フェードを打つなら、フェースターンしながら左下に抜けていくヘッドの動きをイメージ!
ベン・ホーガンを先生に!森プロが解説する『アイアンが際立つ!強い自分流の作り方』【第2回】
サイドスローのイメージ重視で振り抜くホーガンの右手はスイング中に緩まないが、ビジェイ・シンの右手はインパクト時点ですでに指先だけしかグリップに触れていないことがある。このメソッドに学ぶべき点はあるのか、探ってみよう。
GOLF TODAY本誌 No.624/51~55ページより
イラスト/久我修一 取材協力/東京ゴルフスタジオ
取材・構成・文/戸川 景 撮影/圓岡紀夫
フェースターンを促してパワーフェードを打つ
POINT1/ダウンの軌道よりさらに低く振り抜く
フェードとドローのインパクトゾーンでのヘッドの動きはほぼストレートと同じ。フェースターンを加減するのではなく、フォローでのヘッド軌道をわずかに変えるだけでいい。フェードの場合はインに低く振り抜くイメージでOK。
POINT2/ホーガンは左手首のヒンジングを採用
サイドスローのイメージを重視したホーガンは、右手のスナップ動作を“負ける”左手首のヒンジングで受けてヘッドを低く振り抜き、パワーフェードを実現した。
打ち出し方向とスピンを同時にコントロール
スライスやフックの曲げ球と、本物のフェードとドローは本質的に異なる、と森プロ。
「フェードやドローは〝逆球にならないストレート〟というイメージが基本です。だから、フェース向きをオープンやクローズにしたままフェースターンを抑えてヒットする感覚はNGです。フェースターンを抑えるとインパクトが弱くなるだけでなく、当たり負けて曲がり幅が大きくなるミスにもつながりやすくなります」
打球にほぼストレートになるタテ回転(バックスピン)をかけるには、インサイドからのスクエアヒットが正解。
「それでいて逆球にならないポイントとして、フォローでのヘッドの抜き方を変えるのが有効です。たとえばビジェイ・シンも、インパクトエリアで右手を離す動作でフェースターンを促しつつ、低くインに振り抜くことでフェードを打っています」
左腕を引き付けながらローリング。フェースターンを抑えないことでヘッドは低く左下に抜けるが、絶対にヒッカケにはならない。
左手を引き絞り、右手をヒンジングメインで投げるようにスナップ。ヘッドがインサイドに低く振り抜かれることでフェードになる。
ボールを目標より左に投げる感覚
イメージだけでも“右手を離す”メリットは?
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