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2023秋はアイアンの発売ラッシュ!流行りの中空アイアンはデメリットを感じさせない進化で気に入っちゃった

ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第111回

2023/08/31 ゴルフサプリ編集部 T島

テーラーメイド, Pシリーズ

2023年秋は大手メーカーが力を入れているアイアンの数々が発売されます。最近人気の中空アイアンのメリットや選ぶ際に大切なことをゴルフライターのT島氏が、大蔵ゴルフスタジオの金子フィッターに切り込みます。

写真提供/大蔵ゴルフスタジオ

今気になるアイアン!

T島 この秋は新作アイアンの発売ラッシュです。

金子 複数のメーカーさんからいろいろ々と出るみたいですね。特にタイトリストなどはSNSを賑わせています。

T島 ミズノさんもミズノプロの241、243、245を出しますよ。タイトリストさんは、Tシリーズがモデルチェンジされて、人気のT100とT200の間にT150というのが出ます。そしてT300はT350となって、かなり変わった感じです!

金子 デザイン、カッコいいですよね。人気が出そうです。T島さんはもう試打されました?

T島 残念ながら、タイトリストさんの発表会には行ったことがないので、いつもコッソリ大手量販店に行ってコッソリ打ちます。Tシリーズの試打は、まだ行ってないけど。

金子 えー(笑)、そうなんですね!なにか悪いことしたとか?

T島 してない!

金子 それにしても各社の新作アイアン、気になりますね!

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T島 あと最近は中空アイアンが流行っていますが、その中でも人気があるテーラーメイドさんの「P790」もモデルチェンジです!9月に発売となります!

金子 これは試打したんですね。

T島 はい。試打しました。テーラーメイドのPシリーズは、ブレードタイプのP7と中空のP770、P790とラインナップされています。この790の数字ですが……

金子 ブレードの長さでしたっけ?

T島 正解!さすがです!

金子 つまり「P790」は、Pシリーズで一番大きいヘッドということですね。見た目は“マッスルバックちっく”なのに、中空なのでミスに強く人気がありますよね。

T島 ロフト角も7番で30.5度と飛距離が出る設定だしね。今回はフェースを薄くしただけじゃなくて、重心の高さを長い番手は低く、短い番手は高くしているのが特徴です。

金子 中空アイアンって中身が見えないので、モデルチェンジ前なのか後なのかわかりにくいですよね!

ヘッドのカットモデル
左が「P790」の2021年モデル、右が「P790」の2023年モデル。新しいモデルのほうが中空部分が広く、フェース部分も広く、タングステンウエイトの量も大きい。

T島 そうなんです、ヘッドのカットモデルを見せてもらったけど、かなり変わっていました。打感と音にもこだわってますよ。

昨今の中空アイアンの進化、すごくない?

アイアン

金子 中空アイアンといえば、すごく増えましたよね? キャビティの元祖といえるピンも、今はほとんどが中空構造になっていますけど、やっぱり構造的なメリットは大きいんでしょうね。

T島 まずはカッコいい。マッスルバックっぽく見えるという点は大きいです。

金子 見た目の印象は大きいです!あとは、慣性モーメントが大きくできること、そして重心深度が深くできる。ということでミスヒットに強い、というのが一番のメリットですか?

T島 そうですね。見た目カッコよくてやさしい!ということになるわけです。じゃあデメリットは?

金子 構造的に重心高が高くなります。あとは打感がどうしてもイマイチになりやすい。

T島 重心は高くなるので、ボールにスピンは入れやすくなります。まあそのデメリットに対して各メーカーがアプローチしているわけです。あとお値段が高くなりますね!構造が複雑になり、使う素材も増えます。

金子 中空アイアンは、フェースを薄くして飛距離を出したいというモデルが多いので、打感、打音的には不利ですよね。

T島 テーラーメイドの「P790」やPXGのアイアンなどは中空部分に樹脂を入れて打感と音を改善しています。新しい「P790」も反発を高めてフェースをすごく薄くしているけど、樹脂を新しく開発したらしいです。

金子 なるほど!でも同じ中空でも打感の差が出ますよね!

T島 そうなのよね。新しい「P790」もPXGの「GEN6」も打感はかなりいいです。

金子 中空アイアンはタングステンなど比重の重い素材を組み合わせて、重心を下げる努力をしていますよね。

T島 「P790」は2017年に出てモデルチェンジしてきて、デメリットを感じさせないようにかなり進化しました。

金子 大きく変わったのは、長い番手の低重心化と打感ということですね!

T島 そうです。

金子 打感というと素材。お客様の中には軟鉄鍛造にこだわる方がいらっしゃいますが、大切なことがあります。それはライ角です!

T島 そうだね。ライ角が自分に合っていないと、芯に当たらない…うーん当たりにくい。

金子 そうなんです。おまけにソールの機能も、うまく働きません。

T島 アイアンって、地面にコンタクトしますよね。地面とアイアンヘッドが平行に当たることを前提に作られていますから。

金子 そうですね。ライ角が自分に合っていないと平行が崩れるので、ソールの機能も活かせません。ということで、ウェッジもライ角が大切です!

T島 軟鉄鍛造のマッスルバックだろうと、イマドキの中空アイアンだろうと、ライ角が合ってないと打感はモヤるということでOK?

金子 OKです!

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