2025年はミート率重視でいく? 結果が出やすい「やさしいヘッドの短めドライバー」
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第50回
ドライバーを短くすると、当たりやすいけどつかまりづらい
ただ、ここで考えておきたいのは、ヘッド体積の変化についてはドライバーが一番大きいということ。アイアンやFWもヘッドは若干大きくなっていて、慣性モーメントも大きくなっていて、それに伴って、クラブの長さとかも少し変化しています。
一方でドライバーは、昔のチタンヘッドが出始めのころは230㏄とかでした。それが今や倍の体積になってきましたが、ヘッドが大きくなっているわりには、それほど長くなっているとは考えられません。
クラブを43インチとか43.5インチに短くすると、今の大型ヘッドは「当てやすい」という安心感はスゴく出ます。ただ、慣性モーメントが大きくなり体積が大きくなったヘッドって、インパクトで真っすぐ(スクエア)に戻るまでの時間も必要なので。クラブを短くすると、どちらかというとスクエアになる前に当たってしまう人も出てきたりします。つまり、間に合わない、となりやすい。
長さをアレンジするとしても、1インチの範囲で収める
たとえば、43インチでスチールシャフトが入るドライバーと、45インチで40~50グラム台のカーボンシャフトが入るドライバーで、1ラウンド14ホールの平均飛距離を比べると、20ヤードくらい違うんです。もちろん、後者のほうが飛びます。
そこで、平均飛距離が落ちても「当たりやすい」という安心感が欲しい人、アイアンからFWのアドレスの違和感をなくしたい人は、短めにするといいでしょう。たとえば44インチ台にするなど、自分にとってバランスよく振れる長さを探せばいいと思うんです。
多額のコストを投じてクラブの基礎研究から開発しているすべてのメーカーが、冒頭で述べた長さで並んでるということは、そこが最も効果的だと考えるのが普通ですよね。
それよりも「もうちょっとこうしたい」というアレンジ・調整を加えるとしても、1インチ以内で収めたいところ。その範囲で振りやすいモノを見つけていくことが好ましいです。
やさしいヘッドの短めドライバーは“結果”が出やすい
ボクのお客さんで、ドライバーが苦手な人、スライサーで安定しない人にオススメして結果が出ているのが「ゼクシオ」とか「SIMグローレ」といった“上がってつかまる”と言われるヘッドを45インチとかにして、ヘッドに鉛を貼って使うこと。スゴくやさしいドライバーになります。
前述したように、クラブを短くすると、球が上がりにくくなってつかまりにくくなるんです。アイアンを短く持つと、球が上がらなくなったりつかまらなくなるのと同じように。
でも、初めから“上がってつかまるヘッド”を入れて、クラブを短くして、ヘッドに鉛を貼ったりしてバランスを補正すると、スゴくやさしいクラブになります。とくに、ちょっと前のモデルで遊ぼうと思ったときにはオススメ。
クラブが短いから当たりやすいし、ヘッドが球を上げてつかまえてくれる、というスキームです。こういったアレンジや工夫をすることによって、ドライバーの悩みが解決することがあるんですよ。
鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。
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