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脇元華、悔しい結果も限界を突破できるか? 最終戦「リコーカップ」の出場圏内に
日米同時初優勝なるか? と期待された脇元だったが惜敗。視線はすでにその先へ(写真は2024年のTOTOジャパンクラシック 撮影/Getty Images)
日本で開催されたアメリカLPGAツアー「TOTOジャパンクラシック」では、脇元華が初日に、瀬田GC北コースでのトーナメントコースレコードタイとなる63で回った。最終結果は優勝した竹田麗央に3打差の6位と悔しい結果になったが、名だたるレジェンドたちと並ぶ記録を作ったことで今後の大飛躍が期待される。
アニカ・ソレンスタム、宮里藍らと並んだ初日の63
脇元の初日は9バーディ、ノーボギー。最終ホールだった9番ではグリーン手前からのチップインを決めるバーディフィニッシュでした。
瀬田GC北コースで過去に「63」で回ったのはアニカ・ソレンスタムや宮里藍など、そうそうたる名前が並びます。
脇元のゴルフに対する“スイッチ”が入ったのは中学2年生の2月。ジュニア合宿で行っていたタイでちょうどLPGAツアーが開催されたので観戦に。「そこで藍さんや上田桃子さん。ミシェル・ウィを見て刺激を受けて、いつかはここで戦いたい、と思ってゴルフに励むようになりました」とのことです。
宮里藍が記録を作るきっかけとなったソレンスタムの言葉
宮里藍が「63」のスコアを出したのは2004年大会(当時は「ミズノクラシック」)の最終日。その開幕前にソレンスタムと対談した際に「自分に限界を作るな」との言葉を贈られました。
「勝って兜の緒を締めよ」の諺があるように、調子がいい時こそ慎重に、とのマインドが日本人にはあります。
ゴルフでいうとバーディをたくさん取っても「いつまでも続くはずがない」と自分に“ブレーキ”をかけてしまうことでしょうか。
それでは世界の頂点に立つことはできない。当時絶頂期だったソレンスタムからそう言われた藍はこれで覚醒した感がありました。
「ミズノ」から約3か月後の2005年2月に南アフリカで開催された「第1回女子ワールドカップ」では北田瑠衣とのコンビで初代女王に。同年末にはLPGAツアーの予選会をトップで通過して主戦場をアメリカに移しました。
その後、世界ランキング1位にもなった躍進のきっかけは、瀬田GCでの「63」にあったともいえます。
「自信を持って」63を出した脇元
話を脇元に戻すと、6位は今シーズン2度の5位に続く成績ですが、「TOTO」では出場者の過半数がLPGAツアーの選手だったことを考えるとシーズンベスト、と言っていいでしょう。
「63」を出した初日の会見では「最近ショットの調子が良かったので自信を持って打てていた。パターさえ入ればいいスコアが出るのかな、と思っていました」と自分にブレーキをかけることなくプレーしていたことを明かしました。
2バーディ、3ボギーだった最終日は「最後にスコアを落とす悪い癖が出てしまった」と反省しつつも、LPGAツアーで6位となったことに「自信にもなりました」と胸を張ります。
昨シーズンは賞金ランキングでは49位だったものの、メルセデスランキング(MR)は57位だったためシードを逃し、今シーズンはQT7位の資格での参戦でした。
それが現在は24位まで上がり、出場者が40人に絞られるシーズン最終戦の「リコーカップ」への出場圏内に入ってきました。
地元宮崎での大舞台に出場できれば自身初。「地元を沸かせられるように。優勝できるように頑張りたいです」とはっきり「優勝」の言葉を口にしました。
「地元で勝ちたい」は覚醒の証?
初日の会見で宮里藍に並んだことを聞かされた脇元は「めっちゃ嬉しいです」と話しました。悔しい結果も勝利への意欲に満ち溢れたコメントには、宮里藍と同じく瀬田での「63」をきっかけに覚醒して、シーズンの残り3試合で待望の初優勝を挙げることへの期待が高まります。
(文/森伊知郎)
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