ドライバーは長いほうが飛ぶは本当? 45 or 45.75インチ、結局飛ぶのはどっちなん?!
逆上がりできないティーチングプロのゴルフが上手くなる話|第56話
こんにちは。逆上がりのできないティーチングプロ 名取確(なとり・たしか)です。
みなさん!「飛ばしたいですか~~~?!」「おぉ~~~~~~っ!!!」というわけで、満場一致で飛ばしたいという結論が出ました。そこで、今回はドライバーを長くすると誰でも飛ぶうようになるのか?についてのお話です。
写真/ゴルフサプリ編集部
ドライバーは「長くすれば飛ぶ」は嘘です
「ドライバーは長いほうが飛ぶ。」という、魔法のような一言があります。ですが、これは間違いなく嘘です。
でも「シャフトを長くすれば…」の前に色んな前提条件をつければ正解になります!
まず、シャフトを長くするとどうなるか?単純に、長いものを振ることになるので遠心力は増します。その結果としてヘッドスピードは上がり“やすく”なります。
でも、あくまで“やすく”でしかなくて、しなりが変わってしまってタイミングが合わなかったり、シャフト重量が増してしまったことによって遅くなってしまうこともあります。
自分とタイミングが合っていて、重さもピッタリなシャフトであれば!シャフトを長くしてヘッドスピードが上がる。これは、真実です。
でも、ヘッドスピードが上がったからと言って、飛ぶのか?!そんな単純なものではないんだな~。それがゴルフの難しく、奥深く、めちゃくちゃ楽しいところです。
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そもそも飛距離はミート率が大事
ミート率(ボールスピード÷ヘッドスピード)という数値があります。これは数字が高ければ高いほど、ヘッドスピードを効率よくボールスピードに結び付けられているということです。
トッププロはドライバーでミート率1.5が目安だそうですが、まぁ我々が打つとそんな数字めったに出ません。一般ゴルファーがミート率測る機会があれば、1.4以上が出たら完全に芯を食っているショットだと思って良いです。
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芯を食うっていうのがどんな感じか、ヴィジュアルでイメージしてほしいのですが、クラブヘッドがボールに当たる瞬間。フェースが真っすぐボールに当たって、ボールが半分くらいに潰れて、それが反発(復元)することで勢いよく飛んでいく。そんなイメージを持ってほしいんです。
フェースが少し斜めなってボールに当たると、フックもしくはスライスになります。インサイドアウトか、アウトサイドインかによっても影響が出ますね。なるべくインパクトゾーンを長く、とにかくヘッドが真っすぐボールを潰す形で打てれば飛距離は間違いなく伸びます。
というわけで、実験をしてみました。スイングスピードを変えて、ミートを意識してゆっくり目に打った時と、スイングスピードは速めだけどちょっと雑に振ってミート率少な目で打った時、どのように飛距離の違いが出るかの実験です。
以下、私が実際にスタジオでスイングスピードを変えて打ってみた結果です。
使用クラブ:PARADYM 9.0度/TOURAD TP-6S 45インチ
HS | バックスピン | ミート率 | 飛距離 |
---|---|---|---|
40.6m/s | 58.0m/s | 1.43 | 238ヤード |
42.5m/s | 61.0m/s | 1.46 | 252ヤード |
43.7m/s | 60.2m/s | 1.38 | 242ヤード |
明らかにちょっと遅めに、ヘッドスピードよりもインパクトを重視して打ったほうが効率よく飛んでいます。42.5m/sのヘッドスピードは私にとって“気持ちのいい素振りのスピード”くらいです。だからスイングの形もキレイで、ブレない自信があります。
43台後半はちょっと頑張って振ってるから、手に力が入ってサイドスピンが増えがち。数打って、体が温まってくると45m/sで265ヤードくらいを狙って打つこともできますが、それは本番で1日数回でしょう。アドレナリンが出てるときに集中して打てる最高のショットです。
真っすぐ飛ばすために大事なポイント
いつでも安定して振れるスイングスピードであれば、もちろん真っすぐ飛ぶ率が高いので弾道シミュレーターでは超安定して250ヤード前後。フェアウェイをとらえる回数が多くなれば、自信が持ててより振れるだろうから飛距離も伸びてくるでしょう。
大事なポイントとしては、スクエアに当てるとサイドスピンが少ないことです。結局、サイドスピンが多いと曲がる=距離をロスします。コース行って「思ったよりも転がってくれた」と感じるのは、バックスピン量が少なくさらにサイドスピンが少ないことが大事です。
しっかりミートできればスイングスピードが多少遅くても飛距離は出ます。なので、自分のスイングでミート率がしっかり出るシャフトの長さ・シャフトの種類を見つけてあげればいいんです。
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