前回、シャフトの逆しなり効果で、ダイナミックロフトが変わるというお話をさせていただきました。

しかしアイアンなどになってくると、重心の深いモデルといってもドライバーほどではないので、この逆しなりはあまり期待できないです。

そのうえ、短くなってくるほど、ダウンブローに入りやすく、かつハンドファーストにもなってきますので、どちらかというとロフト角はアドレス時よりも立って入ってくるものと考えてください。

また、アイアンの場合、グリーン上に止めるということが重要になってきますので、バックスピン量が必要になってきます。

スピン量を増やすには、前述したように、スピンロフトというのが影響します。これは、アイアンの場合、ダウンブローになっているので、ダイナミックロフト+アタックアングルとなります。

たとえば、7番アイアンのロフト角が30度、アタックアングルがダウンブロー3度くらいだとします。ただし、たいていの方は、ハンドファーストに5度くらいになるので、ダイナミックロフトは25度となり、ここにアタックアングルを足しても28度くらいにしかなりません。

そうなると、期待できるバックスピン量は5000rpm台となりますね。

これだと7番アイアンでしっかり止めていくには、ちょっと足りないかな~という数値になっています(理想値は6000台後半)。つまり、現代のストロングロフト化というのは良し悪しで、たしかに飛距離としては魅力ですが、「止める」という部分ではかなり厳しくなりがちです。

そもそもですが、このストロングロフトの発祥はご存じですか?

プロで積極的に取り入れたのは、ジャンボ尾崎選手だったと記憶しています。
当時の尾崎選手は、プロの中でもヘッドスピードが速く、その結果、通常のロフト角のアイアンで打つと、スピンが増えすぎてしまい、吹き上がってしまい本来の距離が得られなかった。なので、ロフトを立てて、自分本来の距離が出しやすくなっていったということだったようです。

ご参考までに、当時の正確性の代表杉原輝雄選手は飛ばない方の部類だったのですが、アイアンのロフトは寝ていたものを使用していたという記録も残っています。

つまりは、本来はストロングロフトというのは、上がりすぎてしまう人向けの立ち位置と覚えていただけると嬉しいです。

止まらないアイアンは、スコアメイクを難しくします。

ぜひとも、アイアンは「止まるためのロフト角選び」をしていただければと思っています。



ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。