オデッセイ「Ai-ONE・MILLED」はツアープロが好む金属のソリッド感と球離れの早さ
オデッセイで単一金属素材のミルドパターといえばトゥーロンが有名だが、他メーカーであってもこのタイプのパターを使う人には、それなりのこだわりがあるはず。今回のAIフェースはそんな人たちのお眼鏡に叶うのだろうか? 令和の試打職人・石井良介の解説を聞いていこう。
「Ai-ONE・MILLEDには8種類のモデルがありますが、どれもシャープでエッジのきいた形状です。構えた感じもカッコよくて、多くのゴルファーの所有欲を満たすでしょう。さまざまなユーザーを抱えているオデッセイらしいあつらえだと思います」
打感は超有名な他メーカーのミルドパターにとても似ています。おそらく目を瞑って打ち比べたら、違いに気づく人はいないんじゃないかと思います。ツアープロが好む金属のソリッド感というか、球離れの早さがありますね。
おまけに打音もいいし、打感もいい。これらの要素もAIに入力してツアープロが好む音感を追求したのでしょう。打っているとすごく気持ちがよくて、打ち続けてしまいます(笑)
オデッセイにはトゥーロンというミルドパターがあります。トゥーロンの場合、金属フェースの打感も一つの特徴ですが、一度球を軟らかく乗せるような感覚があります。それと比べると「Ai-ONE・MILLED」のフェース面は球離れがいい。ポンッと離れて軽い打感になっています。実際、このような打感を好むプロはすごく多いので、今作はその方向に寄せているのだと思います」
オデッセイ「Ai-ONE・MILLED」はオフセンターヒット時でもボールスピードを損なわない
「AIフェースがどのような効果を発揮するのか、それは芯を外した時もボールスピードを一定に揃えてくれるということでしょう。
プロといえども芯を外すことはある。むしろドライバーよりパターの方がフェース面がブレたり、フェースの上下で打ったりします。特にトゥ側に当たると打球の勢いが弱まり、自分が思ったラインに乗らなかったり、転がるスピードが変わってしまいます。距離感の差が出てしまうのはこういったことによるものですが、AIフェースによってそれを防ぎ、同じ速度が出るように作られているのは特筆すべきことだと思います」
「Ai-ONE・MILLED」に搭載されたインサートの素材は6-4チタン。背面にはAIの設計による、何とも形容しようがない複雑な隆起が形成されている。メーカー曰く、この隆起によってオフセンターヒット時でもボールスピードを大きく損なうことがないありません」
「アマチュアの方は実感しづらいかもしれませんが、ボールスピードが補正されることで、1ラウンドあたり1~2ストロークくらいの差が出てくると思います。
トッププレーヤーはショートパットを入れるのが前提ですが、10m以上のロングパットになると3パットするというデータが出ています。どうやって1打でも2打でも削るかといえば、ロングパットの距離感を合わせ2パットで収めるのが最も合理的。ミスヒットしてもタップインの距離に運ぶことがパターの力でできるならば、それは大きいことだと思いますし、1~2打で結果が変わるツアープロにとってはオデッセイを選ぶ大きな理由になります」
オデッセイ「Ai-ONE・MILLED」は、まずはどう構えたいかでヘッド形状をチョイス
「Ai-ONE MILLED」パターは現在、「TWO T」「SIX T」「SEVEN T DB」「SEVEN T CH」「EIGHT T S」の5モデルが発売中。そして後発で12月に「ONE T」「THREE T S」「ELEVEN T」の3モデルが発売される。初お目見えながら豊富なバリエーションだが、今作については、どんなところに気をつけてチョイスすればいいのだろうか?
「パターを選ぶ際の拠り所になるのは、自分が直線的にカッチリ構えたいか、ある程度ファジーで構えたいかです。パターにもきっちり構えやすいタイプとアバウトに構えてもいいタイプがあります。現在のラインナップで例えるなら、前者は「SEVEN T」。バック側が丸い「SIX T」は曲線でターゲットに構えることができると思います。
最近の傾向ではマレット型を選ぶプロが多い。例えばジョン・ラーム、ザンダー・シャウフェレ。他メーカーですがビクトル・ホブランもマレットで、”ツアープロ=ブレードタイプ”ではなくなっています。そうなったのはツアープロでも移行しやすいから。
オデッセイさんはいろいろなパターを作っていますから、それぞれの良さをくっつけてみよう、など自由にトライできるのでしょう。何と言ってもパターについてはナンバーワンの会社、そのような知見はふんだんにあると思います。形状を度外視するなら、「Ai-ONE・MILLED」はショートしがちな人におすすめだと思います。打った感触は金属フェースの方が伝わりますからね」
オデッセイ「Ai-ONE・MILLED」は、ユーザーのモチベーションとテンションを上げる要素も備える
「基本的には現在金属のフェースを使っている人、ちょっと芯を外した時に助けてほしい、という人はぜひ打ってみてほしいです。
最新のテクノロジーの力で1打でも2打でもスコアを削っていきたいゴルファーの武器になると思います。ドライバーやフェアウェイウッドでAIフェースの効果や性能の違いを実感し続けてきたこの数年、それがパターにも搭載されていると聞けば早く使ってみたいと思うのがゴルファーの心理ですから。
もちろん作り込みも非常に丁寧です。最近、何年か前までのパターを集めてみたのですが、やはり今のパターはものすごくしっかり作り込まれています。今作で言えば、タングステン部分の模様ひとつとっても高級さを感じさせるように施されている。これらもプレーヤーのモチベーションとテンションを上げるような要素になると思います」
音も良ければ感触もいい。おまけに性能の高さまで備えている「Ai-ONE・MILLED」。これまで打感や打音に優位性があったパターにグレードアップした性能がついたことになる。そんなパター、ゴルファーだったら食いつかない方がおかしい。
石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。




