あなたのドライバー、8番アイアンのように振って3Wより飛びますか?【スコアを作る セッティングの再確認・ドライバー編】
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
いいスコアを出すクラブセットの作り方をドライバーから再チェック。
クラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶(みかめ)がアマチュアゴルファーへアドバイスをおくるコーナー。「いいスコアを出す」ためにはスペックのどこを見ればいいのか、セッティング作りのキーポイントをドライバーから確認していく!
8番アイアンのように振ってセット内で一番飛ぶクラブになっていますか?
ドライバーがスコアメイクの役に立つようになるための必要条件は一つだけです。それは『セットの中で一番飛ぶクラブになっていれば良い』ということになります。
そう聞くと、そんなの当たり前でしょ?という方が多いでしょう。ですが、それが意外となっていない場合が多いので、確認をしてみましょう。
本来であれば、ドライバーは、フルショットをするクラブの中で一番長いクラブで、かつ、ロフトも立っていますので、性能としては一番飛ぶクラブになっているはずです。
ですが、その長さゆえにコントロールしにくく、かつ一番ヘッドスピードも出るクラブできちんと芯をとらえることはなかなか難しいと感じている方も多いはず。
結果として、当たらない=飛ばないになりますから、3Wや5Wの方が平均的には飛んでいる、ということはよく聞く話かと思います。
当たりにくいスペックにしてませんか?
当たらない理由はいろいろありますが、そもそもクラブスペック自体が当たりにくくしている場合がありますので、そこを見直してみるのはいかがでしょうか?
やはり、ここまでで再三申し上げてきましたように、まずは長さですね!
もちろん、最大の距離を求めることを否定するわけでもなんでもなく、飛ばしたい願望は常に持っていただけたらと思っています。
しかしながら、今回はスコアメイクという意味合いから考えると、ティショットで確実にアドバンテージを得るためには、きちんととらえられる、ご自身がもっとも自信をもって扱えるクラブにする必要があるでしょう。
そして、その上で、セット内で一番飛ぶクラブにする!ということを目標としていただければいいわけです。
簡単に言えば、自分自身が『一番心地よく振れる、一番長い長さ』にしてみましょう!
それが、例えば、43.5インチになったとしても、それでも3Wよりも長いわけですから、3Wよりも飛ぶクラブになっています。
そこで、冒頭の言葉になります。
『そのドライバーは、8番アイアンのように普通に振れば、3Wよりも飛ぶクラブになっていますか?』
「8番アイアンのように振る」、という意味は、力んで飛ばしに行くでもなく、きちんとクラブなりに振ることで、そのクラブの持っている飛距離を出す振り、ということになります。
マン振りをしたり、気を付けて打ったりしないと、きちんと飛ばせないクラブは、スコアを崩す要因の一つでしかないです。
ちゃんと球は上がってる?
次に、もしかしたら、ロフトも影響しているかもしれません。
一般的なドライバーのロフトは9度から10度くらいのものが多いですが、ヘッドスピードによっては、このくらいでは上がりきらない可能性があります。
ヘッドスピードのあまり速くない方(38m/s以下)の飛ばない要因で一番多いのが、球が上がりきらないことです。
そうなると、それを補助する意味でシャフトを長くしたくなったり、また、打ち方でなんとか上げにいくことをしようとしたりします。
最近では、ティアップをすごく高くする方をよく見かけますが、ロフトが足りてないからアッパーに打つ必要があり、それをやりやすいティアップにされているということでしょう。
……これでは、8番アイアンのように振ってはいないですよね?
何か他のクラブと大きく違うことをしないとドライバーとして機能しないのは、無理をして使っていることになると思っていただけると嬉しいです。
そうならないためにも、ある程度ロフトが合った方が良いでしょう。
極端な話、3Wと同じロフトにしたとしても、長さで、3Wよりも飛ぶようにもできます。
ドライバーを特別な1本として考えれば考えるほど、ゴルフは難しくなりやすい、スコアメイクにつながりにくいとここではご理解をいただけると嬉しいです。
また、そして、もちろん方向性も重要です。
例えば、まずは、どちらかが嫌なホールで確実にフェアウエイをとらえられるクラブになっていますか?
ティショットのもう一つの重要な目的は、セカンドショットが打てる場所にボールを運ぶことになります。
ハザードに入ってしまったり、林に入ってしまったり、脱出が困難な場所に行ってしまったら、即スコアを落としてしまいますし、OBなんてもってのほか、一番やってはいけないショットです。
そうならないことを念頭に置き、かつ、一番飛ぶクラブにしていかなければならないということをドライバーに求めてみましょう!
そういう意味でも、ドライバーとはいえ、ターゲットに止まっている必要があります。
飛びすぎてしまって、例えば、一転がりでラフに入ったり、もしかしたら、バンカーやハザードにつかまったりすることもあるでしょう。
一発の飛びは魅力ですが、セカンドショット以降で勝負できるクラブはもっと魅力的ですよ!
ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。
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