ATTASの最新作はダジャレなし! 心機一転の新シリーズ「ATTAS RX SUNRISE RED」を野村タケオが試打
野村タケオのゴルフ実験室
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。USTマミヤのシャフト「ATTAS」シリーズ、2年ほど新作が出ていなかったので、もうシリーズ終了ということなのかな?と思っていましたが、久しぶりに新作が出ました!「ATTAS」といえば毎回ダジャレのような名前が特徴なのですが、今回はどんな名前で、どんな性能なのでしょうか?まだ発売前ですがコースに持ち込んで試打してみたのでレポートします!
〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉
新生ATTASシャフトはダジャレなし?
「ATTAS」の新しいシャフト、その名前は「ATTAS RX SUNRISE RED(サンライズ レッド)」という名前です。今回のコピーが「新時代の夜明け」ということなので「SUNRISE」ということなんですね。なるほどとは思いますが、ダジャレがないですね。前作の「The ATTAS V2」を14代目と考えると今回の新製品は15代目ということになるのですが、15に掛けたようなダジャレはありません。どうやらダジャレシリーズはやめたようですね。さすがにもうネタがないのかな?(笑)。生まれ変わった新生「ATTAS」ということのようです。
究極のつかまりを実現した赤シャフト
今回の「SUNRISE RED」は先調子。「極限のつかまり」と謳っているので、かなりつかまり性能の高いシャフトに仕上がっているということなんでしょう。んで、シャフトの名前が「RED」で、当然シャフトカラーも赤が使われています。だいたい他社のシャフトもつかまり系のシャフトは赤ってことになっているので、今回から「ATTAS」もその流れに乗ってきたということですね。ま、わかりやすくていいですけどね。
「SUNRISE RED」のコスメは、手元側が赤く、先端に行くにつれ黒、シルバー、そしてまた黒という感じ。「SUNRISE」の文字が手書き風になっていますね。デザイン的にはそこまでカッコよくないかな〜。なんかひと昔前のデザイン感があります。ここはもうちょっと頑張って欲しかった。
手元しっかりの走り系ながらブレが少ない
「SUNRISE RED」の特徴としては、手元から中間部にかけて四軸織物を採用しています。そのことでしなる方向のバラつきを抑え、切り返しで安定した挙動を実現しています。また手元部から中間部の剛性をUPすることで、先端が加速し走りやすくなり極限のつかまりをもたらしています。
「ATTAS」の先調子つかまり系といえば13代目の「KING」が思い浮かびますが、この「SUNRISE RED」は、その後継モデルというわけではないですが、けっこう似た特性なんですよね。で、その「KING」と比べてみると、ロボットテストでサイドスピン(スライス回転)が半減したそうなんです。感情の入らないロボットが10球打ってこの結果らしいので、これは間違いなくシャフトのつかまる性能が高くなっているということですよね。
そして「トレカ®M40X」による新HTTテクノロジー(はしって、とらえて、飛ばす)を先端部に採用することで、歴代の先調子モデルよりもわずかに先端剛性を高めているそうです。そのおかげで走り系シャフトにありがちな当たり負けやシャフトのブレを抑え、走りながらもボールストライクが向上するようになっています。
いくつかのスペックを打ち比べてみました!
「SUNRISE RED」には47gの「4R」から75gの「7X」まで15種類ものスペックが用意されています。その中から「5S」を中心に何種類かを室内計測で打ち比べたました。
まず、最近よく使っているスペックの「5S」を打ちました。これは58gと60gに近い重量なのですが、あまり重さを感じません。手元側も少ししっかり感を感じますが、ガチガチの硬さではなく、マイルドなしっかり感という感じ。そしてハーフウェイダウンあたりから先端部分が加速してボールをつかまえてくれます。僕は手元が硬いシャフトはイマイチ切り返しのタイミングが合わないのですが、これは少しマイルドな感じで振りやすかったです。そしてやはりつかまりはいいですね。
次に少し軽い「4X」(53g)を打ってみましたが、これは僕には少し軽くて手元が浮くというか、少し当たりがブレたりしました。ただ少しシャープ感が出て、飛距離はしっかり出ていたので悪くはなかったですが、
そして「5SX」(60g)と「5X」(61g)を続けて打ちましたが、これも悪くなかった。両方とも60g台になるのですが、重さは全く感じず「5S」よりも少しだけスピードが緩やかになったような感じ。最初は「5S」がいいかな〜と思いましたが、打ってみるとこのくらいの方が僕には良さそう。
ってことで、せっかくだからと「6SR」(66g)も打ってみました。重量が一気に上がるのですが、確かに少し重くなった感覚はあるものの、そこまで重さを感じません。そして手元がわの少しまったりした硬さは感じながら、中間から先端のしなりも軽いものよりも少しまったり感じます。「5S」ではまあまあシャープなしなりだったのですが、「6SR」はもう少しまったりとしなります。このしなり戻りが僕的にはかなり気持ちよくて、非常に打ちやすかった。飛距離や安定感も「5S」よりも出ていたし。
その後「6S」(67g)も打ちましたが、これも気持ちよかったものの、ほんの少しだけ全体にしっかり感が出るので、1ラウンド使うとしんどくなるかもな〜という感じ。なので、フィッティングの結果は、まさかの「6SR」ということに。いや〜これは予想外でしたが、やっぱり打ち比べてみないとわからないもんだな〜と思いました。球筋的にはつかまるのですが、僕が打つとしっかりとつかまったストレートか、落ちぎわにほんの少しだけ右に行くフェード。ドローになるわけではないけど、フェードでもつかまって飛距離も出ていました。
コースで打ってみると驚きの結果が!
そして、さっそく「6SR」をコースに持ち込みました!ヘッドはブリヂストンゴルフの「B3MAX」のロフト9.5度。60度法の45.25インチで組んでいます。
コースで打ってみると、室内での試打とは少し違って軽いドローになりました。何ホールか打ってみてもずっと軽いドローが出ます。僕は基本的にほぼストレートからフェードくらいの球が出るのですが、ここまで毎回ドローが出るのは初めての経験。ただ僕の場合は元が少し外からクラブが入るので、目標方向に対してほんのすこし左に打ち出して、そこから軽いドローになるので、左のラフに行ってしまうんです。なので、右サイドを向いて打っていたのですが、途中からちょっとひらめいて、アドレスでほんの少しだけフェースを開いて打ってみたところこれがドンピシャ!ほぼ真っすぐか、少しだけ右に出たボールが軽くドローしてフェアウェイに!そしてこれがほぼ毎回同じ弾道になるんですよね。高さはあまり出ずに中高弾道くらいなので、ランもまあまあ出ているようです。
いや〜確かにこの「SUNRISE RED」はつかまり系のシャフトですね。「6SR」は少しまったりとつかまえてくれるので、引っかかる感じもなく、とても安定していました。すでに2ラウンドほど使ったのですが、2ラウンド目はもうすっかりとつかまり具合に慣れて、なんとドライバーを使った14ホール中12ホールでフェアウェイキープ!
もし「5S」を使っていたら、もう少し弾道が高くなって、シャープにつかまえられるような気がします。そのシャープさの方が合う人もいるでしょうね。スペックによってちょっとずつ振り感が違うので、これはぜひいろいろと試打してみて欲しいですね。
つかまるけれども安定感もある先調子!
「ATTAS」ブランドのニューシャフト「SUNRISE RED」をガッツリとコースでも試打しましたが、手元側は弾力のあるしっかり感で、先端が走って捕まえてくれるシャフトでした。それもかなりつかまり性能が高いです。しかしピュッと先が動いちゃうような感じではなく、コントロールしやすい動き。そして先が動くものの、安定感があり、弾道のブレも少ないです。今までの先調子とは少し違う、進化した先調子シャフトと言ってもいいかもしれません。僕は手元の硬い先調子ってことで、自分には合わないかもな〜と期待していなかったのですが、打ってみたらエース候補になりました!ボールをつかまえて飛ばしたいけど、ボールが暴れたり、上がりすぎたりするのは嫌なんだよな〜って人にはぜひ試してみてほしいシャフトですね。
名前がダジャレシリーズじゃなくなったのは個人的にとても悲しいですが、新生「ATTAS」はとてもいい仕上がりなので、ぜひ打ってみてください!
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。
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