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いいドライバーに巡り合いたいなら、ヘッドよりシャフトを先に決めるのがいいのかも?

2025/04/08 ゴルフサプリ編集部

ヘッドを先に決めるべきか? シャフトが先なのか? シャフトとヘッドの相性は? 多くのアマチュアゴルファーのシャフトフィッティングを行ったフィッターが、経験をもとに解説します。

シャフトとヘッドの相性ではなく シャフトと本人、ヘッドと本人の相性

シャフトフィッティングをやっていると、今使っているヘッドのシャフトを替えたいと言う方が多いのですが、10人に1人くらいの割合で「新しいヘッドを手に入れたのでこれに合うシャフトを選びたい」と言う方がいます。知人からヘッドを譲り受けたと言う方もいれば、気に入ったニューモデルを買ったからシャフトを自分に合ったものに替えたいと言う方もいらっしゃいます。いずれにしても、ヘッドが先でシャフトが後になっています。


どの場合も、これがベストと判断できるシャフトをフィッティングしましたが、中には「ヘッドも替えた方がいいな」と思える方がいます。最近はカチャカチャや可変ウェイトが付いたヘッドも少なくないので、その場合は、よりよい結果が得られるスリープポジションやウェイトのポジションに調整するとか、調整できないヘッドの場合はオススメのヘッドモデルをアドバイスしていました。


と言うことは、シャフトよりヘッドを先に選ぶべきなのだなと思われるかもしれませんが、実は言いたいのはその逆で「シャフトを先に決める」のがオススメなのです。シャフトの特性(主に調子)の違いで、打ち出し角の高低や球のつかまりが変わるけれど、打ち出し角を例に挙げれば、シャフトで変わるのはせいぜい1度とか2度くらいで、ヘッドのロフトや重心深度の違いによる変化の方が遥に大きいのです。ドライバーでPWのような弾道を打とうとしても困難なように、シャフトによる打ち出し角の変化は、ヘッドのロフトの差ほどは変えらないと言うことです。

打ち出し角、打ち出し方向、スピンはヘッド特性の影響が大きく、芯に当てやすいかどうかつまりミート率は、シャフト特性の影響が大きい。

やっぱり「ヘッドが先じゃないか!」と思われたかも知れませんが、もう少し続けさせてください。シャフトの違いで何が変わるかと言うと、ズバリ「当てやすさ、振りやすさ」です。自分に合ったシャフトだと、タイミングが取りやすくなるので、間違いなく打点が安定してミート率が上がります。シャフト選びの要素は、重量、フレックス、調子がありますが、重量とフレックスは本人の感覚で選んでも大きく外れていることはありません。問題は「調子」です。ところが、これを意識してシャフトを選んでいる方は少なく、どの調子が自分に合うのかが分かっている方はもっと少ないと感じています。

先、中、元どこがしなるかが調子。「調子が合わない」の言葉通りに、調子が合っていないと振りにくく、打点もバラつく。

シャフトの調子が合っていないと、タイミングが取りにくく、打点がバラつきます。振りにくく感じるから、硬いフレックスを選んでしなりを減らして振りにくさを軽減してヘッドを選んでいると言う方がほとんどのように感じています。あるいは、様々なモデルを試打して、たまたま、自分に合った調子に近いシャフトが付いていたクラブを選んでいた、と言うこともあるようです。

まずは、同じ重量、同じフレックスで、調子が違うシャフトを打ち比べて自分に合う調子を見つける。この時は、弾道や方向はあまり気にせずにどの調子だとミート率が上がるのかで判断してください。あるいは、一度シャフトフィッティングを受けて自分に合ったシャフトを見つけることをオススメします。

ヘッドは変えても、シャフトは変えないというプロは多い。思い通りにヘッドを動かせることを重視しているのだと推察できる。

シャフトと使う本人との相性、ヘッドと本人の相性がそれぞれ、あると思っています。だから、まずは、自分と相性の良い「芯に当たる」シャフトを見つける。そのシャフトで、ロフト、重心深度、重心角、慣性モーメントなどが違うヘッドを試打して、最適なつかまり、打ち出し角、スピン量、方向性が得られるヘッドを見つければ、飛距離も方向性も向上するはずです。お試しください。





大塚賢二(ゴルフギアライター)
1961年生まれ。大手ゴルフクラブメーカーに20年間勤務。商品企画、宣伝販促、広報、プロ担当を歴任。独立後はギアライターとして数多くのギアに関する記事を執筆。有名シャフトメーカーのシャフトフィッターとしての経験も持つ。パーシモンヘッド時代からギアを見続け、クラブの開発から設計、製造に関する知識をも有するギアのスペシャリスト。

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