「3メートル先のカップを狙って7球打っていただきます。バーディパットだと思って一生懸命狙って打ってください。カップに入るか入らないかは重要ではないですよ」
このとき、ボールの置き方などいつものルーティンで打つことが大切だそうです。
結果は、7球中、最後の2球がカップイン。カップの左にオーバーしたりショートしたり、かなりばらつきがありました。
パッティング計測器「SAM」でパッティングを“見える化”
7球打ち終わったところで、パッティング計測器「SAM」のデータをモニターで確認しながら、柳田さんがパッティング傾向について分析してくれました。
パッティング計測器「SAM」は、以下の7つのデータを計測します。
1. Aiming(アドレス時のフェース向き)
2. Impact(インパクト時のフェース向き)
3. Top View(上から見たスイング軌道)
4. Spot(インパクト時の打点位置)
5. Side View(横からみたスイング軌道)
6. Rotation(クラブフェースの回転)
7. Timing(リズムとタイミング)
自分のパッティングがこんなに細かく分析されてしまうなんて…緊張します。
柳田さん 「SAMで7項目のデータをそれぞれ解析しながら『再現性』、つまり毎回同じことができるかどうかも見ていきます。
プロや上級者は再現性が高いですよね。なぜ再現性が高くなるのかというと、パターの長さ、ライ角など自分に合ったパターで練習を重ねているからです。
自分が動かしたいと思う動きと、ヘッドの動きが合っているパターで練習するからこそ上達していくんですね。
再現性をキーワードに、実際に私が拝見したAさんのパッティングとSAMのデータを分析していきましょう」
再現性3パーセントに愕然。でも数値が低い項目は「伸びしろ」なんだ!
データを解析してもらった結果、特に改善の余地がありそうな、Aの分析結果は…
■アドレス時のフェースの向き
構えたときにフェースがターゲットに対してスクエアに保てているか、カップに入れる準備ができているか、を計測しています。
柳田さん 「Aさんは、7球の平均が『1.5オープン、右を向いている』という結果でした。マイナスの数値は左に向いているということなので、7球中5球は右を向いていますね。
また、右の『Consistency』が再現性です。フェースの向きの再現性は20パーセントですね。でも、80パーセントは伸びしろということです!」
編集部員A 「や、やさしい…。フェースを真っ直ぐ構えているつもりなのですが、できていないのが一目瞭然ですね…」
柳田さん 「たかだか1.5度じゃないか、という方もいらっしゃいますが、3メートルのパッティングでは、たった1.5度フェースが傾いているだけでカップすれすれにズレてしまうんです。
今の時点では、カップにボールを入れる準備ができていない、ということになりますね」
■インパクト時のフェース向き
柳田さん 「重要なのが次です。打った瞬間のフェースの向き、つまり方向性です。打った瞬間なのでコンマ何秒かですが、こちらも計測しています」
柳田さん 「Aさんの場合、アドレス時のフェース向きと同じように、最初の2球で左を向いて、その後5球は右を向いていて、0.2 オープンという結果でした。
7球それぞれの開きの幅が大きいので、再現性は3パーセントになっていますね。
2球目はほぼ4度左に傾いて、右に最大3度以上傾いています。つまり左右に7度ぐらい差があるということです」
編集部員A 「再現性3パーセントですか…」
柳田さん 「スイングの方向は1.1度インサイド・アウトで悪くはないです。この結果から、Aさんの現在のパッティングに方向性が大きく影響していると言えます。
再現性は3パーセントですが、97パーセントは伸びしろですよ!」
編集部員A 「はい。数値がパッティングの結果に表れていることが、本当によくわかりました…(涙)」
データによってさらに露わになる私のパッティング…
他の項目も分析してもらったところ…
■上から見たスイング軌道
真っ直ぐ引いて真っ直ぐ打つことはできているが、フォローの長さにブレがある。回数を重ねるとフェースが構えたところに戻ってきていない。
→バックスイングとフォローの軌道が揃ってくることが理想、慣性モーメントで真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す力のあるパターで改善できる。
■インパクト時の打点位置
インパクトスポットは、全体的に同じ場所でボールを打つことができている。再現性も70パーセント!
→現在使っているパターのヘッドは合っているが、さらに再現性を高めていきたい。
■横からみたスイング軌道
現在使っているパターはロフト角が約5度(理想は3度くらい)。それに対して、3.5度ロフトが立った状態で打っているため、ヘッドが上からボールにコンタクトして、結果的に転がりが悪くなりショートの原因になっている。
→スイングの軌道はすぐに変えられないが、パターのロフト角で改善していきたい。
などなど、データを分析してもらうことによって、私のパッティング傾向が露わに“見えて”きました。
特に実感しにくい再現性については、「安定してパッティングできているのかどうか」を客観的に数字で見ることができて納得感がありました。
現在使っているパターは合っている?合っていない?
柳田さんが分析した結果、現在使っているパターは全く合っていないわけ訳ではないが、スコアを良くしていくことを考えると伸びしろは少ない、とのこと。
しかし、長さは現在使っている33インチで合っている、と柳田さん。それは、アドレスしたとき目の真下にボールをセットできていたから。
なぜ目の下にボールを置くといいのかというと、目の延長線上にカップがあるから、ボールがカップに入りやすくなるのだそうです。
フィッテイングにいらっしゃる8割の方は、アドレスしたとき目線より前にボールがある状態になってしまっていて、これは使っているパターが長いケースが多いからなのだとか。
その点、私の場合は長さは33インチで大丈夫とのこと。データだけではない、フィッターさんの視点がパターフィッティングに深く関わっていると感じました。
最適なパターを探していく!私の改善点は方向性
柳田さん 「分析した結果、カップに対してフェースが真っ直ぐ向けられていないというのが、Aさんの伸びしろ部分でした。ですから、フェースを真っ直ぐ向けやすい、方向性を合わせやすいパターはどれか、という観点で調べていきましょう。
…さて、実際にパッティングする前に、ボールをセットしていただけますか?また、ボールのラインを頼りに、パッティングラインに合わせていますか?」
編集部員A 「はい、ボールのラインを見て合わせています」
柳田さんがレーザーを当てると…
編集部員A 「あらら!?思いっきり左にずれている!」
柳田さん 「ボールのラインを頼りにしていると、カップの左に行ってしまいますね。この状態になると、自分のパッティングが悪いのか、パッティングラインに合わせてボールを置く能力が悪いのかわからなくなって、自分を疑ってしまいますよね」
編集部員A 「私のボールの置き方が悪いんですね…うう。」
柳田さん 「ボールのラインは、目に入る情報としては少ないんですよ。それを補うために、プロのように、ボールをセットした後、ボールの後ろからシャフトをラインに合わせて構えて確認するという方法もあります。でもラウンド中、毎回パッティングの前にそれをするのは難しいですよね。」
編集部員A 「同伴者競技者の目も気になりますし、ぜったい無理です…」
方向性が合わせやすければ、あとは距離感を考えるだけ!
柳田さん 「では、ボールのラインだけで方向性を合わせるのが難しい状況なら、パターで合わせていきましょう!まず、ボールのラインを合わせることは一旦考えずに、フェースをパッティングラインに対してスクエアに合わせていきます。その際、どこを基準に考えていらっしゃいますか?」
編集部員A 「え、基準!?…パッティングラインがフェースと垂直になるようなイメージで合わせる感じでしょうか」
柳田さん 「そうですよね、その際に役立つのが、パターのヘッド入っているアライメントのラインです。オデッセイでは、これをデザインではなくて方向性の補助をするテクノロジーと言っています」
柳田さんがオススメしてくれた数種類のパターには、ヘッドの形状は違えど、どれもアライメントを合わせやすいラインが入っています。
順番にアドレスしてみて後ろからレーザーを当ててもらうと、徐々にカップの位置に対して真っ直ぐアドレスしやすいパター、しにくいパターがわかってきます。
しかし、真っ直ぐ構えることができている体の向きに、私は違和感を感じます。
編集部員A 「真っ直ぐ構えていると、いつも自分が思うより、左を向いているような気がします…」
柳田さん 「そう、構えるときフェースが右向きになりやすいのが、Aさんの癖なんです」
編集部員A 「アンケートではボールが左に行きやすい、と答えたのに、逆に右向きに構えてるんですね(汗)」
柳田さん 「そうなんですよ。なんとなくフェースを右向きに構えているから、このままだとボールが右に出てしまうと無意識に考えているんです。だから、スイングの時にボールを捕まえにいってしまい、ボールは左方向へ出てしまうんです」
編集部員A 「なるほど!!!!左に出やすいのは右向きに構えているせいなんですね!」
自分のパッティングの癖が心から理解できた瞬間でした。
パッティング傾向から導き出された最適パターはこれだ!
方向性迷子になっている私に柳田さんがオススメしてくれたのは、サッと真っ直ぐ構えることができて、ボールを入れる準備がしやすいパター。
オデッセイの最新パター、WHITE HOT VERSA TWELVEパターの黒と白のコントラストが際立ったラインは、ボールと同じぐらいの太さがあり、フェースを真っ直ぐに構えやすい!打つ時にも安定感があります。
次はツーボールタイプの2-BALL ELEVEN TOUR LINED。構えるときはぼんやりとヘッドを見て、ボールが3つ並んでいる状態の白い線をイメージするといいとのこと。
これも構えやすいし、しっかり打ちやすい。
柳田さん 「線で合わせるのと、円で合わせるのとどちらが入れやすいですか?また、ご自身の性格はどうでしょう?きっちり合わせたいか、アバウトでもよいタイプですか?」
編集部員A 「う〜ん、きっちり合わせたいタイプでしょうか、それで入らなかったらダメージを喰らいますが(涙)」
柳田さん 「きっちり合わせたい几帳面な方は、線で合わせるタイプのパターを選ばれる場合が多いですよ」
柳田さんのフィッターとしての経験上、2種類のクラブどちらも合いそうなときはお客様の性格を聞き、自分に合う!と感じる1本はどちらなのかを探ることもあるそうです。
柳田さん 「白いアライメントラインのパターは、Aさんにとって方向性を合わせやすいですし入れる準備がきちんとできますね。これまでは打つ前に、真っ直ぐ構えられているかな、右に出るかなと、いろいろ考えてしまっていました。ですから、いざ打とうとした時に距離感のことをすっかり忘れてしまうんですよ。きちんと打ち切れなくてショートが多くなってしまう原因でもあります。でも、構えた時に、真っ直ぐ構えられる!と自信を持てるパターであれば、あとは距離感だけを考えればいいんです」
編集部員A 「考えることが減るとゴルフが楽になりますね」
柳田さん 「サッと構えて、きちんと入れる準備ができている。それが自信につながると思います。あとは、距離感について考えればいいので、OKパットまで近づけて2パットを増やせれば、スコアアップにつながりますね。伸びしろの部分、今までAさんに足りなかった方向性を合わせる部分について補ってくれるパターとして、『WHITE HOT VERSA TWELVEパター』の33インチをオススメいたします!」
編集部員A 「ありがとうございました!こちらをぜひ、エースパターとして購入したいです!」
フィッティングを実施した店舗でパターを購入すれば、フィッティングの料金は無料。併設の工房で、ライ角やバランス調整もしてくれますし、購入後はなんとオデッセイが存在する限り無期限で、いつでも無償で調整してくれるそうです。
パターフィッティングでパッティングの課題がわかった
これまでパターが苦手、と漠然と感じていたことが、パターフィッティングで客観的に分析してもらうことによって、自分のパッティング傾向や癖がよくわかりました。
方向性が問題だという意識もなく、ボールのラインをパッティングラインに合わせることばかり考えていて、完全にボールだけを信じていた私。しかも、その方向性がそもそも合っていませんでした(汗)。
今回提案してもらったパターで、方向性に自信を持ってアドレスすればいいと思えることは、何よりも自分のパッティングに対する自信につながります。
私に合ったパターを見つけることができた!という喜びはもちろんのことですが、客観的にパッティングを分析する機会としても、とても貴重な体験でした。
ゴルフ初心者こそパターフィッティングを!
「パターフィッティングは、初心者でまだ自分のパッティングスタイルが定まらないときに試していただくのがオススメです。癖がついてないうちに、自分に合ったパターを探すことが大切ですよ」と柳田さん。
もちろん、ラウンド未経験よりは、数回はラウンドして、パターでショートするのかオーバーするのか、平均的に何パットするのかなど、ある程度の傾向がわかる程度がいいそう。
現在使っているパターが合っているか確認して、自分に合ったパターを見つけるためにも、客観的なデータに基づいたパットラボのパターフィッティングはオススメです!
フィッターとして、多くのゴルファーのパターフィッティングを経験している柳田さんの、「スコアをよくしたいのであれば、もっとパター選びや練習に力を入れましょう!スコアもグッとよくなりますよ」という言葉を改めて心に刻みました。
<おまけ>もう一度SAMで、伸びしろがどこまで変化したか見てみたい…
パットラボのパターフィッティングは、ここまでの流れが以上なのですが…
新しいパターによって伸びしろはどこまで変化することができたのか、今回は特別に、新しいパターでもSAMで計測してもらいました(通常のパターフィッティングでは、持参したパターの計測のみです)。
最初と同じように、SAMで7球計測すると…
なんと、7球中6球連続でボコボコとカップイン!!我ながらスゴイ…
自信を持ってストロークもできました。これには柳田さんも、私も、びっくり。
パッティングの癖はすぐには変わらないので、これは、パターを変えたことによってどこまで改善ができたか、という目安になりますね、と柳田さん。
その結果は、データにもしっかり表れていました。
インパクトもバックスイングもフォローも真っ直ぐになり、ストロークにも、その変化はデータでもはっきりわかりました。
やはり客観的に数値化されると、この変化の違いを実感することができます!


