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ゴルフ場の特別室の使用料が100万円って本当? 昭和・平成・令和の芸能人ゴルフ事情

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第91回

2023/10/31 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

時代は変わっても特別を好む人たちは消えない!

ゴルフ場,ラウンド

バブルの頃に、特別室の数はピークを迎えました。その結果、有名人ではないのに特別なことが大好きなお金持ちも特別室を利用するようになりました。

政治家や芸能人などが、特別室を使用しても特別な料金は発生しない慣習でしたが、お金持ちの場合は特別な利用料金を請求することで特別室のステータスを上げようという思惑がコースサイドにはありました。バブル当時の特別室の使用料は、高いコースだと100万円、安くともプレー代以外に20万円ぐらいが相場だったそうです。

そもそも有名人のプライベートを守るのと同時に、有名人がいることで騒がしくなるという迷惑を一般のゴルファーにもかけないことが特別室の存在意義です。

21世紀になり、ゴルフコンペが減ってコンペルームという個室を使わなくなるゴルフコースが増えていく中で、特別室だけは稼働し続けました。令和の時代になって、特別室だけしかないクラブハウスを持ったゴルフコースも生まれています。

個室で自分たちだけの空間を楽しむ気軽さに見合うお金が発生するのは自然なことだと納得して、そういうクラブハウスを求める人たちは多くはありませんが、いつの時代も一定数いるのです。

あなたはどちらが好み?

特別室があるコースに電話をして、使用したいと申し込んだのに「うちにはそのような施設はありません」と断られたと憤っている人がいました。特別室は特殊な空間で、それを使うことを許された人しか使えないから価値があるのです。お金持ちでも、資格がないと判断されればそれまでです。

さて、強がりでも何でもなく、騒がれずに普通にゴルフができることは幸せなことです。有名人の苦労を知れば、それは当たり前ではないのだと感謝すらしてしまいます。

特別室は、仲間だけの濃密な空間で楽しいかもしれませんが、僕は偶然にその日に出逢った知らないゴルファーたちを感じながらゴルフをするのが大好きです。ゴルファーの数だけ大なり小なりの喜怒哀楽がゴルフに詰まっていることを実感できるからです。

僕にとっては、たくさんのドラマが交差する大部屋みたいな空間でゴルフができることが特別なのです。

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篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】

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