「約7割のアマチュアは7番で150ヤード飛びません」データで検証する150ヤードの真実

昔からアマチュアゴルフ界には「7番アイアンで150ヤード」という定説(神話?)がある。しかし、本当に150ヤードも飛んでいるのか? 今回はヘッドスピードの違う3人がトラックマンで7番アイアンの飛距離を計測。そこから見えてきた本当に150ヤード飛ばせる番手は?
取材・文/野中真一 写真/相田克己
(ゴルフトゥデイNo.634 P32-33より)
ドライバーのHS40m/sなら7番アイアンは今日イチでも140ヤードが限界?
10年以上前からトラックマンを使ったレッスンや試打を続けてきた石井良介は、アマチュアのアイアンデータを計測する機会も多い。7番アイアンの距離について話を聞くと、
「7番アイアンで安定して150ヤード飛ばせるアマチュアは上位2、3割の上級者だけだと思います。ドライバーのヘッドスピード45m/s以上ないと厳しい。私がヘッドスピード46、47m/sですが、それでも7番アイアンのキャリーは160ヤード前後。冬の朝イチだと残り150ヤードを7番で打つこともあります」

試しにヘッドスピード40m/sのライターN、ヘッドスピード43m/sのカメラマンAが7番アイアンの距離を測ってみた。なんとか150ヤード飛ばすために、アイアンは飛び系の「オノフAKA」。しかし、ライターNは150ヤードどころか140ヤードにも届かない。カメラマンAは15球ほど打ったときの最長が148ヤード。2人とも1球も150ヤードに届かなかった。
「2人は納得していないようですが(笑)、この結果は想定内です。皆さん、150ヤードを7番アイアンで打とうとするとき、かなり力が入っていませんか? それって本当的に150ヤード飛ばないことがわかっている証拠だと思います。プロは普通に振れば150ヤード飛ぶ番手を選ぶので余計な力は入れていません」
たしかに150ヤードを6番で打つとスッと力が抜ける。ヘッドスピード40m/sだと150ヤードは6番、冬の寒い時期は5番でもイイかも!?
アマチュアは飛び系アイアンでもロフトが寝てしまう
「飛び系アイアンは上級者やプロが打つと、スタンダードロフトのアイアンより15ヤードから20ヤードくらい飛びます。でも、アマチュアはライターNさんのようにインパクトでロフトが寝てしまうので、それほど飛距離が伸びないタイプが多いです」

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1WのHS40m/sのライターN 7番のキャリーは130ヤード

ドライバーの飛距離が220ヤードのライターNは7番アイアンのキャリーが130ヤード前後、ミスヒットしたときはキャリー120ヤード台に落ちた。
1WのHS43m/sのカメラマンA 芯を喰った1球でも届かず

ミート率も高くて安定して140ヤードは超えていたが、芯を喰ったベストショットでも150ヤードには届かなかった。
1WのHS46m/sの石井良介 キャリー160ヤードが目安

7番アイアンのロフト32度のマイクラブでキャリー160ヤード前後。2人のアマチュアが使った「オノフ AKA」だとキャリー170ヤードを超えていた。

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