7番アイアンでいいの? ストロングロフト時代、試打クラブは何番が適切?
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第28回
お店で興味をそそられるアイアンを見つけたら、そのモデルの7Iで試打・計測することが多い。でも、よくよく考えてみたら、なんで7番アイアンなんだろう? ストロングロフトのアイアンが増えている今でも、7番でいいんだろうか? カリスマフィッターの鹿又さんに聞くしかない!
写真/ゴルフサプリ編集部
セットの“真ん中”にある7Iが試打クラブになった
今では当たり前のようになっていますが、アイアンの試打クラブがどうして7Iなのか。昔で言うと、4I~PW(7本セット)または5I~PW(6本セット)というアイアンセットの流れで考えたときに「7I」という番手がちょうど中間的な位置づけなので、試打クラブには7Iが多いんです。セットの“おへそ”に当たる番手ということですね。実はアメリカだと違っていて、逆に大きい番手の試打クラブが中心だったりします。
ストロングロフトのモデルは、9番アイアンが適正?
ボクの個人的な見解というか願いを申し上げましょう。今どきのストロングロフト(7I=30度未満)、もしくは、超ストロングロフト(7I=20度台半ば)のアイアンで、7I~が基本セットのモデルもけっこうあるんです。そういうモデルに関しては、9Iくらいがセットの“真ん中”になるでしょう。
それが6I~のアイアンセットだったら、8Iくらいでもいいでしょう。というように、販売されるアイアンセットの“真ん中”の番手にして欲しいな、という願いはあります。
“おへその番手”から、扇状に広げて考える
とりわけ、超飛び系(超ストロングロフト)のアイアンになると「7Iで○㍎飛ぶか」というよりも「打ちたい距離を何番で打てるか?」という方が大事になってきます。そうすると「9Iが使いやすいかどうか?」ということが生命線になるんじゃないでしょうか。だからこそ、そういうアイアンは9Iくらいが打てたらいいなって思います。
今どきのアイアンを見ると、同じ7Iでも、ロフトが35度のモデルもあれば25度のモデルもあります。同じ番手でも、10度の開きがあるということ。よく「7Iで150Y」と言われることがありますが、そこに捉われる必要はないでしょう。
アイアンセットの“真ん中”の番手を打ったら、そこから大きい番手、そこから小さい番手、というように扇形に広げて距離をイメージしてみましょう。可能かどうかは分かりませんが、お店の人に「このセットの〇番を打たせてもらえませんか?」と聞いてみるのも手かもしれませんね。
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鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。