どこよりも早くマニアックな情報発信でおもてなし

ニューモデルの情報解禁日は発売の約1ヶ月前。クラブ業界の長年の慣習に異を唱えたのがフォーティーンである。昨年末に発行されたメールマガジンになんと9ヶ月以上も先の2025年秋発売されるドライバー(プロトタイプ)の 試打レポートが掲載されたのだ。一部モザイクがかけられていたもののヘッド形状やフェースデザインは丸見えだし、文中には商品コンセプトについての記述もあった。一般的なティザー(チラ見せ)広告より1歩、2歩どころか10歩も20歩も踏み込んだ内容である。実はクラブ開発途中での情報発信はそれ以前にも度々行われてれおり、2024年9月に発売されたFRZウェッジにおいても発売の半年ほど前から4回にわたってプロジェクトの進捗状況がレポートされていた。メーカー自らがフライング的に情報発信を続けるのはなぜか。商品企画を担当する池田純氏はユーザーとの信頼関係を築くことが一義的なねらいだという。

「情報解禁が直前だと知らずに前のモデルを購入してがっかりするユーザーも出てきます。出せる情報はできるだけ早く公開することで、ニューモデルを待つか、あえて現行モデルを買うかという判断ができるようになります。また、創業者の竹林は「モノ作りはストーリーを売ること」と常々いっていましたが、製品に込めた自分たちのこだわりや背景を知ってほしいという思いもあります。メールマガジンは既存のメディアでは伝えきれない部分まできめ細かに発信するためのツールでもあります」(池田氏)

メールマガジンには企画者や開発者が自分の言葉で語っている記事も多い。フォーティーンは必ず1人のターゲットを定めてから製品開発をスタートさせるが、記事を読めばその製品がどんなプレーヤーのために作られているのかが明確になり、自分と照らし合わせて、自分がどんな球が打てるのかイメージできるようになる。カタログ的な定型表現では伝わりにくい情報を得られることは読者にとって嬉しいおもてなしといえよう。

きめ細やかなクラブコンサルティングでおもてなし

群馬県高崎市の本社と神奈川県横浜市に開設されている14Field(フォーティーンフィールド)は完全予約制のフィッティングスタジオ。一般的なフィッティングと異なるのはすべてのモデル・すべての番手が打てるところだ。

「試打クラブの7番は上手に打てても購入したら5番や6番が打てなかったり、ショートアイアンがひっかかったり、そういう経験のある人も多いと思います。そのためフォーティーンのアイアンはコンボを前提にロフトを全部統一していますが、14Fieldも14本すべてにおいてベストなクラブ選びができる場所として作りました」(池田氏)

本稿では便宜上、フィッティングと表記しているが、実は14fieldでは当該サービスをコンサルティングと位置付けている。

「私たちが目指す最終地点はクラブを売ることではなく、14本のクラブでいい球を打ってもらい、いいスコアを出してもらうことです。そのためにお客様一人一人が将来どんなゴルフをしたいのかを念頭に置いてアドバイスをします。練習して上手くなりたいのか、それともいまのスイングを変えずに道具で何とかしたいのか。1時間のフィッティングでそれまで漠然と考えていた人も自分の方向性がはっきり見えてくると思います」(池田氏)

1時間7000円の料金はかかるものの、クラブ購入時に使用できる7000円のクーポンがもらえるので実質無料。そしてなにより奥の深いフィッティング体験で得られる気付きは自分のゴルフが変わるきっかけになるはずだ。フォーティーンならではのおもてなしサービスは日々リピーターを増やし続けているという。

試したいクラブが無料で自宅に届くおもてなし

クラブを購入する前に一度コースで試してみたい。フォーティーンにはそんなわがままを叶えてくれる試打クラブのレンタルサービスもある。しかも、ウッドは2本、アイアンは3本まで希望するモデルを自宅まで無料で届けてくれて、ユーザーの負担は返送料のみというおもてなしぶり。レンタルの専門業者に頼らず自前のサービスにこだわるのは、ユーザーとの重要なコミュニケーションツールと考えているからだ。

「ショップにすべてのクラブを並べることができないので貸し出しで対応していますが、アンケートを通じて意見を直接聞けることも無料でサービスを提供している理由です。作り手としては自分たちが作った物に対して、実際に打った人がどのように感じているのか知ることで答え合わせをすることができます。そうしないと自己満足で終わってしまいますから」(池田氏)

レンタルを利用すれば、コースに持ち込んでリアルな弾道やフィーリングを確かめられるだけでなく、フォーティーンの次期モデルのターゲットユーザーに自分が選ばれる可能性もゼロではない!

新品でも中古でも生涯続くおもてなし

また、フォーティーンのアフターサービスで意外と知られていないのが生涯保証。その対象には新品購入クラブだけでなく、認定中古クラブまで含まれる。ユーザーとしては安心の限りだが、そこまで面倒を見てもらえるのかという驚きもある。実はフォーティーンでは保証期間を元々3年と定めていたが、その時代から生涯保証に近い対応をしていたのである。

「根底には竹林(創業者)の自分が納得できないものは売りたくないという信念があります。クレームの報告をすると竹林はじゃあ取り替えてあげてよっていうわけです。商売としてはどうかと思いますが、フォーティーンではそれが当たり前で、それを変えようとする人間もいませんでした。それなら生涯保証と打ち出したほうがお客様にもわかりやすいですよね」(池田氏)

GAMESとFESTAは誰でも楽しめるおもてなしイベント

フォーティーンのおもてなしを語る上で忘れてならないのは FOURTEEN THE GAMESFOURTEEN FESTAだ。THE GAMESがクラブ業界でもっとも敷居の低い競技イベントといわれるのは、新ぺリアのダブルス競技なので初心者からローハンデキャッパーまで緊張せず楽しめること、そしてなによりバッグにフォーティーンのクラブが入っていなくとも参加できるからだ。一方、FESTAはいうなれば最高の練習環境で行われる練習会。芝の上からアプローチをしたり、レンジでボールを打ったり、レッスンプロやフォーティーンスタッフからアドバイスをもらったり、一日ゆったりと楽しめるイベントとなっている。

「スイングとクラブの両方がよくなればいいスコアが出せます。道具にも使い方があるのできちんと覚えて欲しいという思いから始まったイベントです」(池田氏)

社名の由来でもある「すべてのゴルファーにベストな14本を」の理念を具現化するために、ゴルファーが考える「こんなクラブがあったらいいな。こんなことができたらいいな」を提供してくれるのがフォーティーンというメーカーだ。