20歳の飛ばし屋が国内メジャーで勝てたポイントは、オーバースイングでも手首の角度が変わらない!

肩甲骨周りが柔らかいので、肩が90度以上回る

今、女子ツアーで最もスイングが大きいと言われている神谷選手。

トップ(写真6)を見ると極端なオーバースイングに見えますが、実は手首の角度が変わっていないところがポイントです。

アマチュアでオーバースイングになっている人はバックスイングからトップでヒジと手首を曲げてしまい、手元がルーズになることでオーバースイングになってしまいます。

ダウンスイングで左腕を外側に回す動きも飛びの秘密

しかし、神谷選手はバックスイング(写真4)から手首の角度をキープしたまま、通常のトップポジションに近いカタチになり(写真5)、さらに深く体を回すことで“力が逃げないオーバースイング”になっています。

写真6を見ると、決して腕の動きでオーバースイングになっているのではなく、上半身が回転して、肩は90度以上も回っています。これは肩甲骨周りを含めた上半身の筋肉が柔らかいからできるスイングです。

アマチュアでオーバースイングに悩んでいる人は、神谷選手のように手首のカタチをキープするトップを意識してください。そうすると、自分の体の柔軟性に合ったトップポジションを再確認することができるはずです。

オーバースイングでもダウンスイングで伸び上がらない

カカトが浮くほど踏みながらお腹を縮めて前傾キープ

スイングの大きさだけでなく、もうひとつ神谷選手が飛ばせるポイントはダウンスイングでの力強い「蹴り」にあります。切り返し(写真5)からハーフウェイダウンに向かう(写真6)ところで、両足のカカトが浮くくらい地面をしっかり蹴っています。

ダウンスイングでは最初に左足で地面を踏み、次に骨盤が回転して、その後で胸が回りながら、腕が下りてくるという、「下から上」に動かす順番も理想的です。写真6を見ると、足を蹴って、腰(骨盤)が回り始めているのに、胸の開きは抑えられていて、腕が高いポジションにあるのがわかると思います。

アマチュアゴルファーはダウンスイングで右足の蹴りが弱いために、軸が右に傾いたり、体全体が伸び上がってしまうので飛距離をロスしています。神谷選手のダウンスイングを見るとトップから切り返し(写真4、写真5)にかけてお腹を縮めています。

専門用語では屈曲という動きなのですが、「みぞおち」と「おへそ」を近づけるように上半身を縮めることによって、地面を蹴っても上半身が伸び上がらないように力を入れています。上半身を縮めることによって、カカトを浮かすくらい踏み込んでいても、前傾をキープしたスイングができるのです。

「みぞおち」と「おへそ」を近づける

アドレスではほとんどヒザを曲げずに、やや高めの重心をキープすることで、体を回しやすくしている。

オーバースイングでもフェースはほぼスクエア

アマチュアでオーバースイングになるタイプはトップでオープンフェースになりやすいが、神谷は手首の角度を変えないのでフェースはほぼスクエア。

ドローヒッターの神谷。トップでは少しシャフトがクロスして、ダウンスイングではインサイドからヘッドが下りてくる。

胸を右に向けたまま腰を回す

ダウンスイングでは下半身、骨盤の順番で回転することによって、腰(骨盤)が目標方向に回り始めても、胸がやや右方向を向いている。

フィニッシュでも手元が高い位置を通ることで、インサイドアタックのドローが打てる。

解説:石井 忍

1974年8月27日生まれ。98年にプロ転向し、現在はツアープロからジュニアゴルファーまで幅広く指導。自身が主宰する「エースゴルフクラブ」を千葉、神保町に展開する。