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節目の20勝を挙げた石川遼から「学べること」【三井住友VISA太平洋マスターズ】
優勝後のクラブを筆者が撮影。クラブにある勝利の秘密とは?
日本男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」は、石川遼が優勝。史上12人目となる通算20勝と、同11人目となる同一大会4勝目の記録を作った。その節目となる勝利から、アマチュアが参考にできそうな金言をピックアップしてみた。(撮影/森伊知郎)
どう攻めるのが安全かつ、スコアが出せるか
4日間トータルで最も難易度が高かったのが510ヤードの6番パー4でした(平均スコア4.3967)。
右に曲がるレイアウトで、池越えでグリーンを狙うホールはティショットで距離を稼ぎたいところ。左の林はOBが近く、といって刻むと2打目の距離が残ります。
このホールを「どう攻めれば安全かつ、スコアが出せるか」と考えた答えがドライバーで滞空時間の短い低いフェードが打つこと。
その手段が“直ドラ”でした。
正確には3〜4ミリほどティアップしているそうですが、見た目はほとんどわからないぐらい。3日目は実際に直ドラで打ったそうです、
直ドラをコースで打つのは至難の技ですが、石川遼が言うように「安全かつスコアが出せる攻め方」を考えるようにすると、自然とゴルフ脳が鍛えられます。
安全に行くだけではスコアは出にくいですし、スコアだけ考えて無謀なことをやると大けがの元。その塩梅が大事です。
当て勘 を養う
地面にあるボールをドライバーで直接打つ直ドラを、練習してみるのはありかも、です。
他のクラブに比べて芯が高い位置にあるドライバーでちゃんとボールをヒットするのはかなり高難度。石川ですら「ちょっと当たりが薄ければトップするし、ダフればチョロ」なのだからアマチュアはミスして当たり前です。
石川はこれを練習したことで、アウトからダウンブローの軌道で打っていたのが、インから手元が低く入るスイングに変わりました。
とはいえ、いきなり直ドラをやっても全く打てないかもしれないので、低めのティアップからやるといいかもしれません。
練習でしたことのないことは、やらない
当たり前のことかもしれませんが、石川も若い頃はこれで何度も失敗しています。
では、逆にコースで使える目安はというと、練習場での成功率が8〜9割、とのこと。
それでも、コースでは10回に1〜2回はミスが出るもの、と思っているのだとか。
このちょっとした心の余裕が、実際にミスが出た時にメンタルのダメージを減らすことになります。
この子たちと友達に。
この子たち、と表現したのはUTの3番と4番(キャロウェイ APEX UW)でした。
石川のキャディバッグには5番より長いアイアンは入っていません。
4Uは4番アイアンと比べてランが少ないのでマネジメントの計算が立つ。また、ラフからのパフォーマンスも踏まえるとこちらになるのだそうです。
そして3Uは「低い球を打ったり、240ヤードを狙うのに必須」と言います。
前を回る谷原秀人、河本力と並んで迎えた18番パー5の2打目は残り230ヤードでした。
バーディなら優勝、の状況で3Uでグリーンを狙った2打目は「少しダフりました」(石川)。
それでも池を越え、三段グリーンのピンと同じ段にボールが止まったのは「この子たち」と表現して「自分のゴルフの支えになっている」というほどの信頼にクラブが応えてくれたのかもしれません。
どっちが恩恵を受けられるか
アイアンを5番以下しか入れない理由を石川は「自分のヘッドスピードで、ロングアイアンとUTのどちらが恩恵を受けられるか比べるとUTだった」と説明しました。
今シーズンの平均飛距離が「294.64ヤード」(21位)ある石川ですらこう考えます。
一般アマチュアも、“友達”になれるぐらい頼れるクラブを使うようにするのがスコアアップへの近道といって間違いなさそうです。
(取材・文/森伊知郎)
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