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傾斜なのにフルスイングしてミスしてない? 左足下りも左足上がりも7割スイングが基本です
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.70 マネジメント編
仕事のできる人は、常に準備を怠らない。ゴルフも一緒で準備万端整えておけば平常心を保てて好結果につながりやすい。あなたは準備をちゃんとしていますか?
ゴルフトゥデイ本誌629号/68〜69ページより
取材・構成・文/三代 崇 イラスト/庄司 猛
7割スイングでミート率アップを心がけよう
ティショットでフェアウェイをとらえてもアップダウンが比較的多いコースだと、2打目が左足上がりの斜面からの打ち上げや、左足下がりからの打ち下ろしのショットとなるケースがよくありますよね。この場合の打ち方としては、低いほうの足に体重を多めに乗せて傾斜と平行に立つ感じで構え、傾斜に沿ってスイングするのが基本ですが、できるだけグリーンの近くまで運ぶにはクラブ選択が大事なポイントになります。
たとえば平らなフェアウェイからのショットで残りが140ヤードなら7番アイアンを使うとします。同じ7番アイアンでも左足上がりの斜面で構えるとフェースが少し寝て、8〜9番アイアンのロフト角となります。結果、出球が高くなってキャリーが低下し、ボールが早く着地して手前にショートしやすい。上級者でも「あれ、届かないや」と首をかしげる人もいますが、平地と同じ番手では届かないのも当然です。傾斜の度合いに合わせて1〜2番手大きいクラブを選択するのが正解です。
左足上がりは大きめ、 左足下がりは小さめのクラブを選択するのが基本
左足下がりのショットは反対に構えたときにフェースが立つため、7番アイアンでも5〜6番アイアンのロフト角となり、ボールが低い角度で飛び出します。上げようとするのは禁物ですが、多少なりともボールを上げやすくし、グリーンオーバーを避けるためにも1〜2番手小さいクラブを持ちましょう。
どちらもトラブルショットには違いませんから無理はしないこと。距離を欲張ってフルスングするとバランスを崩して大ダフリやチョロ、シャンクなどのミスが出てしまいます。通常のフルスイングを10とすれば、7割くらいの振り幅で打ちましょう。コンパクトに振れば曲がり幅も小さく抑えられて、ミスを軽減できます。プロたちは傾斜地でもフルスイングとほとんど変わらない振り幅で打ちますが、下半身のバランスを保てるだけのショット能力があるからで、一般のアマチュアがマネしてはいけませんよ。
平塚哲二プロ(左)、今季シニア第6戦目「コマツオープン2024」でシニア初優勝! お祝い写真です(嬉)。
伊能恵子(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。