6番アイアンを抜くとセッティングの流れがよくなる?【スコアを作る セッティングの再確認・アイアン編】
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
クラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶(みかめ)がアマチュアゴルファーへアドバイスをおくるコーナー。「いいスコアを出す」ためにはスペックのどこを見ればいいのか、セッティング作りのキーポイントを確認していく!今回はアイアン。
最近はアイアンの本数は減りつつありますが、基本的には複数本を入れて使っていくクラブですので、その最大の目的は距離の打ち分けになります。
特に、キャリーでの距離の打ち分けができることが理想でしょう。
その上で、きちんとグリーン上に止まる弾道を求めていくことになります。
一般的なアイアンは、その距離の打ち分けのために、長さがフローしており、ロフト間隔もメーカーが計算して設定しています。
ですが、メーカーの設定値は、あくまでも平均値、かつ、ある程度のヘッドスピードできちんととらえられた時を想定しています。
よくあるパターンとして考えられるのは、ショートアイアン(7~8番以下)はその短さから比較的きちんととらえられて、かつきちんとボールも上がるので飛びやすく、長いクラブになるほど、とらえにくく上がりにくいので思ったほど飛ばないセッティングになっている方です。
こういう方は、結果的に、複数本入れている割に、打てる距離の幅が狭いなんてことが起こっている方をよく見かけます。
特に7番を起点に考えて6番と5番はキャリーの差が出ていない方が大多数かと思います。
もちろん、そのあたりからUTやショートウッドを入れていくというのも良い選択ではありますが、このアイアンのセッティングの仕方がヒントになりますので、ご参考にしていただければと思います!
では、まずは、何を見直していけばよいか?ですね。
これは、ずばり、ロフト角セッティングの見直しです。
例えば、一例ですが、こんなロフト・ライ角設定のクラブがあったとしましょう。
6番アイアンを抜いてPWをもう1本?
特徴として、5、6、7番はロフト間隔が3度、7、8は4度、8、9、PWは5度、PWとAWの差は6度となっています。
これは上述しましたように、メーカーが考える計算上のロフト間隔で、クラブの長さによる想定のヘッドスピードや重心位置から算出したものになります。
前提として、きちんととらえられた場合というのも含まれていることでしょう。
ここからは当方のフィッティングの経験から行きますと、なかなか5、6、7番くらいの番手においてロフトが3度差で距離差を出せる人は少ないです。
5、6、7番の差が5ヤードずつ位出ればよい方でしょうか?
逆に、ショートアイアン側は、上がりすぎる人も多く、5度差でも大きく開いてしまう人もいらっしゃいます。
それらを考慮して、上の番手はロフトの間隔を広げて、下の番手を詰めることを検討してみてください。
例えば、上記の場合、6番を抜いて、5番と7番からのセットにし、9~PWは1~2度ずつ立てて間隔を狭くして、AWとの間に6番を抜いた分の1本追加するというのはいかがでしょうか?
もちろん、これも、数字合わせだけなので、細かい調整は必要ですが、これくらいの方が距離間隔を保ちやすくなる方も少なくないと考えています。
そして、これをUTで実現する方法もあります!その際のロフト間隔のヒントにしていただければと思っています。
最近では7番からのセット構成のクラブも少なくありませんので、結果的にUTなどを入れていった結果こういったセッティングになっているかもしれません。
また、ライ角調整もしていきましょう。
ライ角は、半インチごとに、0.5度ずつ変化するのが通常です。
平均的には、この間隔で良いと考えられていますが、人それぞれですし、また、シャフトによって変わることも多々あります。
例えば、一番多いパターンとしては、長いアイアンほどつかまらない右に行く、短いアイアンほど左に行くといったものでしょうか?
これらは、長い番手ほど、スイングプレーンはフラットになりやすく、かつシャフトがしなりトゥダウンが大きくなることが多く、また、ショートアイアンはそのロフト角の影響からフェース面が左を向きやすくなりますし、アップライトなスイングプレーンとシャフトのしなりからトゥダウンもしにくいことが影響しています。
これらを加味していって、長い番手ほど、アップライト、短い番手ほどフラット目にしていくのも一つの手法です。
そういう意味でも、購入後にライ角やロフト角が調整できるモデルの方が、使いやすくなる場合が多いかもしれませんね。
そして、スコアメイクのコツとしては、このロフト角ごとの自分の打てるキャリーを覚えていくことです。
特に、平らなライから、そのロフト角で何ヤードまで飛ばせるのか?というのをつかんでいきましょう 。
さらに、キャリーを番手で覚えるのではなく、ロフト角で覚えていくことで、球筋もイメージしやすくなりますし、より上級者を目指していけるようになります!
ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった
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