高精度なマシンでも、モデルによって“癖”はある

今はいろいろなタイプの弾道計測器が出ています。最高機種で言えば「トラックマン」や「フライトスコープ」のように、レーダー系・ドップラー系の弾道追尾型。ハイスピードカメラ式の有名どころは「GCクワッド」。これらは車が買える価格帯です。価格は抑えられますが、新しいところで言うと「ラプソード」みたいにサブスク的に展開してるところも。もっと言えば「トップトレーサー」や「トラックマン」が備わっている練習場もあります。今はお店で計測するのも当たり前になりました。

計測される数字やデータに関して、かなり敏感になってる人も多いと思います。そういう計測器を利用することによって、スイングや弾道を改善したりできる部分もある一方で、数字やデータに踊らされてしまっている部分があることも否めません。
そういう“数字”って絶対的に変わらないモノって思えてしまいますが、計測器によって出てくるデータ・数値が違うのも事実。あとは「何に強い計測器か?」っていうこともあり、追尾型かカメラ型かによっても変わってきます。そういう“癖”があることも認識したほうがいいでしょう。

感覚と結果をリンクさせる“翻訳機”として利用する

弾道計測器を利用すると、どうしても自分が気にしているデータに目が行きがちです。それが飛距離なのか、初速なのか、弾道の高さなのか、スピン量なのか、HSなのか。
ボクが推奨したいのは、自分が振っている感覚と結果=弾道を同調させるために計測器を利用する、というものです。そのための“翻訳機”が計測器だと思ってもらえるといいでしょう。

例えば、スピン量の確度が高い計測器だったら「こうやって打ったらスピンが増えるな」「こうやって打ったときにはスピンが減るんだ」とか。あとは「力いっぱい振ったときとコントロールしたときで、弾道にどういう変化が起こるか」を見たり。それから「こういうアドレスをしたらHSが上がった」または「力いっぱい振ってもHSが変わらなかった」とか。
というふうに、自分がやっていることに対して、結果=スイング・弾道が「こうなったよ」って教えてくれるマシンだと思ったほうがいいのではないでしょうか。

同じ感覚でクラブを打ち比べると、違いが分かりやすい

あくまでも自分の感覚と結果をリンクさせる“翻訳機”であり、それを同一条件で同じ日に比較しているから違いが分かりやすいし、同じ感覚でいろいろなクラブを打ったときに「このクラブが飛びやすいんだな」とか「このスペックは球が上がりやすいんだな」っていうこともつかみやすいでしょう。
とくに今は、都心部だと弾道計測器が備わるインドアレンジが手軽に利用できるようになりました。球の行方が見えないぶん「こうやって打ったらこういう弾道になるな」とか、データを自分の中でリンクさせるために使いたいですね。

専門的な細かいデータを自己分析するなら“お勉強”が必要!?

高級モデルの弾道計測器になると、クラブの軌道まで詳細に出てくるもの。クラブパス、フェースの向き、入射角、インパクトロフト――、といった専門的なデータがいっぱい出てきます。
そこも踏まえて解析してしっかり取り組もうと思うのであれば、その計測器メーカーのセミナーをちゃんと受けて、クラブと弾道の関係などを正しく理解した上でなければ、せっかくのデータが悪い方向に作用してしまうかもしれません。弾道というのは、一つのクラブ軌道や一つのフェース向きだけで起こっているわけではありません。そこはちゃんと勉強して、データ解析をすべきでしょう。
とはいえ、アマチュアの皆さんは専門家ではないし、そこまでの熱量を注ぐのはなかなか難しいかもしれません。それならば前述したように、あくまでも自分の感覚と結果をリンクすることに特化したほうが、結果につながりやすいですね。

鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。