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ショートアイアンの距離差が出ないのは“逆ループ”が原因?  クラブを“外”から上げて修正して!【勝又優美・アマチュアの悩み解決】

JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.55

2025/02/04 ゴルフサプリ編集部

勝又優美

ウェッジが高く上がりすぎて飛距離が出ず、毎回ショートしちゃう! スコアに直結しそうなこの悩み、何が原因でどう解決すればいいのか? JLPGAティーチングプロ・勝又優美が注目したのはトップの手首の角度だった。

クラブがインに上がってアウトから下りるのが“逆ループ”スイング

今回のテーマはショートアイアン。「ウェッジを含め、9番アイアン以下で打った時の飛距離の差が出ず、ウェッジは軒並みショートします」というKさんのお悩みです。Kさんは50歳、ゴルフ歴は22年でアベレージは90台半ば。9番以下は、PW、ロフト52度と56度のウェッジというセッティングです。

番手が短くなるほど距離が出ず、打球が高く上がってしまうということでしたが、これはインパクトでフェースが開き、本来のロフト以上の角度で当たっていたため。Kさんのトップを見た段階で予測できました。トップで左手首が甲側に折れていたのです。こうなるとフェースが開きます。そのままクラブが下りるとフェースが閉じてきませんから、開いたまま当たって上に飛んでいたわけです。

勝又優美
トップで左手が甲側に折れるとフェースが開く。そのまま下ろしてくるとフェースが戻らず開いて当たる。

Kさんの場合、バックスイングからトップで、手でクラブを引き上げるのがこうなる原因。テークバックも手でインサイドに引き気味だったので、クラブがインに上がってアウトから下りる、いわゆる“逆ループ”スイングになっていました。

勝又優美
テークバックをインに引き、そこから手で引き上げるようにトップへ。アウトからクラブが下りるのが逆ループ。

ということで、まずは胸を右に向けてテークバックしていただきました。インに引いてきたKさんは「こんなにアウトに上げるんですか!」と驚いていましたが、これがインに引きすぎていた証拠です。

こうするとバックスイングで体が回ります。Kさんは途中から手でクラブを引き上げていたので、それもなくしてもらいました。ここでも「トップが低すぎませんか?」とKさん。手で上げている人はみんなそう感じますが体が回っているので十分。飛距離を求めないショートアイアンならなおさらです。この感じで打っていただいたところ、上にポーンと上がる球が減り、それぞれの番手で出球が安定してきました。

勝又優美
体の回転でテークバックすればインに上がらない。また、クラブを引き上げなければフェースは開かない。ダウンスイングではインサイドからクラブが下りる。

逆ループを修正するには、打つボールの後方の視認できるところにボールを置き、飛球線後方から見てテークバックでクラブヘッドがそのボールの右を通すようにすること。さらにダウンスイングではボールの左からクラブを下ろすように動かす。マラソンの折り返しのようにループするのがポイントです。

勝又優美
後ろに置いたボールより飛球線後方から見て右にクラブを通し、ボールの左からクラブを下ろすと逆ループを防げる。
勝又優美

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かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。

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