アドレスで右肩の下りすぎに注意!スイングの軸が傾く原因になってるかもよ
進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.19
今季の開幕戦で2位に入った西郷真央。昨年の後半戦から調子を取り戻し、伊藤園レディスで優勝したことは記憶に新しい。その後、米女子ツアーのQスクールも通過し、今季は米女子ツアーを主戦場とする。調子を取り戻した背景の一つに、持ち球をフェードからドローに変えたことがあった。果たして、どのような点に注意していたのだろうか。
GOLF TODAY本誌 No.623/116〜117ページより
撮影トーナメント/2022TOTOジャパンクラシック、2024ダイキンオーキッドレディス 撮影/相田克己
右肩の下がりを抑えて持ち球をドローに変更
スイング軸を右に傾けないように、アドレスではあえて左肩を下げる動作を取り入れた
昨年の途中までフェードボールを持5球としていた西郷真央。ところが、シーズン中に寝違えてしまい、首に負担がかからないスイングを模索した結果、以前持ち球にしていたドローボールに戻すことにしたという。
西郷真央 「寝違いが頻繁に起き、首痛がなかなか治らなかったのが大きいですね。ドローはジュニア時代の持ち球でしたが、プロに転向後もインテンショナルに打つならフェードよりもドローのほうが打ちやすく、スムーズに移行できました」
その西郷がドローボールを打つ際に気をつけているのが、体の軸が右に傾き過ぎないことだ。
西郷真央 「正面から自分のアドレスを見た時、上半身が右に傾いていないことをチェックしていました。疲れてくると、右肩が下がり、軸が傾くからです。その結果、左への曲がりが大きくなるので、アドレスで左肩を下げる動作を取り入れ、軸の傾きを押さえました」
軸の傾きがなければ、スイング軌道も安定し、自分の打ち出したい方向へボールを放つことができたという。
また、ドローボールを打つ場合、クラブフェースでボールをしっかりとつかまえる動きが必要となる。「練習によってその動作を自分の中に取り入れることができました」と西郷。インパクト前からフォロースルーにかけてリストターンを行いながら、開いたフェースを閉じることで、ボールに自然なドロー回転を与えている。
今季開幕戦のダイキンオーキッドレディスでのドライビングディスタンスを見ると、251・00ヤード(6位)を計測。昨年よりも6ヤード近く伸びている。この飛距離なら米女子ツアーでも十分に戦えるはずだ。
2022年のスイング
フェードを打っていた22年はアドレスで右肩が下がっていた。スタンスも狭く、バックスイングでは右足に体重を移動しながら体を捻転。ダウンスイングでも右肩を下げたままクラブを下ろしていた。フォロースルーでもそれほどリストターンを行っていなかった。
2024年のスイング
アドレスでの両肩の高さはほぼ同じ。アドレスでの頭の位置を変えずに、体の軸を中心に上体を捻転。ダウンスイングでも右肩を下げることなくクラブを下ろす。インパクトからフォロースルーにかけてリストターンを行うことで、ボールをしっかりとつかまえている。
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