PGAツアーで60g台シャフトが主流に! 高MOIヘッドで飛ばす近道は『軽量化』だった?
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第59回

これまでの“こぼれ話”で、ドライバーについて解説するときに「大慣性モーメント(MOI)のヘッドとシャフトの軽量化はセットのようなもの」と話してくれていた、カリスマフィッターの鹿又さん。今回はその根拠や因果関係について、深掘りしてもらった。
写真/マスターズ2024
PGAツアーでは60グラム台のシャフトが主流になった
ヘッドのMOIにルールの規制(上限値/5900g・㎠)があるくらい、大きなMOIに優位性があるのはR&Aも認めているところでしょう。ドライバーのヘッド体積は460㏄のフルサイズが主流になって、そのフルサイズのヘッドでMOIがどんどん大きくなっています。

VENTUS BLACK 6Sを使用するロリー・マキロイ。
それによってどういう変化が起こっているかというと、PGAツアーの選手たちが使っているドライバーのシャフトの重量帯は、60グラム台が主流になりました。300ヤード以上、飛ばす選手たちのシャフトは60グラム台が主流で、それ以上の重量帯のシャフトを使ってる選手って、おそらく全体の中で2割いかないくらいなんです。
それから、国内で販売されているドライバーの標準モデルは50グラム台が主流で、その次に多いのが40グラム台。60グラム台っていうのは、どちらかというと選択をしてそこにするから少なくなっている、くらいのイメージです。
このように、ドライバーの進化とともにシャフトの軽量化が起こってきました。そういう面を見ると、MOIが大きいヘッドとシャフトの軽量化がセットになってきたと言えるでしょう。

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